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駄々っ子ちゃん
「##NAME1##ちゃ~ん、そこ退いて欲しいな~。」
「いやっ。」
「遅刻しちゃうよ?」
「いいっ。退かないっ。」
はぁ~っとあたしの頭の上で大きなため息が出された。
それもそのはず。かれこれ10分ほど同じ押し問答を繰り返しているのだから。
しかもここはカカシの家で尚且つ本来ここの主人が寝るはずのベッドはあたしが占領している状況。
「あのさ、##NAME1##、もう昼だよ?お前の今日の任務って夕方からでしょ?そろそろ準備に帰ったほうがよくない?」
「帰らないしっ、行きたくな~いっ。」
「…あのね…こどもじゃないんだから…。それにねオレもさっき夜通しの任務から帰ったとこで、ものすっごく疲れてるんだケド。」
できたらそこを退いてほしいな~とかなんとかボソッと小声で呟きながら頭をガシガシ掻いている音が聞こえたけれど、そんなのは聞こえていない振りをして頭から布団を被ってやった。
だって、カカシが悪いんだよ?
昨日の夕方には帰るって言ってたのに。だからカカシん家でご飯作って待ってたのに。夜にゆっくり会えるのなんて本当に久しぶりだったからあたしがどれほど嬉しくて浮かれていたか分かってんのかな。
任務だから仕方がないのは理解している。あたしだって中忍と言えども木の葉の忍。
こんなことは幾度となく繰り返されてきたから今更な出来事なのだけれど。
分かってるんだよ。あたしだって。滅茶苦茶言ってることぐらい。
でも一度くらいは駄々をこねてもいいでしょう?
「ね、どうしたら機嫌直してくれるのかな?」
ギシリとスプリングが小さく軋む。
あたしは布団をかぶったままなのでカカシの姿は見えていない。けど少し猫背気味にあたしの横に腰を下ろして困ったような笑顔をしているんだろう。
ふいに頭の上にふんわり暖かな手の温度が伝わってきて。じわり、とあたしの胸の奥から愛おしい気持ちが拡がってくるのを感じた。
思わずその暖かさに流されそうになるけれど、今日は駄目だ。
あたしは駄々をこねるって決意してるんだから。
「もうやめるっ!」
「…えっ?」
「しのびなんてやめるっ!」
「##NAME1##が、忍をやめるの? 」
くすっと声を出さずに笑う声が聞こえた。あ、本気じゃない癖にって馬鹿にしてるな。たしかに本気じゃないけど本音なんだから。だから徹底的に今日は本音を吐いてカカシを困らせてやるんだから。
約束破ってばかりのカカシなんか困ればいいんだ。
「そうっ!もうやめるの。だって夜通しの任務とか、炎天下の任務とか、シミとかソバカスとかもうお肌もボロボロんなるしっ!それに……。」
「それに?」
「……大好きな彼氏ともすれ違いばっかで……辛いし…。」
1番の本音を吐き出してしまうと鼻の奥がツンとして込み上げてくるものを必死で押さえた。
それまで、さわさわと頭を撫でていてくれた心地よい感覚が、ふいに消えた。
「やめたらいいよ。」
えっ?!
「うん、##NAME1##がそんなに嫌なら、やめなさい。」
えええ~~?!
想定外の台詞に驚愕してガバッと布団から顔を上げれば。
そこには満面の笑みを浮かべたカカシがいた。
「そ~だよ、##NAME1##には血なまぐさい忍稼業は向いていないからね。やめなさい。」
「ち、ちょっ「やめて嫁にでもなったらいいんだヨ。」
………は?!
「そしたら任務のない時はずっと一緒にいられるでしょ。それで美味しいメシ作ってさ、オレの帰りを待っててよ。忍やめて専業主婦してよ。」
驚愕するあたしを余所に満面の笑みのカカシはお構いなしに話を続けているのだけれど。
「だからさ、もう今日の任務は行かなくていいよね。あ、そうだオレ子どもはさ3人は欲しいんだよね~。最初は出来れば男の子かなぁ?ね、##NAME1##はどう思う?」
カチャカチャとおもむろに上忍ベストを脱ぎだしてアンダーだけになったカカシはあたしのパジャマに手を伸ばして…。
「ち、ちちちょっとっ!!!ななにしてるのよっ?カ、カカシ???」
「なにって、ナニだけど?」
あたしの身体の上に覆い被さって、パジャマのボタンを外しにかかっている大きな手を慌てて制止してみたものの。カカシは笑顔のままで止める気はないらしい。
「産むのは若いうちがいいって言うしねぇ。」
とか言いながらもパジャマの下をまさぐる手は益々エスカレートする一方で。
それに比例するかのようにあたしの頭の中は大パニックで……そしてパニックの沸点を越えてしまったあたしは。
「!!!ごめんっ!!!あたし忍やめないっ!!!!ウソですっ!!!ごめんなさい!任務行ってきますっ!!!」
と火事場の馬鹿力並のチャクラを練って瞬身の術で自宅へ逃げ帰ったのだった。
ほんの今まで居てた、愛しいものの名残があるベッドにゴロンと横たわってみた。大慌てで出ていった##NAME1##の顔が思い出されて意識せずとも顔が緩んでくる。
慌てすぎでしょ。あのビックリした仔犬みたいな表情が堪らないんだよな。
なんて思ってるオレはかなり重症だ。
あの様子じゃ、さっき言った言葉がオレの本心だなんて分かってないだろうね。
あのね、##NAME1##。
オレだって馬鹿じゃない。オマエが忍やめるなんて本心じゃないことくらい分かってるよ。
だから、オマエの本音が聞けたから、オレも同じだったから、一緒になって駄々をこねてみたんだ。
本当は##NAME1##には血なまぐさい危険な任務には就いて欲しくない。
ずっとオレの傍にいてほしい。
ずっとオレだけを待っていてほしい。
なんて、オレの酷い我が儘で独占欲だと自覚しているから。
はずみではあったけど、さっき言ったのは本音だからね。口に出して伝えてしまったから後には引けない。
だからオマエが明日帰ってきたら、一緒に婚姻届出しに行こう。
だからさ、
早く帰っておいで、##NAME1##。
End
「##NAME1##ちゃ~ん、そこ退いて欲しいな~。」
「いやっ。」
「遅刻しちゃうよ?」
「いいっ。退かないっ。」
はぁ~っとあたしの頭の上で大きなため息が出された。
それもそのはず。かれこれ10分ほど同じ押し問答を繰り返しているのだから。
しかもここはカカシの家で尚且つ本来ここの主人が寝るはずのベッドはあたしが占領している状況。
「あのさ、##NAME1##、もう昼だよ?お前の今日の任務って夕方からでしょ?そろそろ準備に帰ったほうがよくない?」
「帰らないしっ、行きたくな~いっ。」
「…あのね…こどもじゃないんだから…。それにねオレもさっき夜通しの任務から帰ったとこで、ものすっごく疲れてるんだケド。」
できたらそこを退いてほしいな~とかなんとかボソッと小声で呟きながら頭をガシガシ掻いている音が聞こえたけれど、そんなのは聞こえていない振りをして頭から布団を被ってやった。
だって、カカシが悪いんだよ?
昨日の夕方には帰るって言ってたのに。だからカカシん家でご飯作って待ってたのに。夜にゆっくり会えるのなんて本当に久しぶりだったからあたしがどれほど嬉しくて浮かれていたか分かってんのかな。
任務だから仕方がないのは理解している。あたしだって中忍と言えども木の葉の忍。
こんなことは幾度となく繰り返されてきたから今更な出来事なのだけれど。
分かってるんだよ。あたしだって。滅茶苦茶言ってることぐらい。
でも一度くらいは駄々をこねてもいいでしょう?
「ね、どうしたら機嫌直してくれるのかな?」
ギシリとスプリングが小さく軋む。
あたしは布団をかぶったままなのでカカシの姿は見えていない。けど少し猫背気味にあたしの横に腰を下ろして困ったような笑顔をしているんだろう。
ふいに頭の上にふんわり暖かな手の温度が伝わってきて。じわり、とあたしの胸の奥から愛おしい気持ちが拡がってくるのを感じた。
思わずその暖かさに流されそうになるけれど、今日は駄目だ。
あたしは駄々をこねるって決意してるんだから。
「もうやめるっ!」
「…えっ?」
「しのびなんてやめるっ!」
「##NAME1##が、忍をやめるの? 」
くすっと声を出さずに笑う声が聞こえた。あ、本気じゃない癖にって馬鹿にしてるな。たしかに本気じゃないけど本音なんだから。だから徹底的に今日は本音を吐いてカカシを困らせてやるんだから。
約束破ってばかりのカカシなんか困ればいいんだ。
「そうっ!もうやめるの。だって夜通しの任務とか、炎天下の任務とか、シミとかソバカスとかもうお肌もボロボロんなるしっ!それに……。」
「それに?」
「……大好きな彼氏ともすれ違いばっかで……辛いし…。」
1番の本音を吐き出してしまうと鼻の奥がツンとして込み上げてくるものを必死で押さえた。
それまで、さわさわと頭を撫でていてくれた心地よい感覚が、ふいに消えた。
「やめたらいいよ。」
えっ?!
「うん、##NAME1##がそんなに嫌なら、やめなさい。」
えええ~~?!
想定外の台詞に驚愕してガバッと布団から顔を上げれば。
そこには満面の笑みを浮かべたカカシがいた。
「そ~だよ、##NAME1##には血なまぐさい忍稼業は向いていないからね。やめなさい。」
「ち、ちょっ「やめて嫁にでもなったらいいんだヨ。」
………は?!
「そしたら任務のない時はずっと一緒にいられるでしょ。それで美味しいメシ作ってさ、オレの帰りを待っててよ。忍やめて専業主婦してよ。」
驚愕するあたしを余所に満面の笑みのカカシはお構いなしに話を続けているのだけれど。
「だからさ、もう今日の任務は行かなくていいよね。あ、そうだオレ子どもはさ3人は欲しいんだよね~。最初は出来れば男の子かなぁ?ね、##NAME1##はどう思う?」
カチャカチャとおもむろに上忍ベストを脱ぎだしてアンダーだけになったカカシはあたしのパジャマに手を伸ばして…。
「ち、ちちちょっとっ!!!ななにしてるのよっ?カ、カカシ???」
「なにって、ナニだけど?」
あたしの身体の上に覆い被さって、パジャマのボタンを外しにかかっている大きな手を慌てて制止してみたものの。カカシは笑顔のままで止める気はないらしい。
「産むのは若いうちがいいって言うしねぇ。」
とか言いながらもパジャマの下をまさぐる手は益々エスカレートする一方で。
それに比例するかのようにあたしの頭の中は大パニックで……そしてパニックの沸点を越えてしまったあたしは。
「!!!ごめんっ!!!あたし忍やめないっ!!!!ウソですっ!!!ごめんなさい!任務行ってきますっ!!!」
と火事場の馬鹿力並のチャクラを練って瞬身の術で自宅へ逃げ帰ったのだった。
ほんの今まで居てた、愛しいものの名残があるベッドにゴロンと横たわってみた。大慌てで出ていった##NAME1##の顔が思い出されて意識せずとも顔が緩んでくる。
慌てすぎでしょ。あのビックリした仔犬みたいな表情が堪らないんだよな。
なんて思ってるオレはかなり重症だ。
あの様子じゃ、さっき言った言葉がオレの本心だなんて分かってないだろうね。
あのね、##NAME1##。
オレだって馬鹿じゃない。オマエが忍やめるなんて本心じゃないことくらい分かってるよ。
だから、オマエの本音が聞けたから、オレも同じだったから、一緒になって駄々をこねてみたんだ。
本当は##NAME1##には血なまぐさい危険な任務には就いて欲しくない。
ずっとオレの傍にいてほしい。
ずっとオレだけを待っていてほしい。
なんて、オレの酷い我が儘で独占欲だと自覚しているから。
はずみではあったけど、さっき言ったのは本音だからね。口に出して伝えてしまったから後には引けない。
だからオマエが明日帰ってきたら、一緒に婚姻届出しに行こう。
だからさ、
早く帰っておいで、##NAME1##。
End