序章〜子供時代編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「かくかく、誕生日おめでとう。これ、僕からの誕生日プレゼントだよ」
「ありがとうお父さん!・・・これ、タマゴ?」
「そう、ポケモンのタマゴさ」
ささやかな7歳の誕生日パーティで、プレゼントに貰ったのはなんとポケモンのタマゴ。
(ついに私にもパートナーポケモンが…)
元の世界では超有名なアニメの主人公サトシくんみたいに『この3匹の中から選ぶのじゃ!(結局ピカチュウだったけど…)』みたいな感じになるかと思ってたけど、考えてみれば最近は園児だってポケモンバトルをしている。
ポケモンの進学塾に行くようなエリートトレーナーはやっぱり小さな頃からパートナーを育てるのだそうだ。近所の子でもすでに2体もパートナーにしている子もいるので、そう考えると私は遅い方かもしれない。
「ねえお父さん!何のポケモンのタマゴなの?」
「それは孵化してからのお楽しみだな」
お父さんの優しい手が私の頭の上に乗せられる。
そっとタマゴを手にとればほんのり温かい。
頬ずりすると中の子も嬉しいのかピクッと揺れたような気がした。
----------------------
「…リル?」
「わあ!う、生まれた!!生まれたお母さんっ!!」
何週間か経ったある日の夜。
ピシッと音がしたかと思えば、タマゴから出てきたポケモンは青くてぷにぷにしたネズミのようなポケモン。
こ、これは……ルリリでは?
見たことある!見たことあるよこのポケモン。
(なにこれ超可愛い…水饅頭みたい…)
おずおずとした様子で殻を割って出てきたルリリは、私の顔を見ると安心したように小さく鼻を鳴らしてくっ付いてきた。
(なにこの可愛い動物…いや動物じゃない、ポケモン…。いやポケモンは『動物』でいいのか?)
軽く脳内がおかしくなるぐらいキュウウウンと胸の奥が熱くなった。
なんだこの感情は。元の世界で可愛いベビーアニマルを見た時の感覚と似ているというか、呼び覚まされる母性本能というか…。
とにかく可愛い。可愛すぎて辛い。
「ゲームでも自分の手持ちには愛着湧いてた方だけど…」
「リル?」
「実際の可愛さ、半端ないな!可愛すぎる!なんだこれは!?」
興奮しすぎて7歳の女の子だという事を忘れたような発言をかましながらルリリを抱っこしてぎゅうっとハグした。
私の突然のハグに少しビックリした様子も見せたけど、孵化するまでこの数週間ずっと一緒にいたせいか、静かに抱っこされてるルリリ。
生まれたばかりのルリリはそのまま寝息をたてて眠ってしまった。
小さなポケモンだとはわかってたけど、生まれたばかりのルリリはことさらに小さい。
「食べちゃいたいくらい可愛い…」
や、もう、本当に水饅頭みたいなんだ…。どう表現したらよいのか。
体はほどよい弾力があるにも関わらず柔らかくて、尻尾は少し冷たくて固めなんだけど張りのある球体で…。何の物質でできているのだこの生命体は…。
ルリリの頬をツンツン突つくとハフゥと寝息が。
一挙一動が正しくラブリーである。
ふと自室にある鏡を見たらデレッデレになってる女児と目が合った。
(産まれたばかりの私にお父さんが対面した時とまるで同じ顔じゃん)
あの時脳内で罵倒してごめんお父さん。
血の繋がりをここにきて感じながら優しくルリリを撫でた。
そのまま起こさないようにそうっと枕の脇に寝かせて、私も一緒に布団に横になった。
「…これからよろしくね、ルリリ」
スヤスヤと寝息をたてるルリリ。
どんな夢を見ているのだろう。
ルリリの名前も考えなくちゃ。
眺めながらいろいろと考えているうちにいつの間にか私もすっかり眠っていた。
「ありがとうお父さん!・・・これ、タマゴ?」
「そう、ポケモンのタマゴさ」
ささやかな7歳の誕生日パーティで、プレゼントに貰ったのはなんとポケモンのタマゴ。
(ついに私にもパートナーポケモンが…)
元の世界では超有名なアニメの主人公サトシくんみたいに『この3匹の中から選ぶのじゃ!(結局ピカチュウだったけど…)』みたいな感じになるかと思ってたけど、考えてみれば最近は園児だってポケモンバトルをしている。
ポケモンの進学塾に行くようなエリートトレーナーはやっぱり小さな頃からパートナーを育てるのだそうだ。近所の子でもすでに2体もパートナーにしている子もいるので、そう考えると私は遅い方かもしれない。
「ねえお父さん!何のポケモンのタマゴなの?」
「それは孵化してからのお楽しみだな」
お父さんの優しい手が私の頭の上に乗せられる。
そっとタマゴを手にとればほんのり温かい。
頬ずりすると中の子も嬉しいのかピクッと揺れたような気がした。
----------------------
「…リル?」
「わあ!う、生まれた!!生まれたお母さんっ!!」
何週間か経ったある日の夜。
ピシッと音がしたかと思えば、タマゴから出てきたポケモンは青くてぷにぷにしたネズミのようなポケモン。
こ、これは……ルリリでは?
見たことある!見たことあるよこのポケモン。
(なにこれ超可愛い…水饅頭みたい…)
おずおずとした様子で殻を割って出てきたルリリは、私の顔を見ると安心したように小さく鼻を鳴らしてくっ付いてきた。
(なにこの可愛い動物…いや動物じゃない、ポケモン…。いやポケモンは『動物』でいいのか?)
軽く脳内がおかしくなるぐらいキュウウウンと胸の奥が熱くなった。
なんだこの感情は。元の世界で可愛いベビーアニマルを見た時の感覚と似ているというか、呼び覚まされる母性本能というか…。
とにかく可愛い。可愛すぎて辛い。
「ゲームでも自分の手持ちには愛着湧いてた方だけど…」
「リル?」
「実際の可愛さ、半端ないな!可愛すぎる!なんだこれは!?」
興奮しすぎて7歳の女の子だという事を忘れたような発言をかましながらルリリを抱っこしてぎゅうっとハグした。
私の突然のハグに少しビックリした様子も見せたけど、孵化するまでこの数週間ずっと一緒にいたせいか、静かに抱っこされてるルリリ。
生まれたばかりのルリリはそのまま寝息をたてて眠ってしまった。
小さなポケモンだとはわかってたけど、生まれたばかりのルリリはことさらに小さい。
「食べちゃいたいくらい可愛い…」
や、もう、本当に水饅頭みたいなんだ…。どう表現したらよいのか。
体はほどよい弾力があるにも関わらず柔らかくて、尻尾は少し冷たくて固めなんだけど張りのある球体で…。何の物質でできているのだこの生命体は…。
ルリリの頬をツンツン突つくとハフゥと寝息が。
一挙一動が正しくラブリーである。
ふと自室にある鏡を見たらデレッデレになってる女児と目が合った。
(産まれたばかりの私にお父さんが対面した時とまるで同じ顔じゃん)
あの時脳内で罵倒してごめんお父さん。
血の繋がりをここにきて感じながら優しくルリリを撫でた。
そのまま起こさないようにそうっと枕の脇に寝かせて、私も一緒に布団に横になった。
「…これからよろしくね、ルリリ」
スヤスヤと寝息をたてるルリリ。
どんな夢を見ているのだろう。
ルリリの名前も考えなくちゃ。
眺めながらいろいろと考えているうちにいつの間にか私もすっかり眠っていた。