筋肉と天邪鬼
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涙が止まった頃には、映画の上映時間が迫っていた。
不破に手渡されたタオルとティッシュで顔の状態を整える。
今度は、はぐれても連絡が取れるようにアドレス交換もし、そもそもはぐれるという事態を回避する為、リード代わりに不破の手をしっかり掴んだ。
不破は「もうはぐれないって」と言っているが、何度か店に目をとられて立ち止まったり、店に入ろうとしたりするから油断ならない。
「子供か!」
漸く映画館に着いた時に、そう怒鳴ってデコピンをすると不破は申し訳なさそうに謝った。
「次、勝手にどっか行ったら首輪買ってリードと一緒につけるからね」
「やめて!猿飛くん、目がマジだよ!」
「マジだからだよ!」
不破は「やだよ~」と情けない声で言うが、嫌ならもうはぐれるなっての。
そう言い、映画館に入ろうとすると今度は不破の方から手を繋いできた。
流石にここまで来たらはぐれても行く方向は同じだから繋ぐ必要もない気がするけど、この暖かい手を振り払う気にもならなかった。
そのまま流れで手を繋いだまま映画を見て、上映中もしっかりと繋がれ、レストランで漸く放したかと思ったらまた繋がれて、不破を家に送り届けるまでずっと手を繋ぎ続けていた。
不破と別れてからの家路、ずっと繋いでいた方の手が物悲しさを訴え続ける。
部屋で一息つき頭が冷静になりだした頃に、もう一人の自分が「カップルかよ!」とツッコミだして、羞恥が襲ってきた。
あれ、絶対に客観的にみたらバカップルだよ!
バカじゃないの?!と、自分を罵っていると、ケータイにメールが入っていた。
from 不破弟
バカップルじゃないっすか。
「煩い!」
ケータイを思いっきりクッションに叩き付けた。
不破に手渡されたタオルとティッシュで顔の状態を整える。
今度は、はぐれても連絡が取れるようにアドレス交換もし、そもそもはぐれるという事態を回避する為、リード代わりに不破の手をしっかり掴んだ。
不破は「もうはぐれないって」と言っているが、何度か店に目をとられて立ち止まったり、店に入ろうとしたりするから油断ならない。
「子供か!」
漸く映画館に着いた時に、そう怒鳴ってデコピンをすると不破は申し訳なさそうに謝った。
「次、勝手にどっか行ったら首輪買ってリードと一緒につけるからね」
「やめて!猿飛くん、目がマジだよ!」
「マジだからだよ!」
不破は「やだよ~」と情けない声で言うが、嫌ならもうはぐれるなっての。
そう言い、映画館に入ろうとすると今度は不破の方から手を繋いできた。
流石にここまで来たらはぐれても行く方向は同じだから繋ぐ必要もない気がするけど、この暖かい手を振り払う気にもならなかった。
そのまま流れで手を繋いだまま映画を見て、上映中もしっかりと繋がれ、レストランで漸く放したかと思ったらまた繋がれて、不破を家に送り届けるまでずっと手を繋ぎ続けていた。
不破と別れてからの家路、ずっと繋いでいた方の手が物悲しさを訴え続ける。
部屋で一息つき頭が冷静になりだした頃に、もう一人の自分が「カップルかよ!」とツッコミだして、羞恥が襲ってきた。
あれ、絶対に客観的にみたらバカップルだよ!
バカじゃないの?!と、自分を罵っていると、ケータイにメールが入っていた。
from 不破弟
バカップルじゃないっすか。
「煩い!」
ケータイを思いっきりクッションに叩き付けた。