第二章<日常編>
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(なるほど・・・。お結ちゃん達が騒いでたのも頷けるわね・・・・・)
部屋に入って来た人間をほへとはついまじまじと見やる。
きりりと涼しい目元が伝蔵に実によく似ている。
丁寧で誠実そうな言葉遣いと配慮。相手が喜びそうな言葉の選び方。物腰も柔らかく、会話も上手い。
見合い相手を目の前に、『絵に描いたような色男ね・・・』とほへとは頭の片隅で思った。
34
「ほへとさん、今ちょっといいかね」
「あら山田先生じゃないですか」
かすかに甘い匂いのする食堂内。
ほへとが声の方へ顔を向けると、そこには声の主である山田伝蔵が戸口で手招きしていた。
神妙な様子で早く早く。と言っている。
布巾で手を拭きつつ、どうしたんですか?とほへとが聞くと、伝蔵は口早に言った。
「今さっきあいつが来てな。ほへとさん、アンタ空き部屋で待機してしなさい。すぐ連れて行くから」
「はい?あの、山田先生?話が全然見えないのですが・・・。あいつ・・・って・・・」
「利吉だ利吉!あいつが来たらほへとさんを呼びにいくって前に言っただろう?・・・ああ、いろいろ準備した方がいいな。とりあえず私が何とか引き止めて部屋まで連れていくから。待ってなさいよ!」
それだけ言うとほへとをそこに残して山田伝蔵は消えていった。
戸口ではほへとが一人ポカンと取り残される。
利吉・・・さんって・・・。
『あれ?ほへとさん知らない?山田利吉さん。山田先生の一人息子さんでー』
『ほへとさん。アンタうちの息子と見合いする気ない?』
『利吉さんと夏の終わりに結婚して、秋には忍術学園からいなくなっちゃうって本当ですか!?』
『上手くいけば利吉さんと結婚?』
『本当、格好いいんですよ!!』
『フリーのプロの忍者で、しかも火縄銃の名手!』
『おめでとうございます!!』
・・・・・・。
「・・・・・・すっかり忘れてた」
ほへとは一人廊下に向かって呟いた。
部屋に入って来た人間をほへとはついまじまじと見やる。
きりりと涼しい目元が伝蔵に実によく似ている。
丁寧で誠実そうな言葉遣いと配慮。相手が喜びそうな言葉の選び方。物腰も柔らかく、会話も上手い。
見合い相手を目の前に、『絵に描いたような色男ね・・・』とほへとは頭の片隅で思った。
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「ほへとさん、今ちょっといいかね」
「あら山田先生じゃないですか」
かすかに甘い匂いのする食堂内。
ほへとが声の方へ顔を向けると、そこには声の主である山田伝蔵が戸口で手招きしていた。
神妙な様子で早く早く。と言っている。
布巾で手を拭きつつ、どうしたんですか?とほへとが聞くと、伝蔵は口早に言った。
「今さっきあいつが来てな。ほへとさん、アンタ空き部屋で待機してしなさい。すぐ連れて行くから」
「はい?あの、山田先生?話が全然見えないのですが・・・。あいつ・・・って・・・」
「利吉だ利吉!あいつが来たらほへとさんを呼びにいくって前に言っただろう?・・・ああ、いろいろ準備した方がいいな。とりあえず私が何とか引き止めて部屋まで連れていくから。待ってなさいよ!」
それだけ言うとほへとをそこに残して山田伝蔵は消えていった。
戸口ではほへとが一人ポカンと取り残される。
利吉・・・さんって・・・。
『あれ?ほへとさん知らない?山田利吉さん。山田先生の一人息子さんでー』
『ほへとさん。アンタうちの息子と見合いする気ない?』
『利吉さんと夏の終わりに結婚して、秋には忍術学園からいなくなっちゃうって本当ですか!?』
『上手くいけば利吉さんと結婚?』
『本当、格好いいんですよ!!』
『フリーのプロの忍者で、しかも火縄銃の名手!』
『おめでとうございます!!』
・・・・・・。
「・・・・・・すっかり忘れてた」
ほへとは一人廊下に向かって呟いた。