short.1
「先生。今日1月7日って何の日か知ってる?」
「七草粥の日だろ?」
「そう。無病息災、健康長寿の日なのよ」
「で、先生は今どこにいるの?」
「病院のベッド」
ベッドの上で上半身を起こしてニコニコ笑う男。
ーー殴りたい。
カカシ先生が病院に運ばれたのは3日前。
正月明けの任務でチャクラを使い切って担ぎ込まれたのだ。
Bランクで先生にとっては楽な任務だったのだが、想定してた敵の数が倍いたらしく、それで写輪眼と雷切を使いまくったらしい。
それはしょうがないんだけど、この男は倒れることに反省の色がなく、任務に出るたびに倒れ入院し、何故かいつも私が担当にされる。
そりゃ恋人ということは病院仲間はみんな知ってることなんだけど。
この男はわざと倒れているんじゃないかと最近思っている。
何故なら、患者という立場を使って体を触ってきたりキスをしてくるのだ。
「そういえば、今日のご飯って何?」
「・・・なんで?」
「やっと体動かせるようになったから普通のご飯になるだろ?ずっとお粥だったから物足りなくてさ〜」
ーーヘラヘラ笑うこの男を本当に殴りたい。
「さっき先生が言ったじゃない」
「え?」
私は意地悪くニッコリ笑ってやる。
「七草粥よ」
「え」
「今日は無病息災にちなんで健康指向のメニューになっています」
えー・・・、と肩を落とす先生を見てしてやったりと思った。
本当は希望者だけ別のメニューもあるのだが、この男には絶対教えてあげない。
嫌なら倒れなきゃいいのだ。
すると「ま、いっか」とニコッと笑って私を見てくる。
この笑顔に嫌な予感を感じた。
「食べさせてよ」
「・・・は?」
「だから、サクラが食べさせて」
「・・・は!?」
「あれ、もしかして調子悪い?入院する?このベッドで一緒に寝る?」
「寝ません!嫌味で言ってるに決まってるでしょ!」
「だよねぇ〜」
アハハと笑う男に我慢の限界がきて頭を叩く。
「いたっ」と痛そうな顔をするが、絶対そんなこと思ってない。
「・・・これ以上好き放題するなら、担当変えるからね」
「えー、なんで?」
「どうでもいいことでナースコール押すからよ!呼び出されて戻る度にみんなに冷やかされる私の身にもなってよ!!」
人差し指を先生に突き出すと、その手を掴まれて口付けをされる。
その行為に一瞬で頬を染める私に、先生はニヤリと笑う。
「だって暇なんだもん。サクラは呼ばないと会いにきてくれないし」
「こっちは仕事してんのよ!健康体の人の面倒見る暇はないの!」
「俺より他の人がいいんだ?」
「先生と違って邪魔する人なんていないもの」
「・・・ふーん」
意味深な目で見つめられる。
「・・・なによ」
「サクラはいいんだ。オレが他の看護師と2人でいても」
「う・・・」
カカシ先生は贅沢に個室だ。
先生の体はチャクラ切れってだけで健康体そのもの。
そして先生はモテる。何故かすごいモテる。
同僚たちからも人気があり、きっと何人かは好意をいだいているのではないか。
そんな人と何が起きるかわからない。
そんなことを考えていると腕を引っ張られ
「きゃっ!」
私はベッドで寝るカカシ先生の上に倒れ込む。
慌ててベッドから降りようとするが、体を押さえ込まれる。
「ちょっと!」
顔を上げて睨むと、先生の顔が近づいてきて唇が合わさる。
「ん・・・!」
舌が口内に入ってこようとする前に歯を食いしばり侵入を拒む。
開けようと唇を舐めたり舌でこじ開けようとするが、ここで先生の思い通りになんてさせない。
すると、先生の手が私の脇腹に移動してくすぐり始めたのだ。
最初は耐えようとしたが、だんだん手が激しくなる。
「アハ・・・んっ!」
耐えきれなくなって笑った瞬間に舌の侵入を許してしまった。
私が拒んだせいなのか、いつもより激しく絡まる舌に涙が滲む。
「はっ・・・」
いつの間にか膝に跨るように座って先生の服を掴んでいた。
瞳を潤ませて肩で息をしている私と違って余裕で笑っている先生が悔しい。
一矢報いたい。
膝立ちして先生の肩に手を置いて、いつもと違い私が先生を見下ろす。
弧を描く先生の唇に自分のを合わせ、薄く開かれた唇の間から舌を差し込んで先生の舌を見つけて絡ませる。
腰に先生の腕が回され、ピッタリくっ付くように先生の首に腕を回す。
口の横から涎が垂れても構わずに先生の舌を貪り絡ませる。
先生に夢中になりすぎてドアがノックされたことに気づかなかった。
「春野さん、はたけさんのご飯はどうなりーー」
その声に弾かれて後ろを振り返ると、顔を真っ赤にした同僚と目が合う。
たぶん私はそれ以上に顔が真っ赤になってると思う。
慌てて体を離そうとするのに先生が腰に回す腕に力を入れて、私の口から垂れる涎を舐めてきた。
「あ、あら・・・お楽しみのところ、ごめんなさい」
同僚は口に手を当てて颯爽と部屋から出て行く。
するとすぐにナースステーションから黄色い声が聞こえてきた。
私は先生の上で膝から崩れ落ちて項垂れる。
ーーこれからどんな顔して仕事すればいいのよ・・・
「これで遠慮せずにイチャつけるね」
いやらしく尻を撫でるこの男の表情は見なくても分かる。
私は勢いよく顔を上げてニコリと先生に笑いかけて
カカシ先生の急所へと拳を撃ち込んだ。
「七草粥の日だろ?」
「そう。無病息災、健康長寿の日なのよ」
「で、先生は今どこにいるの?」
「病院のベッド」
ベッドの上で上半身を起こしてニコニコ笑う男。
ーー殴りたい。
カカシ先生が病院に運ばれたのは3日前。
正月明けの任務でチャクラを使い切って担ぎ込まれたのだ。
Bランクで先生にとっては楽な任務だったのだが、想定してた敵の数が倍いたらしく、それで写輪眼と雷切を使いまくったらしい。
それはしょうがないんだけど、この男は倒れることに反省の色がなく、任務に出るたびに倒れ入院し、何故かいつも私が担当にされる。
そりゃ恋人ということは病院仲間はみんな知ってることなんだけど。
この男はわざと倒れているんじゃないかと最近思っている。
何故なら、患者という立場を使って体を触ってきたりキスをしてくるのだ。
「そういえば、今日のご飯って何?」
「・・・なんで?」
「やっと体動かせるようになったから普通のご飯になるだろ?ずっとお粥だったから物足りなくてさ〜」
ーーヘラヘラ笑うこの男を本当に殴りたい。
「さっき先生が言ったじゃない」
「え?」
私は意地悪くニッコリ笑ってやる。
「七草粥よ」
「え」
「今日は無病息災にちなんで健康指向のメニューになっています」
えー・・・、と肩を落とす先生を見てしてやったりと思った。
本当は希望者だけ別のメニューもあるのだが、この男には絶対教えてあげない。
嫌なら倒れなきゃいいのだ。
すると「ま、いっか」とニコッと笑って私を見てくる。
この笑顔に嫌な予感を感じた。
「食べさせてよ」
「・・・は?」
「だから、サクラが食べさせて」
「・・・は!?」
「あれ、もしかして調子悪い?入院する?このベッドで一緒に寝る?」
「寝ません!嫌味で言ってるに決まってるでしょ!」
「だよねぇ〜」
アハハと笑う男に我慢の限界がきて頭を叩く。
「いたっ」と痛そうな顔をするが、絶対そんなこと思ってない。
「・・・これ以上好き放題するなら、担当変えるからね」
「えー、なんで?」
「どうでもいいことでナースコール押すからよ!呼び出されて戻る度にみんなに冷やかされる私の身にもなってよ!!」
人差し指を先生に突き出すと、その手を掴まれて口付けをされる。
その行為に一瞬で頬を染める私に、先生はニヤリと笑う。
「だって暇なんだもん。サクラは呼ばないと会いにきてくれないし」
「こっちは仕事してんのよ!健康体の人の面倒見る暇はないの!」
「俺より他の人がいいんだ?」
「先生と違って邪魔する人なんていないもの」
「・・・ふーん」
意味深な目で見つめられる。
「・・・なによ」
「サクラはいいんだ。オレが他の看護師と2人でいても」
「う・・・」
カカシ先生は贅沢に個室だ。
先生の体はチャクラ切れってだけで健康体そのもの。
そして先生はモテる。何故かすごいモテる。
同僚たちからも人気があり、きっと何人かは好意をいだいているのではないか。
そんな人と何が起きるかわからない。
そんなことを考えていると腕を引っ張られ
「きゃっ!」
私はベッドで寝るカカシ先生の上に倒れ込む。
慌ててベッドから降りようとするが、体を押さえ込まれる。
「ちょっと!」
顔を上げて睨むと、先生の顔が近づいてきて唇が合わさる。
「ん・・・!」
舌が口内に入ってこようとする前に歯を食いしばり侵入を拒む。
開けようと唇を舐めたり舌でこじ開けようとするが、ここで先生の思い通りになんてさせない。
すると、先生の手が私の脇腹に移動してくすぐり始めたのだ。
最初は耐えようとしたが、だんだん手が激しくなる。
「アハ・・・んっ!」
耐えきれなくなって笑った瞬間に舌の侵入を許してしまった。
私が拒んだせいなのか、いつもより激しく絡まる舌に涙が滲む。
「はっ・・・」
いつの間にか膝に跨るように座って先生の服を掴んでいた。
瞳を潤ませて肩で息をしている私と違って余裕で笑っている先生が悔しい。
一矢報いたい。
膝立ちして先生の肩に手を置いて、いつもと違い私が先生を見下ろす。
弧を描く先生の唇に自分のを合わせ、薄く開かれた唇の間から舌を差し込んで先生の舌を見つけて絡ませる。
腰に先生の腕が回され、ピッタリくっ付くように先生の首に腕を回す。
口の横から涎が垂れても構わずに先生の舌を貪り絡ませる。
先生に夢中になりすぎてドアがノックされたことに気づかなかった。
「春野さん、はたけさんのご飯はどうなりーー」
その声に弾かれて後ろを振り返ると、顔を真っ赤にした同僚と目が合う。
たぶん私はそれ以上に顔が真っ赤になってると思う。
慌てて体を離そうとするのに先生が腰に回す腕に力を入れて、私の口から垂れる涎を舐めてきた。
「あ、あら・・・お楽しみのところ、ごめんなさい」
同僚は口に手を当てて颯爽と部屋から出て行く。
するとすぐにナースステーションから黄色い声が聞こえてきた。
私は先生の上で膝から崩れ落ちて項垂れる。
ーーこれからどんな顔して仕事すればいいのよ・・・
「これで遠慮せずにイチャつけるね」
いやらしく尻を撫でるこの男の表情は見なくても分かる。
私は勢いよく顔を上げてニコリと先生に笑いかけて
カカシ先生の急所へと拳を撃ち込んだ。
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