筋肉と天邪鬼
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泣きじゃくる不破を泣きながら抱きしめる不破の家族達を見ながら、これが家族ってものなのかなと思った。
よかった、よかったと言い合うこの家族を壊したくない。
絶対に守ってみせる。
今は、不破と話せる状態ではないだろうし、話は明日しよう。
不破の家族に「お邪魔しちゃ悪いんで、俺は帰ります。明日の朝、迎えにきます」と言って不破の家を後にする。
さてと、それじゃあ家に帰ったら監視カメラのハッキングしないとね。
この大都会は監視カメラが無数にある。
確実に、不破を攫った犯人が映ってるカメラがあるはず。
骨が折れるけど、俺の忠告を無視した馬鹿はあぶり出して踏みつぶしてやらないとね……。
夜通し、映像を見続けた所為で目がしばしばするし、寝なくても平気な体質だけど結構眠い。
けど、今日は不破を迎えに行く約束をしてるから行かないと。
欠伸を押し殺しながら不破の家まで行くと、玄関前で不破が待機していたので足早に近付きチョップを思いっきりつむじに向かって落とした。
「痛い!」
「なんで外で待ってんだよ!また攫われたい訳?!」
「ご、ごめん……。でも、早く猿飛くんに会ってお礼言いたくって……。昨日は、助けに来てくれて、ありがとう」
ふにゃりと笑う不破。
一気に嫌悪感が襲ってくるが、必死に口を押えて我慢していると不破が「ごめん!」と慌てて背中をさすってくれた。
「でも、本当に昨日は嬉しかったの。猿飛くんは、絶対に来てくれないと思ってたから」
「馬鹿言わないでよ……。何回言わせれば気が済むの?俺、言ったよね?あんたの事を守るって」
「うん……」
「だから、悩んでる事はできるだけ……、話してほしい……。……力になりたいから。友達として……」
ゆっくり、嫌悪感に抗いながら伝えると、不破は虚を突かれた顔をしてから溶けるような笑顔で「ありがとう」と言った。
あー、ダメダメダメ。
そのコンボ技、もう無理。
吐きそう。
蹲り、吐きそうになるのを我慢していると、不破もしゃがみ込んで俺の背中をさすり、優しい声で「私、やっぱり猿飛くんの側に居たい」と言った。
「不破、これ以上俺に追い打ち書ける気?」
「あぁ~、ごめん。つい、うっかり。親がさ、転校させようって言っててさ。でも折角、猿飛くんと友達になれたのにさよならは嫌だなって思ったら、うっかり」
うっかりが更にうっかりを誘発してるよ、バカ。
堪えきれなかったものが一気に涙として零れ落ちてくると、不破は俺の額に自分の額をくっつけて「それに、猿飛くんを一人にしたくないし」と言うから、確信犯じゃないかこいつ。
俺も一人にはなりたくないよ、不破。
嗚呼で消えってしまった言葉は、不破に届いただろうか。
よかった、よかったと言い合うこの家族を壊したくない。
絶対に守ってみせる。
今は、不破と話せる状態ではないだろうし、話は明日しよう。
不破の家族に「お邪魔しちゃ悪いんで、俺は帰ります。明日の朝、迎えにきます」と言って不破の家を後にする。
さてと、それじゃあ家に帰ったら監視カメラのハッキングしないとね。
この大都会は監視カメラが無数にある。
確実に、不破を攫った犯人が映ってるカメラがあるはず。
骨が折れるけど、俺の忠告を無視した馬鹿はあぶり出して踏みつぶしてやらないとね……。
夜通し、映像を見続けた所為で目がしばしばするし、寝なくても平気な体質だけど結構眠い。
けど、今日は不破を迎えに行く約束をしてるから行かないと。
欠伸を押し殺しながら不破の家まで行くと、玄関前で不破が待機していたので足早に近付きチョップを思いっきりつむじに向かって落とした。
「痛い!」
「なんで外で待ってんだよ!また攫われたい訳?!」
「ご、ごめん……。でも、早く猿飛くんに会ってお礼言いたくって……。昨日は、助けに来てくれて、ありがとう」
ふにゃりと笑う不破。
一気に嫌悪感が襲ってくるが、必死に口を押えて我慢していると不破が「ごめん!」と慌てて背中をさすってくれた。
「でも、本当に昨日は嬉しかったの。猿飛くんは、絶対に来てくれないと思ってたから」
「馬鹿言わないでよ……。何回言わせれば気が済むの?俺、言ったよね?あんたの事を守るって」
「うん……」
「だから、悩んでる事はできるだけ……、話してほしい……。……力になりたいから。友達として……」
ゆっくり、嫌悪感に抗いながら伝えると、不破は虚を突かれた顔をしてから溶けるような笑顔で「ありがとう」と言った。
あー、ダメダメダメ。
そのコンボ技、もう無理。
吐きそう。
蹲り、吐きそうになるのを我慢していると、不破もしゃがみ込んで俺の背中をさすり、優しい声で「私、やっぱり猿飛くんの側に居たい」と言った。
「不破、これ以上俺に追い打ち書ける気?」
「あぁ~、ごめん。つい、うっかり。親がさ、転校させようって言っててさ。でも折角、猿飛くんと友達になれたのにさよならは嫌だなって思ったら、うっかり」
うっかりが更にうっかりを誘発してるよ、バカ。
堪えきれなかったものが一気に涙として零れ落ちてくると、不破は俺の額に自分の額をくっつけて「それに、猿飛くんを一人にしたくないし」と言うから、確信犯じゃないかこいつ。
俺も一人にはなりたくないよ、不破。
嗚呼で消えってしまった言葉は、不破に届いただろうか。