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海桃と小人

『小人同士が会ってた頃』

『…もしもし貞治、柳蓮二だ 先日小人の話を聞かせてくれただろう…実はついさっき俺も見つけてしまった』

「おめでとう、誰かに似ていたか?」

『お前だ貞治』

「…俺か」

『ああ…そして小さいお前は冷蔵庫の野菜室を開けるように何度もアピールしてくるんだが』

「汁の開発をしたいんだろうね、やはり似ているのは見た目だけじゃないんだな」

『…貞治』

「どうした?」

『小さい貞治が愛らしい事この上ない、汁を5リットルくらい一緒に作りたい』

「作るのは良いけど誰に飲ませるんだ?」


通話を切ると机の上に置いてある鉛筆がふらりと持ち上がった 自分の背丈くらいある鉛筆を持つなんて意外と力があるのかと思ったけど、ヨロヨロしていたから慌てて回収する
残っていた削りすぎて短くなった鉛筆をメモ用紙と一緒に渡すと、小さい生き物は体の半分くらいある鉛筆を器用に動かして早速何かを書き込んでいた

「後でデータを共有させてくれるかな」

小さい蓮二は鉛筆を止めて、俺がそう言うと予測していたような表情で頷いた
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