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short.1

「ふぁ・・・」
「眠そうだね、サクラ」
「・・・誰のせいですか」
「オレのせい?」

眠気から欠伸をすると、隣に立つ男が顔を覗き込んできてくるので思い切り睨む。
そう。
こんなにも眠いのはこの男のせいなのに、悪びれもなく笑う男に腹が立つ。

私たちは砂隠れの里に密書を届ける任務を遂行している。
忍でも3日かかる距離を進んで砂影の我愛羅と会う前日の夜に里に入り、宿をとって次の日に備えることになった。
贅沢にも唯一の女である私は個室を割り当てられ、豪華な部屋を満喫していた。
──のだが。
夜、ずっと野宿だったことで疲れもあったから早めに就寝していると、この男が忍び込んできたのだ。
ダメだと言っても聞き入れられず、日付が変わっても抱かれ続けて。
私はすっかり寝不足になってしまった。
同じ時間しか寝ていないはずなのに、全く眠そうにせず悠々としているこの男が憎い。

風影に密書を届けて任務完了、あとは木ノ葉に帰るだけなのだが。
久しぶりに我愛羅と会えたことでナルトはテンションが上がって話に花を咲かせ、彼これ30分もナルトに待たされている。
何するでもなくただ待っているだけだから眠くてしょうがない。
それに早く帰らないと日が傾いてくる。
日が出ている内に野営の準備をしないといけないのに、ナルトのやつ。
口を尖らせて心の中でナルトに文句を言っていると、いきなり唇を塞がれた。
何が起きたのか分からず固まっていると、目の前にある顔が離れほくそ笑む。

「な、な・・・!何してんのよ・・・!」

私は声を小さくして唇を奪った先生を怒る。
みんなの背中をこっちに向けてはいたけど、振り向かれてたかもしれないのに!

「ん?だってキスして欲しそうに唇出してたじゃない」
「してない!怒ってたのよ!」
「あー。可愛いから勘違いしてた」
「この・・・!」

悪びれもない男の横腹を思い切り殴る。
そうこうしているとヤマト隊長が近づいてくる。

「先輩。ナルトの奴、まだ帰らないって駄々こねてるんですが」
「たく。体が大きくなっても子供のまんまだなアイツは。しょうがない。今日もどっか宿取るか」

呆れたように言うカカシ先生の言葉に嫌な予感がしたが、ヤマト隊長に感づかれないように平静を保つ。


それから急のことで宿は部屋がもう埋まってるところばかりで、見つけたのは少し古い宿だった。
男4人で泊まれる部屋は空いていなくて、2人ずつに分かれることになり。
普通に考えれば大人と子供で分かれるところだが、サイがナルトの寝相が悪いから一緒の部屋は嫌だと言い出した。
ヤマト隊長もナルトのイビキがひどいから別が良いと言って。
結果カカシ先生とナルト、ヤマト隊長とサイで部屋が決まった。
ナルトは2人に文句を言っていたけど。
もちろん私は2人部屋を贅沢にも個室で。

夕飯をみんなで食べてお風呂に入って部屋に戻ってゆっくり過ごして、もう寝ようと布団に入った時。
廊下に面した襖がノックもなく開いた。
顰めっ面でそちらを見れば薄暗い部屋でも分かるほどのニコニコ顔の先生。
そして一瞬で私の上に覆い被さり、浴衣を脱がそうとしているのを止める。

「ちょ、ちょっと!ここ壁薄いんだからナルトに聞かれるでしょ!」

昨日と違って安い宿だからちょっとの音でも聞こえてくるのだ。
えっちしてる声を聞かれたらと思ったら明日からどんな顔をすればいいというの。

「大丈夫、大丈夫。アイツ寝たら朝まで起きないのサクラも知ってるだろ?」
「そ、そうだけど・・・ひゃあ!」

嫌がる私の首を先生は舐めてきて思わず大きな声が出てしまって口を押さえる。
顔を真っ赤にして睨む私に先生はおかしそうに喉の奥で笑う。

「もう、先生・・・!」
「はは。可愛いねぇ、サクラは。でもさ、もう可愛すぎて我慢出来そうにないんだよね」

そう言って先生は私の手に取り、先生の臍の下に誘導した。
そこにはすでに硬くなったものが主張していて、顔が更に赤くなる。

「出来るだけ静かにするからさ。ね?」

眉を下げて懇願してくる顔に私は弱い。
これが惚れた弱みなのかもしれないと、私は諦めて先生の首に腕を回した。



****



「サクラちゃんどったの」

翌日、カカシ先生におぶられてグッタリしている私を見てナルトは不思議そうにしている。
あれから約束通り先生はゆっくりと、隣に聞こえないようにえっちをしてくれたけど。
いつもの激しさがなかったから物足りないと、あれから何回もえっちをさせられて、先生が満足した時には朝日が昇っていた。
2日連続の寝不足、そして足腰が立たないぐらいまで可愛がわれたせいで自力で里に帰れないほど体力を消耗していた。
ナルトに何か言う元気もない。何かあったのか知らないということは、声は聞こえていなかったらしい。
ヤマト隊長とサイからは何かを察したかのような視線を感じてそちらも見れない。
こうなった原因の当の本人だけは清々しい顔をして、背負う私のお尻をさりげなく、さっきから何度も触ってくる。

「さて、帰りますか。木ノ葉に」

私たちはカカシ先生の合図で歩き出した。


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