バレンタイン2022
先生に恋人が出来て、失恋して、すぐ別れて、キスをして、恋人なって。
慌ただしいバレンタインから1ヶ月。
「カカシ先生、いい加減離れてよ・・・」
「やーだ」
第七班として任務に向かう日。
私はしっかり準備をして待ち合わせ場所の橋へと向かおうと家を出た時。
上司であり恋人であるカカシ先生に捕まった。
私より20cmも背が高く、男の人にしては細い体格だがそれでも重い。
そんな男に後ろからしがみつかれ、引きずって歩いていた。
「ねぇ、サクラ。オレ以外の男にバレンタインのチョコあげてないよね?」
「え、バレンタイン?あげてないけど・・・」
途切れ途切れに返事をすると、先生は「そう」と嬉しそうに返事をして、しがみついたまま鼻歌まで歌い始めた。
いつもなら10分もかからずに着くのに、この男のせいで20分もかかった。
もうすでに3人の仲間が集まっていた。
「サクラちゃーん!・・・なんかオレ、カカシ先生みたいな背後霊が見えるってばよ」
「ナルト、あれはカカシさんだよ」
目をゴシゴシ擦るナルトに、サイはにこりと笑って突っ込む。
「先輩、何やってるんですか。今日はボクたち4人で任務する話だったでしょ」
「サクラの見送りだよ」
なー、と私をギューと抱きしめてくる。
苦しいし、恥ずかしいから離れて欲しくて肘でお腹をどつくけど、びくともしない。
前の恋人と3日で別れて私と付き合うことになったことにナルト達はすごい驚いてたけど、毎日こうベタベタしてたら3人ともさすがに慣れたらしい。
「あ、サクラちゃん。先にこれ渡しとくってばよ。3人からバレンタインのお返し」
ナルトから綺麗にラッピングされた箱を受け取ると、ピッタリくっついてくる男からものすごい殺気が放たれて2人で驚く。
「サクラ?オレ以外にバレンタイン渡してないって言っただろ?」
「な、七班の3人は別にいいでしょ!?仲間なんだから」
「だめ」
にこりと笑いながら怒る先生に怯えていると、先生は私が持っていた箱を掴んでナルトに投げ返す。
あれはお返し何がいいかと聞かれてお願いした、高級梅干しなのに。
「たく、油断も隙もない。もうこのままオレも付いていこうかな」
「何言ってんのよ!先生だって別に任務があるんでしょ!」
体を捻って先生の頭を叩くと、頬を膨らせる姿は年上とは思えない。
「先輩・・・嫉妬は醜いですよ」
「しょうがないでしょ。サクラが可愛いのが悪い」
そう言ってギューと強く抱きしめて頬を擦り寄せてくる。
先生がこんなに嫉妬深くて甘い人なんて全く知らなかった。
前の人の時は冷たくあしらっていたのに。
「先生、もう行かないといけないから離して」
そう言うと先生は悲しそうな顔をして離してくれる。
「気をつけろよ」
「みんながいるから大丈夫よ。先生こそ気をつけて」
先生は頬を緩ませて頭を撫でてくれる。
今までと同じ手なのに、恋人の手だと思うと更に嬉しくなる。
「そうだ。任務で3日間里にいないから、帰ってきたら2人でホワイトデーしよう」
「うん」
これから先生と逢えないと思うと寂しいけど、楽しみがあると思うと堪えられるのが不思議。
先生はみんなから見えないように私の額に軽くキスをして。
「行っておいで」
「行ってきます」
私たちは名残惜しく思いながら離れて任務へと向かった。
****
あれから3日。
先生は無事に任務を終えて、先生の部屋で夕飯を一緒に食べてーー。
「はいサクラ、あーん」
にこにこと笑う先生の言葉に顔を真っ赤にして小さく口を開ける。
先生はチョコを指で挟んで私の口に入れる。
「美味しい?」
「うん・・・」
恥ずかしくて俯いたまま返事をする。
──美味しいんだけど、この状況が恥ずかしくてちゃんと味わえない・・・!
私はソファーに座る先生の膝の上に横抱きに座らされ、ホワイトデーのプレゼントで私が手が出せない程の高いチョコレートを先生の指で食べさせられている。
「次はこれ。はい、あーん」
「せ、先生・・・。自分で食べれるから・・・」
「だめ。ほら、あーんして」
「うぅ・・・」
私は諦めて口を開けてチョコを食べる。
こんな高いチョコ、もう食べれないかもしれないからじっくり食べたいのに。
「あ・・・先生、指にチョコ付いてる」
「本当だ」
体温で溶けたチョコが先生の指についてた。
先生は何故かそれをじっと見ていると思ったら、ニヤリと笑って。
「サクラ、舐めて」
「・・・・・・は!?」
チョコの付いた指を唇に近づけてくる。
「い、嫌よ!」
「だってオレ甘いの苦手だし」
「それならティッシュで」
「サークラ」
指が私の唇にくっ付いて体温が上がる。
こういう時、先生が譲らないのはもう知っている。
私は諦めて舌を出して先生の指を舐める。
「ん・・・」
先生の指は私のより太くて長い。
丁寧にチョコを舐めとっても、チョコとは違う甘さを感じて止めれなくて。
指の付け根から指先に向かって舌で舐め上げると、徐に先生の別の指が私の舌を撫でる。
「ん!はっ」
舌を撫で回す動きに私は翻弄される。
口を閉じることも出来ず、横から涎が垂れ流れる。
先生は舌を撫で回していた指を引き抜いて、垂れる涎を舌で舐めとって、そして唇を合わせてくる。
指で翻弄されていた舌は今度は先生の舌で。
指とは違う甘美な味に、私は無意識に先生の背中に腕を回して味わう。
貪るように互いを堪能して唇を離す。
甘いキスでまた垂れていた涎を先生は指で拭いとる。
甘く熱いキスで瞳は蕩け、赤くなっている頬に先生は軽くキスをして。
「オレ甘いのダメだけど、サクラの甘さはずっと味わってられるな」
そして先生はまだ息が整っていない私にまた深く口付けを落としたのだった。
慌ただしいバレンタインから1ヶ月。
「カカシ先生、いい加減離れてよ・・・」
「やーだ」
第七班として任務に向かう日。
私はしっかり準備をして待ち合わせ場所の橋へと向かおうと家を出た時。
上司であり恋人であるカカシ先生に捕まった。
私より20cmも背が高く、男の人にしては細い体格だがそれでも重い。
そんな男に後ろからしがみつかれ、引きずって歩いていた。
「ねぇ、サクラ。オレ以外の男にバレンタインのチョコあげてないよね?」
「え、バレンタイン?あげてないけど・・・」
途切れ途切れに返事をすると、先生は「そう」と嬉しそうに返事をして、しがみついたまま鼻歌まで歌い始めた。
いつもなら10分もかからずに着くのに、この男のせいで20分もかかった。
もうすでに3人の仲間が集まっていた。
「サクラちゃーん!・・・なんかオレ、カカシ先生みたいな背後霊が見えるってばよ」
「ナルト、あれはカカシさんだよ」
目をゴシゴシ擦るナルトに、サイはにこりと笑って突っ込む。
「先輩、何やってるんですか。今日はボクたち4人で任務する話だったでしょ」
「サクラの見送りだよ」
なー、と私をギューと抱きしめてくる。
苦しいし、恥ずかしいから離れて欲しくて肘でお腹をどつくけど、びくともしない。
前の恋人と3日で別れて私と付き合うことになったことにナルト達はすごい驚いてたけど、毎日こうベタベタしてたら3人ともさすがに慣れたらしい。
「あ、サクラちゃん。先にこれ渡しとくってばよ。3人からバレンタインのお返し」
ナルトから綺麗にラッピングされた箱を受け取ると、ピッタリくっついてくる男からものすごい殺気が放たれて2人で驚く。
「サクラ?オレ以外にバレンタイン渡してないって言っただろ?」
「な、七班の3人は別にいいでしょ!?仲間なんだから」
「だめ」
にこりと笑いながら怒る先生に怯えていると、先生は私が持っていた箱を掴んでナルトに投げ返す。
あれはお返し何がいいかと聞かれてお願いした、高級梅干しなのに。
「たく、油断も隙もない。もうこのままオレも付いていこうかな」
「何言ってんのよ!先生だって別に任務があるんでしょ!」
体を捻って先生の頭を叩くと、頬を膨らせる姿は年上とは思えない。
「先輩・・・嫉妬は醜いですよ」
「しょうがないでしょ。サクラが可愛いのが悪い」
そう言ってギューと強く抱きしめて頬を擦り寄せてくる。
先生がこんなに嫉妬深くて甘い人なんて全く知らなかった。
前の人の時は冷たくあしらっていたのに。
「先生、もう行かないといけないから離して」
そう言うと先生は悲しそうな顔をして離してくれる。
「気をつけろよ」
「みんながいるから大丈夫よ。先生こそ気をつけて」
先生は頬を緩ませて頭を撫でてくれる。
今までと同じ手なのに、恋人の手だと思うと更に嬉しくなる。
「そうだ。任務で3日間里にいないから、帰ってきたら2人でホワイトデーしよう」
「うん」
これから先生と逢えないと思うと寂しいけど、楽しみがあると思うと堪えられるのが不思議。
先生はみんなから見えないように私の額に軽くキスをして。
「行っておいで」
「行ってきます」
私たちは名残惜しく思いながら離れて任務へと向かった。
****
あれから3日。
先生は無事に任務を終えて、先生の部屋で夕飯を一緒に食べてーー。
「はいサクラ、あーん」
にこにこと笑う先生の言葉に顔を真っ赤にして小さく口を開ける。
先生はチョコを指で挟んで私の口に入れる。
「美味しい?」
「うん・・・」
恥ずかしくて俯いたまま返事をする。
──美味しいんだけど、この状況が恥ずかしくてちゃんと味わえない・・・!
私はソファーに座る先生の膝の上に横抱きに座らされ、ホワイトデーのプレゼントで私が手が出せない程の高いチョコレートを先生の指で食べさせられている。
「次はこれ。はい、あーん」
「せ、先生・・・。自分で食べれるから・・・」
「だめ。ほら、あーんして」
「うぅ・・・」
私は諦めて口を開けてチョコを食べる。
こんな高いチョコ、もう食べれないかもしれないからじっくり食べたいのに。
「あ・・・先生、指にチョコ付いてる」
「本当だ」
体温で溶けたチョコが先生の指についてた。
先生は何故かそれをじっと見ていると思ったら、ニヤリと笑って。
「サクラ、舐めて」
「・・・・・・は!?」
チョコの付いた指を唇に近づけてくる。
「い、嫌よ!」
「だってオレ甘いの苦手だし」
「それならティッシュで」
「サークラ」
指が私の唇にくっ付いて体温が上がる。
こういう時、先生が譲らないのはもう知っている。
私は諦めて舌を出して先生の指を舐める。
「ん・・・」
先生の指は私のより太くて長い。
丁寧にチョコを舐めとっても、チョコとは違う甘さを感じて止めれなくて。
指の付け根から指先に向かって舌で舐め上げると、徐に先生の別の指が私の舌を撫でる。
「ん!はっ」
舌を撫で回す動きに私は翻弄される。
口を閉じることも出来ず、横から涎が垂れ流れる。
先生は舌を撫で回していた指を引き抜いて、垂れる涎を舌で舐めとって、そして唇を合わせてくる。
指で翻弄されていた舌は今度は先生の舌で。
指とは違う甘美な味に、私は無意識に先生の背中に腕を回して味わう。
貪るように互いを堪能して唇を離す。
甘いキスでまた垂れていた涎を先生は指で拭いとる。
甘く熱いキスで瞳は蕩け、赤くなっている頬に先生は軽くキスをして。
「オレ甘いのダメだけど、サクラの甘さはずっと味わってられるな」
そして先生はまだ息が整っていない私にまた深く口付けを落としたのだった。
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