ネタ/小話置き場
名前
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ーーお前はうちはマダラだ。
(…………)
オビトはその言葉を忘れたことはなく、現に今も仮面をかぶり、マダラとして振舞う。
しかし。
それにより、オビトは時折自分がなんなのかがわからない瞬間が訪れる。
自分は誰だ?
なんなんだ?
何のために存在している?
わからなくなる度、オビトは自身に問いかけた。
「ーー○○。
オレは一体、«何»なんだろうな」
それでも。
それでもわからない時。オビトは必ず○○の横でそう吐き出すのだ。
「…………。
オビトはオビトだよ。他の誰でもない、うちはオビト」
オビトに自身の存在を問われる度、○○は決まってそう口にした。
○○にとってそれは別段重い言葉ではなく。
朝におはようと言うように、ごく自然なもので、それは○○にとっては当たり前のことであったのだ。
ーーオビト!
「(…………)
少し、こうしていてもいいか?」
自身の体を○○に委ねるオビト。脳裏に浮かぶのは、死んだ想い人の声。
○○はそれに、沈黙で応える。それは、肯定の合図だ。
堅苦しい仮面を外す。今そこにいるのはうちはマダラなどではなく、たった一人の«うちはオビト»
その人である。
(…………、)
瞼を閉じて見えるのは、少女のまま時が止まったリンの姿。
(あぁ、わかっている。○○はリンではない……○○は、○○だ)
○○がオビトにそう言ったように、オビトもまた、○○をそう位置づけた。
(……○○。お前だけは、何があろうと)
○○の心臓の音が聴こえる。生きていることを再確認する。
そうしてオビトは、小さく息を吐き出したのだ。
終
(…………)
オビトはその言葉を忘れたことはなく、現に今も仮面をかぶり、マダラとして振舞う。
しかし。
それにより、オビトは時折自分がなんなのかがわからない瞬間が訪れる。
自分は誰だ?
なんなんだ?
何のために存在している?
わからなくなる度、オビトは自身に問いかけた。
「ーー○○。
オレは一体、«何»なんだろうな」
それでも。
それでもわからない時。オビトは必ず○○の横でそう吐き出すのだ。
「…………。
オビトはオビトだよ。他の誰でもない、うちはオビト」
オビトに自身の存在を問われる度、○○は決まってそう口にした。
○○にとってそれは別段重い言葉ではなく。
朝におはようと言うように、ごく自然なもので、それは○○にとっては当たり前のことであったのだ。
ーーオビト!
「(…………)
少し、こうしていてもいいか?」
自身の体を○○に委ねるオビト。脳裏に浮かぶのは、死んだ想い人の声。
○○はそれに、沈黙で応える。それは、肯定の合図だ。
堅苦しい仮面を外す。今そこにいるのはうちはマダラなどではなく、たった一人の«うちはオビト»
その人である。
(…………、)
瞼を閉じて見えるのは、少女のまま時が止まったリンの姿。
(あぁ、わかっている。○○はリンではない……○○は、○○だ)
○○がオビトにそう言ったように、オビトもまた、○○をそう位置づけた。
(……○○。お前だけは、何があろうと)
○○の心臓の音が聴こえる。生きていることを再確認する。
そうしてオビトは、小さく息を吐き出したのだ。
終