当てないと出られない部屋
攻め達の部屋
ここは相手の『今まで行った性行為の中で一番良かった回』を全員が当てるまで出られない部屋です。不正解でもペナルティはないので、当たるまで繰り返しチャレンジしてください。
あまりにも簡潔で分かりやすい文章が書かれたパネルがドアの隣に飾られていた。切原、海堂、柳の三人はしばらく黙り込み、各々別の反応をする。
「三分の一!? 三分の一を当てろって!?」
「一番…!? 一番ってあいつ…どれも良さそうだったじゃねぇか…!」
「俺と貞治の愛ならこの程度の問題は簡単に当てられるな」
「じゃあやってみてくださいよ!」
「やめろ聞きたくねぇ!」
「俺だって柳さんがどんなエッチしたかなんて聞きたくねーよ!! でも聞かなきゃ出られねーんだぞ!?」
同じ部屋に居る者が回答を聞くのは必須条件ではないのだが二人は気付いてない。まぁ体育館のような広さでもないので、嫌でも聞こえてしまうのだが。
「二人共、俺が先陣を切ってやろう。それはまるでエロ同人の定番のように俺以外の家族が揃って外泊をした日だ。俺は貞治を家に招き新婚気分を味わっていた。新婚と言えばご飯にする、お風呂にする、それとも私という質問が…」
「長いんスよ!! 本番まで何分語るつもりっスか!? 早く出ましょうよ!!」
「分かった、簡潔に言おう。裸エプロンの貞治と新婚プレイをした時だ」
「柳さん!! 海堂が死んだ!! あと俺も死にそう!!」
先輩達の新婚裸エプロンプレイを一瞬でも想像してしまった海堂と切原の顔色が悪くなる。そして数秒後、上の方からブブーッと不正解を知らせる効果音が鳴った。
「何だと!?」
「あんな怪談聞かせといて外すってどーゆー事っスか!?」
「どうせ間違うなら切原に行かせた方がまだマシだった…」
「お前も何でさり気なく暴言言うんだよ!? 俺だってなぁ…俺だって、当てて…! 当ててッ…あ」
机のペン立ての中に鉛筆を見つけた切原は、一緒に立てられていた油性ペンで六角形の各面に一〜三までの数字を書いていく。
「お前まさか鉛筆占いで当てるつもりか」
「攻めとしてのプライドは無いのか赤也」
「三回中三回先に暴発した俺にそんなモン無いんスよ!!」
その嘆きを聞いた海堂と柳はそれ以上責めなかった。
占いの準備ができた切原は鉛筆を放り投げる。コロコロと机の上を転がった鉛筆が止まると、三が書かれた面が上を向いた。
「三ッ! 一番最近のヤツ!!」
ブブッとやや不正解のような、もう少し頑張れというような音が鳴る。
「えっ? 何? え?」
「もう少し内容を話してみたらどうだ」
「え!? 副部長がパイズリしてくれた後に俺の上に乗って頑張ってくれて、重かったけど気持ち良くてすぐ出ちまったってトコまで言えって!?」
ピンポンと正解を告げる音が鳴った。柳と海堂の目を見れない切原は備え付けの冷蔵庫に入っていたコーラを無言で飲んだ。
「…おそらく正確に特定できるような解答でなければ正解として判定されないのだろう。海堂、あまり桃城との行為を話したくないだろうが頑張ってくれ」
「っス…」
柳は気を遣って距離を取り、切原の隣で緑茶のペットボトルを開ける。どうしようもないと分かった海堂は腹を括り、静かに答えた。
「…桃城が、俺の好きなようにして良いって言ったから…
噛んだり吸ったりして痕を付けまくって、胸も真っ赤になるまで弄って、もう出ないって泣いても離さずに俺の限界まで抱いた時」
ピンポーンと軽快な音が響く。それを聞いて海堂は安堵した。あの時の桃城はかなり気持ち良さそうにしていたが、無茶をさせたから実は嫌だったのでは…とずっと引っかかっていた。だから一番良かったと思っているのが分かり、ほっと一息つく。
「えげッッッつねぇな!?」
「赤也、あれは熱烈と言うんだ」
「えぇ…てかあと柳さんだけじゃないスか、次こそ当ててくださいよ!」
「任せろ、俺と貞治の愛に不可能はない。あれは貞治の家に泊まった時、久しぶりに一緒に風呂に入ったらとおばさん…いやお義母さんに言われて二人で浴槽に…」
「だから本番までが長いんスよ!!」
ちなみにそれも不正解だった。
ここは相手の『今まで行った性行為の中で一番良かった回』を全員が当てるまで出られない部屋です。不正解でもペナルティはないので、当たるまで繰り返しチャレンジしてください。
あまりにも簡潔で分かりやすい文章が書かれたパネルがドアの隣に飾られていた。切原、海堂、柳の三人はしばらく黙り込み、各々別の反応をする。
「三分の一!? 三分の一を当てろって!?」
「一番…!? 一番ってあいつ…どれも良さそうだったじゃねぇか…!」
「俺と貞治の愛ならこの程度の問題は簡単に当てられるな」
「じゃあやってみてくださいよ!」
「やめろ聞きたくねぇ!」
「俺だって柳さんがどんなエッチしたかなんて聞きたくねーよ!! でも聞かなきゃ出られねーんだぞ!?」
同じ部屋に居る者が回答を聞くのは必須条件ではないのだが二人は気付いてない。まぁ体育館のような広さでもないので、嫌でも聞こえてしまうのだが。
「二人共、俺が先陣を切ってやろう。それはまるでエロ同人の定番のように俺以外の家族が揃って外泊をした日だ。俺は貞治を家に招き新婚気分を味わっていた。新婚と言えばご飯にする、お風呂にする、それとも私という質問が…」
「長いんスよ!! 本番まで何分語るつもりっスか!? 早く出ましょうよ!!」
「分かった、簡潔に言おう。裸エプロンの貞治と新婚プレイをした時だ」
「柳さん!! 海堂が死んだ!! あと俺も死にそう!!」
先輩達の新婚裸エプロンプレイを一瞬でも想像してしまった海堂と切原の顔色が悪くなる。そして数秒後、上の方からブブーッと不正解を知らせる効果音が鳴った。
「何だと!?」
「あんな怪談聞かせといて外すってどーゆー事っスか!?」
「どうせ間違うなら切原に行かせた方がまだマシだった…」
「お前も何でさり気なく暴言言うんだよ!? 俺だってなぁ…俺だって、当てて…! 当ててッ…あ」
机のペン立ての中に鉛筆を見つけた切原は、一緒に立てられていた油性ペンで六角形の各面に一〜三までの数字を書いていく。
「お前まさか鉛筆占いで当てるつもりか」
「攻めとしてのプライドは無いのか赤也」
「三回中三回先に暴発した俺にそんなモン無いんスよ!!」
その嘆きを聞いた海堂と柳はそれ以上責めなかった。
占いの準備ができた切原は鉛筆を放り投げる。コロコロと机の上を転がった鉛筆が止まると、三が書かれた面が上を向いた。
「三ッ! 一番最近のヤツ!!」
ブブッとやや不正解のような、もう少し頑張れというような音が鳴る。
「えっ? 何? え?」
「もう少し内容を話してみたらどうだ」
「え!? 副部長がパイズリしてくれた後に俺の上に乗って頑張ってくれて、重かったけど気持ち良くてすぐ出ちまったってトコまで言えって!?」
ピンポンと正解を告げる音が鳴った。柳と海堂の目を見れない切原は備え付けの冷蔵庫に入っていたコーラを無言で飲んだ。
「…おそらく正確に特定できるような解答でなければ正解として判定されないのだろう。海堂、あまり桃城との行為を話したくないだろうが頑張ってくれ」
「っス…」
柳は気を遣って距離を取り、切原の隣で緑茶のペットボトルを開ける。どうしようもないと分かった海堂は腹を括り、静かに答えた。
「…桃城が、俺の好きなようにして良いって言ったから…
噛んだり吸ったりして痕を付けまくって、胸も真っ赤になるまで弄って、もう出ないって泣いても離さずに俺の限界まで抱いた時」
ピンポーンと軽快な音が響く。それを聞いて海堂は安堵した。あの時の桃城はかなり気持ち良さそうにしていたが、無茶をさせたから実は嫌だったのでは…とずっと引っかかっていた。だから一番良かったと思っているのが分かり、ほっと一息つく。
「えげッッッつねぇな!?」
「赤也、あれは熱烈と言うんだ」
「えぇ…てかあと柳さんだけじゃないスか、次こそ当ててくださいよ!」
「任せろ、俺と貞治の愛に不可能はない。あれは貞治の家に泊まった時、久しぶりに一緒に風呂に入ったらとおばさん…いやお義母さんに言われて二人で浴槽に…」
「だから本番までが長いんスよ!!」
ちなみにそれも不正解だった。