筋肉と天邪鬼
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ホワイトデー前日。
不破から不吉なメールが届いた。
“ホワイトデーのお返し作った!”
お前……。
あれ程、自分で食べられる物は作れないと豪語したのになんで作っちゃったんだよ。
そういう所で、攻めの姿勢見せなくていいから。
どう回避しようか考えるも、何を言っても不破のしょぼんとした顔しか浮かばない。
……くそ。
明日は胃薬を持っていこう。
覚悟を決めて翌日登校すると、不破が校門前で待ち受けていた。
待って、まだ心の準備ができてない。
そんな俺に構わず、不破はニコニコ笑いながら近寄ってきた。
「おはよう、猿飛くん!」
「あぁ、うん……。おはよう」
「どうしたの?元気ないね!」
「そういうあんたは、凄い元気だね」
「へへ~!今日を楽しみにしてたからね!」
俺の胃を破壊するのをか。
ぐっと言いたい気持ちを飲み込み、なんとか「そう」とだけ返した。
とりあえず各自教室に向かいその後、合流した。
不破の手には、不格好な包装がされた箱。
何を作ってきた。
せめて、食べられる物であってくれ。
そう念じながら箱を受け取り、とりあえず中身が何かを尋ねる。
「マカロン」
「なんでそんな上級者向けのレシピ選んだんだよ!もっと、簡単なのあっただろ?!」
「より高みを目指したくて」
「麓にすら立ってない奴が何でそんな果敢に攻めていくんだよ!」
俺の怒りを「まあまあ、いいから食べてよ」と言って流す不破。
包装を剥ぎ、箱を開ければまあ、見た目は普通。
だが、肝心なのは味だ。
恐る恐る、緑色(恐らくメロン味)を摘み口に含む。
そして、口一杯に広がる苦味を感じ、口にした事を壮絶に後悔した。
口の中の物を水で流しこみ「何を混ぜた……」と問い詰めると、悪気の一切ない笑顔で「青汁」と言い放った。
「なんでそこで青汁をチョイスするわけ?!じゃあ、このピンクのは?!」
「ハバネロ」
「馬鹿か!」
不破の頭を思いっきりぶっ叩くが、動じる事無く「家族には好評だったよ」と言った。
「前に小母さんが言ってただろ!あんたん所の常識が一般人に通用すると思うなって!」
「ちぇ……。自信作だったのにな……」
拗ねる不破にちょっと罪悪感が生まれるが、こんなとち狂った物を食べさせられたのだ。
俺の怒りは正当なもののはずだ。
鳥のささ身入り位は覚悟してたけど、まさかこう来るとは思わなかった……。
本当に、訳の分からない方向に猛進していくな、こいつ。
「次はフォンダン・ショコラに挑戦してみるよ」
「だから、何でそんな難易度高い物を作ろうとしてるんだよ。もう、次、何か作る時は俺が監修してる所でやってよね」
「はーい」
不破から不吉なメールが届いた。
“ホワイトデーのお返し作った!”
お前……。
あれ程、自分で食べられる物は作れないと豪語したのになんで作っちゃったんだよ。
そういう所で、攻めの姿勢見せなくていいから。
どう回避しようか考えるも、何を言っても不破のしょぼんとした顔しか浮かばない。
……くそ。
明日は胃薬を持っていこう。
覚悟を決めて翌日登校すると、不破が校門前で待ち受けていた。
待って、まだ心の準備ができてない。
そんな俺に構わず、不破はニコニコ笑いながら近寄ってきた。
「おはよう、猿飛くん!」
「あぁ、うん……。おはよう」
「どうしたの?元気ないね!」
「そういうあんたは、凄い元気だね」
「へへ~!今日を楽しみにしてたからね!」
俺の胃を破壊するのをか。
ぐっと言いたい気持ちを飲み込み、なんとか「そう」とだけ返した。
とりあえず各自教室に向かいその後、合流した。
不破の手には、不格好な包装がされた箱。
何を作ってきた。
せめて、食べられる物であってくれ。
そう念じながら箱を受け取り、とりあえず中身が何かを尋ねる。
「マカロン」
「なんでそんな上級者向けのレシピ選んだんだよ!もっと、簡単なのあっただろ?!」
「より高みを目指したくて」
「麓にすら立ってない奴が何でそんな果敢に攻めていくんだよ!」
俺の怒りを「まあまあ、いいから食べてよ」と言って流す不破。
包装を剥ぎ、箱を開ければまあ、見た目は普通。
だが、肝心なのは味だ。
恐る恐る、緑色(恐らくメロン味)を摘み口に含む。
そして、口一杯に広がる苦味を感じ、口にした事を壮絶に後悔した。
口の中の物を水で流しこみ「何を混ぜた……」と問い詰めると、悪気の一切ない笑顔で「青汁」と言い放った。
「なんでそこで青汁をチョイスするわけ?!じゃあ、このピンクのは?!」
「ハバネロ」
「馬鹿か!」
不破の頭を思いっきりぶっ叩くが、動じる事無く「家族には好評だったよ」と言った。
「前に小母さんが言ってただろ!あんたん所の常識が一般人に通用すると思うなって!」
「ちぇ……。自信作だったのにな……」
拗ねる不破にちょっと罪悪感が生まれるが、こんなとち狂った物を食べさせられたのだ。
俺の怒りは正当なもののはずだ。
鳥のささ身入り位は覚悟してたけど、まさかこう来るとは思わなかった……。
本当に、訳の分からない方向に猛進していくな、こいつ。
「次はフォンダン・ショコラに挑戦してみるよ」
「だから、何でそんな難易度高い物を作ろうとしてるんだよ。もう、次、何か作る時は俺が監修してる所でやってよね」
「はーい」