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◯目にゴミ

「いたっ」
「どうした?」
「目にゴミが入ったみたい・・・」

涙を滲ませて目を擦るサクラの手を掴む。

「擦るなって。見せて」

カカシはサクラの顔を上げて、目を覗き込む。
至近距離にカカシの顔があって、サクラは真っ直ぐカカシの顔が見れなくて目が泳ぐ。

「さっきので取れたみたいだな」
「そ、そう・・・」

(それなら早く離れてよ・・・)

そう願い目を閉じた時、唇に柔らかい何かが触れる感触があった。
ビックリして目を見開くと、カカシはただ微笑んでいて。

「・・・何かした?」
「何も?」

行くよ、と何事もなく歩き出すカカシの後を着いていく。
サクラはそっと自分の唇に触れてある思いがよぎり、心臓が早鐘を打っていた。






◯胸に手を当てて

「サクラ、何怒ってるの」

カカシの部屋に遊びに来たサクラは、来て早々何かに怒ってる様で頬を膨らませてぷりぷりしていた。

「胸に手を当てて考えたら」

ふむ、と顎に手を当てたカカシは何を思ったのか、サクラの胸に手を当てる。
しかも少し揉んで。

「っ!変態!!」

サクラはチャクラを込めた拳でカカシの頬を殴り吹っ飛んだ。

「何すんのよ!」
「イタタタ・・・だってサクラが胸に手を当てろって・・・」
「それで何で私の胸なのよ!普通自分の胸でしょ!!」
「そりゃ自分の胸よりサクラの胸の方が触り心地がいいから」
「お馬鹿!!」

次の日、カカシの両頬が腫れていたのだとか。






◯夫婦は何分くっ付いたら

「夫婦ってのは10分くっ付いた方がいいんだって」

また何かの本の影響を受けたのか、変なことを言い出した元担当上忍である夫を無視をする。
しかしすぐにカカシに羽交締めされベッドに座らされた。
そしてかれこれ30分経っている。

「ねぇ・・・先生」
「んー?」
「もう30分は経ってるんだけど」

後ろからカカシに抱きしめられて座るサクラは落ち着かなくてソワソワしている。
そんなサクラの首元に鼻を埋めて匂いを嗅ぐとサクラの体が跳ねて、それが分かったカカシはほくそ笑む。

「あと10分」
「それ、さっきも言った」






◯夢の様で

「好きだ」

ずっと好きだった先生に告白されて、付き合うようになって2ヶ月。
任務が入ってない日は先生の部屋で過ごして、一緒にご飯を食べて抱かれる。
未だに先生に求められることが夢を見ているみたいで。
でも、揺さぶられる身体、襲い掛かる快感、そして先生の口から漏れる吐息。

一気に現実に戻される。
先生に愛されてるんだって。

「は・・・、サクラ・・・」

普段呼ばれる声色とは違って、胸がキュンと高鳴る。
もっと先生が欲しくて、私は先生の首に腕を回した。






◯手の位置

「サクラ、最近どうだ?」

ナルトとサスケが里を出て、唯一残った女の子。
そんな彼女も綱手に弟子入りをオレの手から離れた。
それでも大事なことに変わりなく、時折サクラを甘味処に連れて行って近況を聞くのが2人の日常になった。

「あのね、今日師匠に褒められたの。それで、この間は──」

サクラはあんみつを食べながら嬉しそうに話してくれる。
昨日までオレが長期の任務で里を離れていたからか、話が尽きないらしい。
ナルトとサスケばかりで、サクラにはあまり構ってやることが出来なかった。
それを埋めるかのようにサクラが甘えてきてくれるから嬉しい。

「でね・・・って、ちゃんと聞いてる?」
「ん?聞いてるよ」
「本当かな・・・」

相槌ばかり打っていたからか、サクラはジトっとオレを見てくる。
眉を下げて笑いながらサクラの頭を撫でるも、サクラの機嫌が直らないらしい。

「もう、先生。私もう中忍なんだから子供みたいに撫でないでよ」

なるほど。
子供扱いが気に食わないらしく、サクラは頬を膨らませる。
サクラはいのとチョウジと一緒に中忍試験を受けて見事合格した。
子供と言えど中忍となれば大人扱いされる。
それなのに未だに子供扱いされるのが嫌なのだろう。

もし。
頭に乗せている手が彼女の頬を撫でたら。
この子はどんな反応するのだろうか。




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