序章〜子供時代編
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「いってきまーす!!」
「いってらっしゃ〜い!気をつけてね〜!」
「ハッピーーーーーーー!」
私のパートナー、ハピナスのピーちゃんと一緒に愛娘のかくかくを見送る。
ついこの間、入学式だと思ったらすっかり夏休みの季節。
底抜けの青い空に白い雲がポツポツと。気持ち良いほどお洗濯日和だ。
娘は最近ポケモンバトルの練習に夢中みたいで、朝ごはんを食べた後は毎日のように出かけていく。
今までは自宅で本を読んでいる事の多い大人しいタイプの子だったけど、友達ができるとやっぱりアクティブになるものね。
元気なのはいい事だわ!感心感心!
なかなか友達ができなかったみたいで心配してたけどちょっとホッとした。
つい1ヶ月程前に、男の子に手を引かれて泣きながら帰って来たときはビックリしたわねえ。
『あらあらあら・・・どうしたのかくかく』
『えっと、ポケモンバトルしてて、それで俺たち負けちゃって、それで、』
かくかくの手を握りながら一生懸命説明してくれる小さな男の子に、『ありがとう』とお礼を言って丁度焼きたてだったポフィンを紙袋に入れてプレゼントした。
またかくかくと遊んであげてね。と言ったら、コクン。と無言で頷いて彼は帰っていった。
珍しく泣きじゃくるかくかくを両手でぎゅっと抱きしめる。
うちの娘は我慢強いのだか、溜め込むのだか、大人ぶっているのだかわからないが滅多に甘えてくれない。
幼児の時はそれはもうすぐ泣く子で、きっと甘えん坊に育つんだろうと思っていたけど、子育てって予想通りにはいかないわねえ。
私も初めてのポケモンバトルは負けて、悔しくて大泣きしたっけ。
そんな事を思い出しながらミルクを火にかけた。
母さんも私が落ち込んでいる時はよくホットミルクを作ってくれたのよね。
温めたミルクにお砂糖を入れて。
リビングからは『ルーちゃんごめんね、ごめんね』と謝る愛娘の声が聞こえる。
先ほども泣いていたのに、また涙をこぼしているようだ。
冷たく絞ったタオルもいるわねえ。
大きめのマグカップに出来上がったホットミルクをなみなみと入れて、カーペットの上で座り込んでいる娘へと持っていく。
改めて見れば、それはもう酷い顔をした娘の頰に青い小さなルリリが鳴き声をあげながらすり寄っていた。
『ルリリが心配してるわよ。かくかくがそんなに泣くから』
『だって・・・わたし・・・』
しょうがないなあうちの子は。
元々困り顔気味のルリリがますます困り顔になっている。
娘と一緒に泣いてる顔がちょっと、可愛い。写真撮りたい。
そんな事を思いながらミルクを勧める。
ありがとおかあさん、と鼻声の娘は素直にミルクに口をつけた。
甘い匂いにそそられたのか、ミルクに興味津々のルリリ。それを見たかくかくがカップをルリリに差し出す。
ルリリはペロっとひと舐めしたかと思うと熱かったのか『リッ!!?』と体を仰けそのままひっくり返った。
『ふふっ』
ルリリの可愛らしい様子に、涙が引っ込んだ娘。
よしよし、やっと泣き止んだわね。
『かくかく、ルリリにも『ありがとう』よ。一緒に戦ってくれたんだもの』
『ルリ!ルリリ!!ルッル!!』
『ほら、『気にするな』って言ってるわよ』
『・・・ぐすっ、あり、ありがとうルーちゃん・・・うう〜・・・ルーちゃんだいすきぃ〜・・・っ』
ぎゅーっとルリリを抱きしめる娘を更に抱きしめた。
涙と汗と、ミルクの匂い。高い体温とルリリの鳴き声。
今夜は娘の大好きなシチューにしよう。野菜をたっぷりいれて。
夏だけど、あっつあつのところにチーズも乗せちゃおう。
もっともシチューが出来上がる頃には、かくかくもルリリもリビングで眠ってしまっていたんだけど。
『ハッピー・・!ハッピハッピー!!』
『ピーちゃん、しーーっ!!』
「いってらっしゃ〜い!気をつけてね〜!」
「ハッピーーーーーーー!」
私のパートナー、ハピナスのピーちゃんと一緒に愛娘のかくかくを見送る。
ついこの間、入学式だと思ったらすっかり夏休みの季節。
底抜けの青い空に白い雲がポツポツと。気持ち良いほどお洗濯日和だ。
娘は最近ポケモンバトルの練習に夢中みたいで、朝ごはんを食べた後は毎日のように出かけていく。
今までは自宅で本を読んでいる事の多い大人しいタイプの子だったけど、友達ができるとやっぱりアクティブになるものね。
元気なのはいい事だわ!感心感心!
なかなか友達ができなかったみたいで心配してたけどちょっとホッとした。
つい1ヶ月程前に、男の子に手を引かれて泣きながら帰って来たときはビックリしたわねえ。
『あらあらあら・・・どうしたのかくかく』
『えっと、ポケモンバトルしてて、それで俺たち負けちゃって、それで、』
かくかくの手を握りながら一生懸命説明してくれる小さな男の子に、『ありがとう』とお礼を言って丁度焼きたてだったポフィンを紙袋に入れてプレゼントした。
またかくかくと遊んであげてね。と言ったら、コクン。と無言で頷いて彼は帰っていった。
珍しく泣きじゃくるかくかくを両手でぎゅっと抱きしめる。
うちの娘は我慢強いのだか、溜め込むのだか、大人ぶっているのだかわからないが滅多に甘えてくれない。
幼児の時はそれはもうすぐ泣く子で、きっと甘えん坊に育つんだろうと思っていたけど、子育てって予想通りにはいかないわねえ。
私も初めてのポケモンバトルは負けて、悔しくて大泣きしたっけ。
そんな事を思い出しながらミルクを火にかけた。
母さんも私が落ち込んでいる時はよくホットミルクを作ってくれたのよね。
温めたミルクにお砂糖を入れて。
リビングからは『ルーちゃんごめんね、ごめんね』と謝る愛娘の声が聞こえる。
先ほども泣いていたのに、また涙をこぼしているようだ。
冷たく絞ったタオルもいるわねえ。
大きめのマグカップに出来上がったホットミルクをなみなみと入れて、カーペットの上で座り込んでいる娘へと持っていく。
改めて見れば、それはもう酷い顔をした娘の頰に青い小さなルリリが鳴き声をあげながらすり寄っていた。
『ルリリが心配してるわよ。かくかくがそんなに泣くから』
『だって・・・わたし・・・』
しょうがないなあうちの子は。
元々困り顔気味のルリリがますます困り顔になっている。
娘と一緒に泣いてる顔がちょっと、可愛い。写真撮りたい。
そんな事を思いながらミルクを勧める。
ありがとおかあさん、と鼻声の娘は素直にミルクに口をつけた。
甘い匂いにそそられたのか、ミルクに興味津々のルリリ。それを見たかくかくがカップをルリリに差し出す。
ルリリはペロっとひと舐めしたかと思うと熱かったのか『リッ!!?』と体を仰けそのままひっくり返った。
『ふふっ』
ルリリの可愛らしい様子に、涙が引っ込んだ娘。
よしよし、やっと泣き止んだわね。
『かくかく、ルリリにも『ありがとう』よ。一緒に戦ってくれたんだもの』
『ルリ!ルリリ!!ルッル!!』
『ほら、『気にするな』って言ってるわよ』
『・・・ぐすっ、あり、ありがとうルーちゃん・・・うう〜・・・ルーちゃんだいすきぃ〜・・・っ』
ぎゅーっとルリリを抱きしめる娘を更に抱きしめた。
涙と汗と、ミルクの匂い。高い体温とルリリの鳴き声。
今夜は娘の大好きなシチューにしよう。野菜をたっぷりいれて。
夏だけど、あっつあつのところにチーズも乗せちゃおう。
今日は敗戦記念日!
もっともシチューが出来上がる頃には、かくかくもルリリもリビングで眠ってしまっていたんだけど。
『ハッピー・・!ハッピハッピー!!』
『ピーちゃん、しーーっ!!』