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隣の部屋のお姉さん

『配達』配達員モブ✕桃城要素アリ

「宅配便でーす」

…返事がない、もう一回インターホンを鳴らす 部屋の中からはーいと声がして、パタパタと駆け足で来る音が聞こえた

「すいません、お待たせしました!」

慌ててドアを開けたのは長い髪のお兄さん 急いで着替えたのか少し服が乱れてる

「大丈夫ですよ、ここにサインお願いします」

「ここですね…」

下を向いてサインをするお兄さんをこっそり見つめ、ああ…やっぱりと思った

「お待たせしました、ありがとうございます!」

「はい、ありがとうございます」

爽やかそうに笑うお兄さんだけどその乳首は勃っていた


あのお兄さんは月に一回か二回、水曜日の午後を指定して荷物を頼む事がある ごく普通の通販での買い物だと思っていたが、ある日Tシャツの布地を押し上げる乳首を見てしまった 偶然だ、そんな時もある でも次に届けに行った時も勃っていた

それ以来あのお兄さんの事が頭から離れない
悪い事だと分かるが好奇心に負けて送り先の通販サイトを調べたら、大人の玩具サイトの偽名だった
彼女に使う用? いや、それは無いだろう あの荷物を届けた時のお兄さんは他の荷物の時とは雰囲気が違う 箱を見る目は待ちわびたように熱に浮かされていた 例えるなら…そう、団地妻だ
…え、団地妻? 確かにあのお兄さんは色気はあるし温和そうだけど立派な男だ 「ダメ、夫が帰ってきちゃう」みたいな事を言うとは思えな…いや、待てよ

あの家にはもう一人住人がいる 爽やかなお兄さんとは反対にド低音ボイスで顔の怖いお兄さんだ 顔と礼儀正しさのギャップに怯えたから覚えてる あのお兄さんがそうだとしたら
生活のすれ違いからレスな日が続き、欲求不満に負けたお兄さんは通販サイトで玩具を頼み、顔が怖いお兄さんが鎮めてくれない熱を一人慰めてるとか…それとも顔が怖いお兄さんがマニアックな人でお兄さんが一人でするところを見たがってるとか… それとも…それとも…

悶々とした日々を送ってると、再びお兄さん宛に荷物があった 勿論あの偽名通販サイトから
今度は何を買ったんだろう それにしてもよく買うな、そんなに欲求不満なのか むしろ顔が怖いお兄さんはあんなにえっちなお兄さんと一緒にいるのにムラッと来ないんだろうか? お互いまだ若そうだし、玩具を使うなんて考えさせないくらい毎日毎晩ズンドコしても良いはずだ
これがAVとかなら隣人や宅配便の配達員に襲われてるぞ

…配達員?
配達員って…私の名だわ!



「宅配便でーす」

はーいと声が聞こえ、お兄さんがドアを開ける 受け取りのサインをしてもらってる間に盗み見た乳首はやっぱり勃っていた もしも勃ってなかったら大人しく帰るつもりだったのに…

「…あ、もう一個荷物あるんで、ちょっと待ってもらえますか?」

「はい、良いっスよ」

玄関に箱を下ろそうと後ろを向いたお兄さんに背後から抱きつく 俺より少し背が低いけど、昔スポーツでもやってたのかしっかりした体だ

「え!? ど、どうしました!?」

驚くお兄さんの胸を揉むと硬い筋肉だけじゃなくむっちりとした柔らかさが感じられる する…と手を滑らせてTシャツ越しに乳首に触るとお兄さんは高い声を漏らした

「ッあ、あのっ! 冗談なら今すぐやめてもらえませんか!?」

まずい、お兄さん思ったより力強い、振り解かれる…! でも俺にも配達員としてのプライドがある! 負けじと腕に力を込めて引き寄せ、お兄さんの耳元で囁いた

「お兄さん、いつも通販で大人の玩具買ってますよね」

「っ!?」

「荷物が来るまで我慢できなくて一人でしてるんでしょ、だからインターホン鳴らしてから出るまで時間掛かってるんですよね」

「な、何でそれを…」

ハッタリだったけどまさかのビンゴだ 動揺したお兄さんの抵抗の力が弱まった…チャンスだ モブは攻撃の手を休めたら殴られて負ける、攻め続けろ!

「お兄さん気付いてないと思うけど、そーゆー玩具受け取る時いつも乳首勃ってたんですよ ほら、こんな風に」

「あ…ちが、違う…っ! ッ、それ、やめ…あぁッ…!」

ぷっくりした乳首を服の上からすりすり撫でるとお兄さんの体から力が抜けていく 顔が怖いお兄さん、相当開発したんだな…ありがとう…

「胸はいつも何でいじってるんですか? 指? それとも通販で買った玩具?」

当然答えてくれない きゅっと強めにつまんでもう一回聞けば、震える声で「指」と返事をしてくれた

「見たいなぁ、どんな風に触ってるのか教えてくださいよ」

「や、やだ…ッや、あァ…っ!」

お兄さんは無意識にだろうけど腰を俺に押し付けてくる …そっか、胸だけじゃ足りないのか 他のところもいじめてあげないと寂しいんだな

…じゃあ届いた玩具を早速使ってみようか、お兄さん




「そこまでや」

聞いたことのある声 寺生まれ(?)でテニスの強い師範だ
「破ぁ!!」と叫んで打った波動球を受けて配達員が吹っ飛んでいく!

「危ないところやったな、桃城はん」

「あ、ありがとうございます! でも何でここに…?」

「元四天宝寺中一同からのお中元や」

師範はタコ焼き機を渡すとと原付に乗って軽快に去って行く
寺生まれってスゴイ、改めてそう思った






「…夢か」

俺は泣いた
お姉さんがあんな風にされる夢を見てしまった、それに興奮してしまった
お姉さんを汚してしまった気がして、申し訳なさでいっぱいだった
何より寺生まれってスゴイが一番心に残ってるのが悲しかった

泣きながらゴミを出しに行ったら、すれ違ったお兄さんに心配そうに声を掛けられて俺はまた泣いた
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