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部屋のせいにして


「「T.M.Revolutionの格好をしないと出られない部屋」」

ドアに貼られた紙に書いてある文字を二人が音読する

「だからバカデカいクローゼットあるんだな…」

「バカが、納得してんじゃねぇ…」

「まぁすぐ出られる部屋で良かったじゃねーか、こーゆー部屋って大体エッチな事させられんだろ」

「ああ…」

ガラガラとクローゼットを開け、すぐに閉めた

「部屋作った奴T.M.Revolution全然知らねーだろ!?」

「この二択にするならいっそ一着だけ入れとけ…!」

HOT LIMITとWHITE BREATHの衣装しか入ってない もう一度開けてみるがやっぱりその二着しか入ってない

「…海堂、お前青学の露出担当だろ、HOT LIMITの方な」

「誰が露出担当だ!」

「だってお前肩か足出さないと死ぬだろ!」

「死ぬわけねぇだろ! テメーが…!」

こっちを着ろと言いかけて言葉を切る 自分が着るのは嫌だがこれを着た桃城を閉じ込めた奴に見られるのも嫌だ しかしもう片方は上半身の前面ががら空き…具体的に言うと胸が丸見えだ
海堂は全体的に際どい桃城と胸だけはバッチリ見える桃城の二択を迫られていた

「…海堂?」

「…テメーが、こっちを着ろ!!」

桃城に押し付けたのは胸以外は際どくない方の衣装だった


「すげーな海堂、お前いつもとそんなに変わらねーな…」

「変わらないわけねぇだろ」

ガチャ、とドアから音が聞こえる ドアノブを回して押すと何事も無かったように開く

「お、開いた」

「おい着替えねぇのか」

ドアは別な部屋に繋がっていた 今まで閉じ込められていたよりも広く、そして

「桃、海堂!」

「英二先輩!?」

三年生のレギュラー陣が揃っていた

「二人も閉じ込められていたのか」

「じゃあ先輩達も…」

「越前は一緒じゃないのか?」

「俺達の部屋には居なかったっスね」

「おそらく学年別に分けられたんだろう」

「って事は一人かもしれないのか…心配だね」

「ところで二人共、すごい格好だね」

そう言われて自分達の服装を思い出す 気まずくないと言えば嘘になる
だが

「…や、先輩達には負けるっスよ」

モーニング娘。の衣装を平然と着ている六人という光景に比べれば自分達はまだ良い方かもしれないと思っていた

「「(T.M.Revolutionか…)」

ちなみに三年生達も全く同じ事を思っていた
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