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任務で水の国にカカシ先生とツーマンセルで来た。
綱手様から水影様へ密書を届ける任につき、無事に渡せたまでは良かったんだけど。
私と先生が付き合っていると言っていないのに女の感が働いたのか、
どうやって若い子を捕まえたのか、と水影様はずっと先生に絡んでいたおかげで先生は何かを吸い取られたようにグッタリしていた。
本当はその日の内に国を出るつもりだったけど、1泊して帰ることになり。
つまり。


「海だーーー!!」

私は靴を脱いで海へと走る。
火の国にも海はあるけど、里からは遠くて滅多に行けない。
それに、水の国と名乗るだけあって水が透き通っていて綺麗。

「せんせーも早くー!!」
「はいはい」

呆れたように笑って先生も砂浜を歩く。
海には海水浴を楽しむ人が何人かいた。
今日は天候も良く、気温は少し暑いぐらいだから泳ぐには絶好日和だろう。

「先生、泳がない?」



海水浴場の近くにあるお店には数多くの水着が並んでいた。
その中からカカシ先生は赤いビキニを手に取って私に着て見せてと言ったのだ。
私も気に入ったし良いんだけど。
何かイヤらしい意味が込められてそうで素直に喜べない。

それから海水浴場の更衣室で着替えて、いざバカンス!
更衣室から出ると、すでに先生が外で待っていた。
紺の海パンに、緑のパーカーを羽織って、チャックは開いているから白い肌がチラチラ見えて落ち着かない。
しかも泳ぐから口布を付けていなくて、素顔を惜しげもなく晒しちゃって。
近くを通りかかる女の人が皆チラチラ先生を見ている。
何で立ってるだけなのにモテるんだこの男は。
色気ダダ漏れなのよ!
膨れっ面で睨んでいると、気づいた先生が眉間に皺を寄せる。

「何で怒ってるんだ」
「別に!早く泳ぎにいきましょ!」

私は先生の手を取って海へと向かった。
もちろん周りの女達に牽制するために。



 


****



お姫様たってのお願いで水着を買い、パッと更衣室で着替えて出入り口の前で待つ。
もちろん男達がサクラに近づかないように。
赤い水着を見た時、これを着たサクラを見たい気持ちと、その姿を他の男に見せたくないという気持ちの天秤が揺れていた。
結局見たい方が勝ってしまったんだが。
後ろからよく知ってる気配を感じ取って振り向くと、何故か頬を膨らませて睨むサクラが立っていた。
理由を聞いても話さず、まぁいいか、と手を引かれながらサクラの後ろ姿を見る。
赤いビキニで白い肌が際立ち、ここが外じゃなかったら今にでも襲いたくなるほどイヤらしい。
首元の赤い紐を少し引っ張れば今すぐにでも小さい胸が見えてしまうではないか。
サクラとすれ違った男たちもオレと同じ顔をしていたので殺気を送ってやった。
そんなオレの心情を知らないサクラは海に足を付けて楽しそうに水を蹴ってくる。

──あぁ、襲いたい。今すぐサクラの中に入りたい。

お得意の笑顔を貼り付けてサクラと水を掛け合いながら、頭の中では水着のサクラをひん剥いて犯していた。



****



「いたい〜・・・ヒリヒリするぅ・・・」

あれから何時間も太陽の下で遊んでいた私の肩と腕は少しの風でピリピリと痛む。
先生に治したらと言われたけど、こんなことにチャクラを使ったことが師匠にバレたら何と言われるか・・・。
本当は今日この国を離れる予定だったけど、時間も忘れて遊んでいたら太陽が海に沈もうとしていて、結局今日もお泊まり。
日焼けが早く治ると水影様のオススメの温泉宿で宿泊の手続きをしている先生の背中を見る。
先生はパーカーを着ていたから全く日に焼けていなかった。
体質なのかしら、と足をブラブラさせていると鍵を持った先生が戻ってくる。

「サクラ行くよ」
「はーい」

女将さんの案内で部屋に付くと先に部屋に入るよう促され、後ろから女将さんと何かを話してる先生の声が聞こえた。
部屋の中は2人で泊まるには広くて、大きな窓の向こうにはさっきまで遊んでいた海が広がっていた。

「先生見て、海が見えるわ!・・・先生?」

窓に張り付いて先生を呼ぶも返事がなく、振り向くと至近距離に立っていて思わず変な声が出そうになる。

「び、ビックリした・・・なに?どうしたの」

何も言わずに私を見下ろしていた先生は、徐に私を担ぐ。

「きゃっ!ちょ、ちょっと先生降ろしてよ!」

先生はそのまま歩いて寝室まで歩く。
器用に私を担いだまま片手で襖を開き、布団が床に敷かれる。
えっ、と思っていると布団の上に優しく下され、私の上に先生が覆い被さってくる。
見下ろしてくるその瞳には明らかに欲情の熱が込められていて、背中を汗が流れる。

「せ、先生、ダメよ。すぐにご飯が運ばれるって女将さん言ってたじゃない」
「大丈夫。さっき遅くにしてもらったから」

さっき話してたのはそれだったんだ。
今更気づいても遅い。
先生の手が私の服のチャックを下ろそうとしていてその手を掴む。

「待って!」

私の抵抗に先生の眉間に皺が寄る。
こういう表情の時の先生は余裕のないえっちをする。
そして終わった時には手足が動かなくなって、きっと豪勢な夕飯を楽しめないだろう。
それだったら先に夕飯を食べたい。
そう言おうとしたら先生が私の肩に噛みつき、日焼けのせいでピリッと痛む。

「諦めろ」

その言葉と共に勢いよくチャックが降ろされて、私はこれからの自分の身を案じて目を閉じた。


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