君は死なず、されど
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……
任務を終えた不死トリオが茶屋を目指して約数十分、ようやく視線の先に目的地を捉えたのだった。
ほとほと疲れていた○○は目をぱ、と輝かせ袖をブンブン振った。
「!
茶屋あった茶屋っ!!」
ついさっきまで殺しをしていたとは思えないほど無邪気にはしゃぐ○○。
「よーし、先行って注文してく「待て」
るぇっ!?」
そして今まさに茶屋に向かってダッシュをかまそうと体をひねらせた○○の後ろの襟を、角都は有無を言わさず引っ掴んだのだ。
素っ頓狂な声が口から漏れながら引き戻される○○。
「お前というやつは……少しは自分の立場を理解しろ。そのまま行くやつがあるか」
「(考え中)
はっ!!二人がナンパされる可能性が……?」
「違う。人の話を聞け馬鹿」
諭す角都。
を、見て真面目に考える○○。
結果、真面目に脳を働かせたわりにはまったく見当違いの回答を導きだしたのだ。変な回答をしたどころか自身の言葉を理解しなかった○○の脳みそに、角都は堪らず頭を抱える。
「(……)
とりあえず変化の術を使え、いいな」
「?わかった」
角都に言われた通りぽん、と変化の術で本来とはだいぶ異なる姿に変わる○○。その姿は文字通り大人のように見える(年齢的には○○はとうに大人だが、見た目のせいで度々子供と間違えられたりしているのは、ここだけの話である)。
その場でくるくる回ってみせると満足したのか、ニコニコご機嫌そうに笑ってみせた。
「角都の場合どーせいつもの後方保護者面だろ」
「うるさい。余計なことは言わず変化しろ飛段」
「わーってるって」
「?」
「…………こっちの話だ」
角都、飛段の二人のがなにやら話をしていたのだが、なんのことだかさっぱりな○○。頭上にぽんぽんとクエスチョンマークが飛び交う。
首を傾げて疑問を投げてみるものの、軽くいなされてしまったのだ。
若干のモヤはあったものの、深くは考えないことにした○○は、共に変化した二人と一緒に、目的地の茶屋に向かって行った。
……
「いらっしゃいませ。何になさいますか?」
「団子三人分ください!!あと追加でみたらし、醤油、よもぎを一つずつお願いしまーす」
「かしこまりました。
……あちらの席でお待ちください」
茶屋。
簡素な内装。店番の人の丁寧な対応を受け、角都、飛段、○○の三人は指定された場所に角都と飛段の間に○○、という形で腰を下ろした。程よい硬さに反復感を堪能する○○。
それを横目に飛段は気だるげに欠伸をし、体をのばしていた。
茶屋に三人以外の他に客らしき人物は見当たらないことを確認し、○○もリラックスしながらぐん、と足を伸ばす。
「に、しても呑気なもんだよなぁ。オレら一応犯罪組織なんだぜ?」
そんな言葉を漏らす飛段。
それを聞いた角都の眉が、ぴくりと揺れた。
「飛段、口を慎め。店の奴らに聴かれでもしたらどうするつもりだ」
「ンなもん殺せば済む話じゃねぇか」
「生憎、一両の得にもならん殺しはしない主義だ」
「あーはいはい。
(なぁ、それよりよ、)」
「……。
(わかっている。問題は無いだろうが油断はするんじゃねぇぞ、飛段)」
○○を挟み目で会話をする角都と飛段。
飛段は懐のワイヤーに手をかけ、角都は右手を硬化させた。いつ、どこから、誰が、何をしてきても対応可能な状態を作り出していた。
一方、○○は
(どの団子から食べようか…………持ち帰りできるかな……)
団子のことで頭がいっぱいだった。
それから僅か数分足らず、団子の乗った皿をトレーに乗せた店番の人間が奥からやって来た。
鼻を通る出来たての香り、そしてつややかな団子を見た○○の目が輝く。
「お待たせいたしました」
「!!
ありがとうございます!!」
こうして○○は出来たての団子を堪能するべく、それを手に取った。
。
任務を終えた不死トリオが茶屋を目指して約数十分、ようやく視線の先に目的地を捉えたのだった。
ほとほと疲れていた○○は目をぱ、と輝かせ袖をブンブン振った。
「!
茶屋あった茶屋っ!!」
ついさっきまで殺しをしていたとは思えないほど無邪気にはしゃぐ○○。
「よーし、先行って注文してく「待て」
るぇっ!?」
そして今まさに茶屋に向かってダッシュをかまそうと体をひねらせた○○の後ろの襟を、角都は有無を言わさず引っ掴んだのだ。
素っ頓狂な声が口から漏れながら引き戻される○○。
「お前というやつは……少しは自分の立場を理解しろ。そのまま行くやつがあるか」
「(考え中)
はっ!!二人がナンパされる可能性が……?」
「違う。人の話を聞け馬鹿」
諭す角都。
を、見て真面目に考える○○。
結果、真面目に脳を働かせたわりにはまったく見当違いの回答を導きだしたのだ。変な回答をしたどころか自身の言葉を理解しなかった○○の脳みそに、角都は堪らず頭を抱える。
「(……)
とりあえず変化の術を使え、いいな」
「?わかった」
角都に言われた通りぽん、と変化の術で本来とはだいぶ異なる姿に変わる○○。その姿は文字通り大人のように見える(年齢的には○○はとうに大人だが、見た目のせいで度々子供と間違えられたりしているのは、ここだけの話である)。
その場でくるくる回ってみせると満足したのか、ニコニコご機嫌そうに笑ってみせた。
「角都の場合どーせいつもの後方保護者面だろ」
「うるさい。余計なことは言わず変化しろ飛段」
「わーってるって」
「?」
「…………こっちの話だ」
角都、飛段の二人のがなにやら話をしていたのだが、なんのことだかさっぱりな○○。頭上にぽんぽんとクエスチョンマークが飛び交う。
首を傾げて疑問を投げてみるものの、軽くいなされてしまったのだ。
若干のモヤはあったものの、深くは考えないことにした○○は、共に変化した二人と一緒に、目的地の茶屋に向かって行った。
……
「いらっしゃいませ。何になさいますか?」
「団子三人分ください!!あと追加でみたらし、醤油、よもぎを一つずつお願いしまーす」
「かしこまりました。
……あちらの席でお待ちください」
茶屋。
簡素な内装。店番の人の丁寧な対応を受け、角都、飛段、○○の三人は指定された場所に角都と飛段の間に○○、という形で腰を下ろした。程よい硬さに反復感を堪能する○○。
それを横目に飛段は気だるげに欠伸をし、体をのばしていた。
茶屋に三人以外の他に客らしき人物は見当たらないことを確認し、○○もリラックスしながらぐん、と足を伸ばす。
「に、しても呑気なもんだよなぁ。オレら一応犯罪組織なんだぜ?」
そんな言葉を漏らす飛段。
それを聞いた角都の眉が、ぴくりと揺れた。
「飛段、口を慎め。店の奴らに聴かれでもしたらどうするつもりだ」
「ンなもん殺せば済む話じゃねぇか」
「生憎、一両の得にもならん殺しはしない主義だ」
「あーはいはい。
(なぁ、それよりよ、)」
「……。
(わかっている。問題は無いだろうが油断はするんじゃねぇぞ、飛段)」
○○を挟み目で会話をする角都と飛段。
飛段は懐のワイヤーに手をかけ、角都は右手を硬化させた。いつ、どこから、誰が、何をしてきても対応可能な状態を作り出していた。
一方、○○は
(どの団子から食べようか…………持ち帰りできるかな……)
団子のことで頭がいっぱいだった。
それから僅か数分足らず、団子の乗った皿をトレーに乗せた店番の人間が奥からやって来た。
鼻を通る出来たての香り、そしてつややかな団子を見た○○の目が輝く。
「お待たせいたしました」
「!!
ありがとうございます!!」
こうして○○は出来たての団子を堪能するべく、それを手に取った。
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