序章〜子供時代編
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「おいかくかく!お前ポケモンゲットしたんだって?」
「見せてみろよ!俺がバトルしてやってもいいぜ」
学校からの帰り道。
クラスにいるやんちゃなガキ大将達が急に話しかけてきた。
(うわ。絶対に見せたくない・・・)
小学校に入学して約3ヶ月。
毎日クラスで顔を合わせていれば嫌でもわかる。
こいつらが、大変性格の悪いいじめっこだという事が。
ルリリ貰ったのが嬉しくてクラスの女の子に話しちゃったのがいけなかったか。面倒くさい・・・。
「産まれたばっかりだし、バトルなんてまだできないよ」
ごめんね。
とやんわり断って帰ろうとしたら、ぐいっと腕を掴まれた。
「待てよ!俺たちが見たいって言ってんだぞ!」
「そうだそうだ!」
「・・・は?理不尽の極みかよ」
思わず素の口調が出てしまった。
一瞬、2人のガキ大将はポカンとした顔をした。
そしてすぐさま逆ギレしてきた。
「なんだそんなリフジンとかわけわかんねえ言葉使って!俺たちに逆らうのかよ!ふざけんなよ!?」
「かくかくのくせに生意気だぞ!」
「ちょっ!いった!?」
ガタイのいいガキ大将は私をドンと押す。
その衝撃で転ぶ私。カバンからモンスターボールがコロコロと転がる。
(ふざけてねえよ本気だわ!お前らこそふざけんな暴力反対!)
ガキ大将は、してやったりという顔で私のモンスターボールを拾い上げ、そのままポイッと投げた。ちょ、おま、えええええ。
「ルーちゃん!!」
投げた勢いで私のパートナーが可愛く鳴きながら飛び出してくる。
状況がわかっていないのか、ルリリは辺りをキョロキョロ見渡している。
「なんだ?このチビのポケモン」
「お前と一緒で弱そうだな〜!」
ゲラゲラ笑うガキ大将達。
なんだこのお子様どもは・・・。親の顔が見てみたいわ。
モンスターボールを拾い上げようと起き上がった瞬間、ガキ大将は自分のモンスターボールからポケモンをくり出してきた。
「俺のビッパとどっちが強いか勝負しようぜ!」
「バトルはしないって言ってるでしょ!」
「逃げんのかよ!弱虫かくかく!まあ俺に勝とうなんざ100年早いけどな」
「おっと泣くか〜?」
(この・・・このクソガキーーー!!!!!)
私が元の20代成人だったら捕まえて200発くらい尻叩きしてるところだ。
ガキ大将は空き地で歌でも歌ってなさいよ!!
私に絡まないでくれ!!バトルもしたくない!!
誰か。誰か味方はいませんか!
キョロキョロと周りに視線を送ったが、目があったクラスメイトから盛大に視線を外された。
待って。すごいショックなんですけど。
あんまりだ。そりゃないぜ。
おい〜!!この世界では目があったらバトルするんだろ〜!?
嬉々として近づいてこいよ〜!?君達もパートナー持ってるでしょ〜!!??
私の動揺する様子に優越感に浸っているのか、へっへっへ。と笑うガキ大将たち。これはもう完全に詰んだわ。
(こうなったら実力行使で殴りかかるしか・・・)
可愛いルーちゃんに無体な事はさせられない。
ポケモンバトルの経験はないが、リアルファイトならもしかしたら可能性があるかもしれない。
最悪、モンスターボールで直接殴れば・・・。
そんな物騒な思考に入り始めたその時、
「やめろよお前ら」
聞き馴染みのない声が私の挙動を遮った。パッと振り返るとそこには一人の男の子が仁王立ちで立っていた。
半袖短パン姿。意志の強そうな瞳。そして燃えるような赤い髪。
誰だったかな・・・顔は見たことある。確か隣のクラスにこんな子いた気がする。
「うるせえなオーバ!お前には関係ねえだろ!」
「関係なくても文句はあんだよ!女の子いじめてんじゃねえ!」
臆さずガキ大将たちを睨みつけ、オラオラと突っかかっていくオーバと呼ばれた少年。
うちのクラスでは誰一人逆らえないというのに。何と正義感の強い子なんだ。まあ、私は面倒だったから無視してただけだけど。
『このクソガキ共と違ってお宅のお子さんは育ちがとってもよろしいんですのね』と赤髪の彼のご両親を褒めたいくらいだ。
って何を考えてるんだ私は。
自分で思ってるよりも助けられた事に感動しているっぽい。
ほっとしたらちょっと泣きそう。やだ、涙腺が。
「よーし、いいぜオーバ!お前からボコボコにしてやる!」
「おう、やれるもんならやってみやがれ」
「なんだと!?」
息巻いているガキ大将を尻目に、オーバと呼ばれた男の子は「お前大丈夫か?」と私に声をかけてくれた。
正義感強いうえに、優しいとは・・・。君はスーパーヒーローか?
彼と同じく、ルリリも足元で気使わしげに私を見上げている。かわいい・・・。
「大丈夫、ありがとう・・・」
「何なんだあいつら、本当にムカつくな!!・・・なあ一緒に倒しちまおうぜ!」
「へ?」
そう言ってガキ大将をキッと見つめたオーバくんとやら。
いやいやいや、倒しちまおうぜ!じゃないよ。
バトルしたことないし。私を置いて3人で睨みあうんじゃない。
こっちは何の準備もできてないし人生初バトルなんですけど。
ねえ、ちょっと。おーい。
「勝負は2対2のマルチバトルだ!」
「面白え!やってやるぜ!」
おーい。
勝手に話進めてんじゃないよー。
「見せてみろよ!俺がバトルしてやってもいいぜ」
学校からの帰り道。
クラスにいるやんちゃなガキ大将達が急に話しかけてきた。
(うわ。絶対に見せたくない・・・)
小学校に入学して約3ヶ月。
毎日クラスで顔を合わせていれば嫌でもわかる。
こいつらが、大変性格の悪いいじめっこだという事が。
ルリリ貰ったのが嬉しくてクラスの女の子に話しちゃったのがいけなかったか。面倒くさい・・・。
「産まれたばっかりだし、バトルなんてまだできないよ」
ごめんね。
とやんわり断って帰ろうとしたら、ぐいっと腕を掴まれた。
「待てよ!俺たちが見たいって言ってんだぞ!」
「そうだそうだ!」
「・・・は?理不尽の極みかよ」
思わず素の口調が出てしまった。
一瞬、2人のガキ大将はポカンとした顔をした。
そしてすぐさま逆ギレしてきた。
「なんだそんなリフジンとかわけわかんねえ言葉使って!俺たちに逆らうのかよ!ふざけんなよ!?」
「かくかくのくせに生意気だぞ!」
「ちょっ!いった!?」
ガタイのいいガキ大将は私をドンと押す。
その衝撃で転ぶ私。カバンからモンスターボールがコロコロと転がる。
(ふざけてねえよ本気だわ!お前らこそふざけんな暴力反対!)
ガキ大将は、してやったりという顔で私のモンスターボールを拾い上げ、そのままポイッと投げた。ちょ、おま、えええええ。
「ルーちゃん!!」
投げた勢いで私のパートナーが可愛く鳴きながら飛び出してくる。
状況がわかっていないのか、ルリリは辺りをキョロキョロ見渡している。
「なんだ?このチビのポケモン」
「お前と一緒で弱そうだな〜!」
ゲラゲラ笑うガキ大将達。
なんだこのお子様どもは・・・。親の顔が見てみたいわ。
モンスターボールを拾い上げようと起き上がった瞬間、ガキ大将は自分のモンスターボールからポケモンをくり出してきた。
「俺のビッパとどっちが強いか勝負しようぜ!」
「バトルはしないって言ってるでしょ!」
「逃げんのかよ!弱虫かくかく!まあ俺に勝とうなんざ100年早いけどな」
「おっと泣くか〜?」
(この・・・このクソガキーーー!!!!!)
私が元の20代成人だったら捕まえて200発くらい尻叩きしてるところだ。
ガキ大将は空き地で歌でも歌ってなさいよ!!
私に絡まないでくれ!!バトルもしたくない!!
誰か。誰か味方はいませんか!
キョロキョロと周りに視線を送ったが、目があったクラスメイトから盛大に視線を外された。
待って。すごいショックなんですけど。
あんまりだ。そりゃないぜ。
おい〜!!この世界では目があったらバトルするんだろ〜!?
嬉々として近づいてこいよ〜!?君達もパートナー持ってるでしょ〜!!??
私の動揺する様子に優越感に浸っているのか、へっへっへ。と笑うガキ大将たち。これはもう完全に詰んだわ。
(こうなったら実力行使で殴りかかるしか・・・)
可愛いルーちゃんに無体な事はさせられない。
ポケモンバトルの経験はないが、リアルファイトならもしかしたら可能性があるかもしれない。
最悪、モンスターボールで直接殴れば・・・。
そんな物騒な思考に入り始めたその時、
「やめろよお前ら」
聞き馴染みのない声が私の挙動を遮った。パッと振り返るとそこには一人の男の子が仁王立ちで立っていた。
半袖短パン姿。意志の強そうな瞳。そして燃えるような赤い髪。
誰だったかな・・・顔は見たことある。確か隣のクラスにこんな子いた気がする。
「うるせえなオーバ!お前には関係ねえだろ!」
「関係なくても文句はあんだよ!女の子いじめてんじゃねえ!」
臆さずガキ大将たちを睨みつけ、オラオラと突っかかっていくオーバと呼ばれた少年。
うちのクラスでは誰一人逆らえないというのに。何と正義感の強い子なんだ。まあ、私は面倒だったから無視してただけだけど。
『このクソガキ共と違ってお宅のお子さんは育ちがとってもよろしいんですのね』と赤髪の彼のご両親を褒めたいくらいだ。
って何を考えてるんだ私は。
自分で思ってるよりも助けられた事に感動しているっぽい。
ほっとしたらちょっと泣きそう。やだ、涙腺が。
「よーし、いいぜオーバ!お前からボコボコにしてやる!」
「おう、やれるもんならやってみやがれ」
「なんだと!?」
息巻いているガキ大将を尻目に、オーバと呼ばれた男の子は「お前大丈夫か?」と私に声をかけてくれた。
正義感強いうえに、優しいとは・・・。君はスーパーヒーローか?
彼と同じく、ルリリも足元で気使わしげに私を見上げている。かわいい・・・。
「大丈夫、ありがとう・・・」
「何なんだあいつら、本当にムカつくな!!・・・なあ一緒に倒しちまおうぜ!」
「へ?」
そう言ってガキ大将をキッと見つめたオーバくんとやら。
いやいやいや、倒しちまおうぜ!じゃないよ。
バトルしたことないし。私を置いて3人で睨みあうんじゃない。
こっちは何の準備もできてないし人生初バトルなんですけど。
ねえ、ちょっと。おーい。
「勝負は2対2のマルチバトルだ!」
「面白え!やってやるぜ!」
おーい。
勝手に話進めてんじゃないよー。