ネタ/小話置き場
名前
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「○○先生!」
放課後。
カガミは立ち止まると、数メートル先にいる探し人である○○に声をかけた。走ったからか、はたまた緊張しているのか、心臓の音がいつもよりうるさい。
「!
カガミか、どうかしたのかい?」
「あ、えっと、」
言おうとしていた言葉が、○○の顔を見た途端飛んでいく。
「授業で、わからないところがあったので、」
それでも、カガミはなんとか言葉を伝える。○○の前ではピシッとしていなければといつも思っているものの、いざこうして向き合うとどうしてもドキマギしてしまう。
「そうか。カガミは勉強熱心だな」
「!!」
そう○○が笑う。褒められたことも相まってカガミの頬がぽぽぽ、と赤くなる。
ありがとうございます。という声が少し震えて、それを誤魔化すように横の髪を触った。
本当なら○○に褒められ、笑いかけられた喜びで悶えて転がりたいのを死ぬ気で抑えて耐えた。そんな自分をカガミは脳内で褒めた。
なぜこんなに我慢するのかというと、○○の前ではかっこ悪いところを見られたくはないと思っているからだ。
そう思うのも仕方ないだろう。
カガミは○○のことが好きなのだから。好きな人にいい格好をしたいのは普通のことであり。
付け加えると、わからないところというのは単純に○○と一緒に居る時間を作るための口実である。
……そして、二人だけの教室で、○○はカガミへ個人指導をする。
「この術の印がわからなくて……」
「えっと、これは……ちょっとごめんよ」
「?」
どうしようかと考えた○○は、よいしょと立ち上がるとカガミの背後に回った。
そして、
「よいしょ、と」
「っせせ、先生!?」
そのまま背中に覆いかぶさって、優しくカガミの両手に手を添えた。
普通に教えるのも悪くはないがこうした方がわかりやすいかも、という○○なりの気づかい。
「えっと、術の印は指をこうして、」
「は、はい…………」
だったのだが。
(○○先生の体温が、直に伝わる。
いや駄目だ余計なことを考えるな……!先生はオレを気づかって、あっヤバい手汗かいてないよな?まぁ先生はそんなこと気にしないだろうけどそれにしたって手つきがなんというか、いやいや何言ってるんだよ落ち着け)
好きな人に密着していることと、年頃であることが合わさり、カガミの脳内はいつの間にか煩悩で埋め尽くされていた。
(頼られるの嬉しいな~~!!)
その一方。
カガミがそんなことになっていることに当然気づいているはずも無い、アホみたいに鈍い○○は一人、嬉しさでルンルンしていた。
カガミの好意が報われる日は果たしてやって来るのか。そもそも○○はカガミの好意に気がつく日はやって来るのか。
それは神にすら知りえないことだろう。
終
放課後。
カガミは立ち止まると、数メートル先にいる探し人である○○に声をかけた。走ったからか、はたまた緊張しているのか、心臓の音がいつもよりうるさい。
「!
カガミか、どうかしたのかい?」
「あ、えっと、」
言おうとしていた言葉が、○○の顔を見た途端飛んでいく。
「授業で、わからないところがあったので、」
それでも、カガミはなんとか言葉を伝える。○○の前ではピシッとしていなければといつも思っているものの、いざこうして向き合うとどうしてもドキマギしてしまう。
「そうか。カガミは勉強熱心だな」
「!!」
そう○○が笑う。褒められたことも相まってカガミの頬がぽぽぽ、と赤くなる。
ありがとうございます。という声が少し震えて、それを誤魔化すように横の髪を触った。
本当なら○○に褒められ、笑いかけられた喜びで悶えて転がりたいのを死ぬ気で抑えて耐えた。そんな自分をカガミは脳内で褒めた。
なぜこんなに我慢するのかというと、○○の前ではかっこ悪いところを見られたくはないと思っているからだ。
そう思うのも仕方ないだろう。
カガミは○○のことが好きなのだから。好きな人にいい格好をしたいのは普通のことであり。
付け加えると、わからないところというのは単純に○○と一緒に居る時間を作るための口実である。
……そして、二人だけの教室で、○○はカガミへ個人指導をする。
「この術の印がわからなくて……」
「えっと、これは……ちょっとごめんよ」
「?」
どうしようかと考えた○○は、よいしょと立ち上がるとカガミの背後に回った。
そして、
「よいしょ、と」
「っせせ、先生!?」
そのまま背中に覆いかぶさって、優しくカガミの両手に手を添えた。
普通に教えるのも悪くはないがこうした方がわかりやすいかも、という○○なりの気づかい。
「えっと、術の印は指をこうして、」
「は、はい…………」
だったのだが。
(○○先生の体温が、直に伝わる。
いや駄目だ余計なことを考えるな……!先生はオレを気づかって、あっヤバい手汗かいてないよな?まぁ先生はそんなこと気にしないだろうけどそれにしたって手つきがなんというか、いやいや何言ってるんだよ落ち着け)
好きな人に密着していることと、年頃であることが合わさり、カガミの脳内はいつの間にか煩悩で埋め尽くされていた。
(頼られるの嬉しいな~~!!)
その一方。
カガミがそんなことになっていることに当然気づいているはずも無い、アホみたいに鈍い○○は一人、嬉しさでルンルンしていた。
カガミの好意が報われる日は果たしてやって来るのか。そもそも○○はカガミの好意に気がつく日はやって来るのか。
それは神にすら知りえないことだろう。
終