short.1
「カカシ先生、どうしたのそれ!」
任務終わり、恋人であるカカシ先生の部屋を訪れると、先生がスーツ姿になっていた。
「これから綱手様が偉い人と会うのに同行することになってね。パーティーがあるからちゃんとした服着ろって渡されたのよ」
「へー・・・」
先生はめんどくさそうにため息を吐く。
私はそんな先生をガン見する。
いつもはボサボサの髪もちゃんとワックスでセットされてて、服装が違うだけで先生に見えなくてドキドキしてしまう。
「どうした?」
「え!?な、なんでもない!」
顔が赤いのを隠すように背を向ける。
とぼけているけど、きっと私の心の内なんてこの男にはバレバレだろう。
「で、悪いんだけどこれから出ないといけなくなったから今日は一緒に居れないんだよね」
「大丈夫よ。任務なんだからしょうがないわ」
顔の熱を抑えようと頬に手を添えながら先生を見ると違和感が。
「先生、ネクタイは?」
「え?あ、忘れてた。まぁいいか」
「良くないわよ!ほら、これ」
ソファーにかけてあったネクタイを取って差し出す。
しかしそれを何故か受け取ろうとせず、首を傾げていると。
「サクラ結んでよ」
「え!私ネクタイ結んだことないわよ・・・」
「教えてあげるからおいで」
「え、え、」
戸惑う私に構わず先生は後ろに回る。
「こっちを一周させて、輪っかになってるところに上から通して形整えたら完成、ね」
先生は丁寧に教えてくれるけど、ピッタリくっつく先生に集中出来なくて自慢の頭脳が働いていない。
「サクラ?」
耳元に先生の低く優しい声と吐息を感じて身体が跳ねる。
後ろから先生が顔を覗き込んでくるから逸らすけど、耳まで赤くなっているだろう。
「どうした?」
先生は赤くなっている耳にキスをしながら囁く。
手は腰に回ってくるし、本当にこの人は私を揶揄うのが好きだ。
頬を膨らませて睨みながら振り向けば、甘く蕩けた顔を見せるのだから本当憎めない。
近づいてくる顔にゆっくり目を閉じて待っていると。
どん、どん、どん!!
いきなり玄関のドアを激しく音に驚く。
「カカシさーん!いるんでしょー!もう集合時間過ぎてますよー!!」
ドアを叩きながら叫ぶ男の人の声に聞き覚えがあった。
コテツさんだ。
顔を見れば先生は嫌そうな顔をしてため息を吐く。
しかし「キスだけ」とまた顔を近づけてくるので頭を叩いて玄関へと促した。
「あれ、サクラもいたのか」
「は、はい」
外に出れば同じようにスーツを着たコテツさんとイズモさんがいた。
師匠の側近の2人も付いて行くのだろう。
わざわざ迎えにきてくれた2人に後ろめたさがあって顔を背ける。
「先生、はい」
私は結局結んであげれなかったネクタイを渡す。
先生はそれを受け取り、襟を立てて素早くネクタイを結ぶ。
出来るなら最初から自分でしていれば2人に手間を取らせなくて済んだのに。
私がじと、と見ていると、私の考えているのが分かったのか小さい笑って唇に軽くキスをしてくる。
慌てて2人を見るともうアパートの階段を降りていた。
「行ってきます」
「・・・行ってらっしゃい」
結局は私は先生を否めない。
任務終わり、恋人であるカカシ先生の部屋を訪れると、先生がスーツ姿になっていた。
「これから綱手様が偉い人と会うのに同行することになってね。パーティーがあるからちゃんとした服着ろって渡されたのよ」
「へー・・・」
先生はめんどくさそうにため息を吐く。
私はそんな先生をガン見する。
いつもはボサボサの髪もちゃんとワックスでセットされてて、服装が違うだけで先生に見えなくてドキドキしてしまう。
「どうした?」
「え!?な、なんでもない!」
顔が赤いのを隠すように背を向ける。
とぼけているけど、きっと私の心の内なんてこの男にはバレバレだろう。
「で、悪いんだけどこれから出ないといけなくなったから今日は一緒に居れないんだよね」
「大丈夫よ。任務なんだからしょうがないわ」
顔の熱を抑えようと頬に手を添えながら先生を見ると違和感が。
「先生、ネクタイは?」
「え?あ、忘れてた。まぁいいか」
「良くないわよ!ほら、これ」
ソファーにかけてあったネクタイを取って差し出す。
しかしそれを何故か受け取ろうとせず、首を傾げていると。
「サクラ結んでよ」
「え!私ネクタイ結んだことないわよ・・・」
「教えてあげるからおいで」
「え、え、」
戸惑う私に構わず先生は後ろに回る。
「こっちを一周させて、輪っかになってるところに上から通して形整えたら完成、ね」
先生は丁寧に教えてくれるけど、ピッタリくっつく先生に集中出来なくて自慢の頭脳が働いていない。
「サクラ?」
耳元に先生の低く優しい声と吐息を感じて身体が跳ねる。
後ろから先生が顔を覗き込んでくるから逸らすけど、耳まで赤くなっているだろう。
「どうした?」
先生は赤くなっている耳にキスをしながら囁く。
手は腰に回ってくるし、本当にこの人は私を揶揄うのが好きだ。
頬を膨らませて睨みながら振り向けば、甘く蕩けた顔を見せるのだから本当憎めない。
近づいてくる顔にゆっくり目を閉じて待っていると。
どん、どん、どん!!
いきなり玄関のドアを激しく音に驚く。
「カカシさーん!いるんでしょー!もう集合時間過ぎてますよー!!」
ドアを叩きながら叫ぶ男の人の声に聞き覚えがあった。
コテツさんだ。
顔を見れば先生は嫌そうな顔をしてため息を吐く。
しかし「キスだけ」とまた顔を近づけてくるので頭を叩いて玄関へと促した。
「あれ、サクラもいたのか」
「は、はい」
外に出れば同じようにスーツを着たコテツさんとイズモさんがいた。
師匠の側近の2人も付いて行くのだろう。
わざわざ迎えにきてくれた2人に後ろめたさがあって顔を背ける。
「先生、はい」
私は結局結んであげれなかったネクタイを渡す。
先生はそれを受け取り、襟を立てて素早くネクタイを結ぶ。
出来るなら最初から自分でしていれば2人に手間を取らせなくて済んだのに。
私がじと、と見ていると、私の考えているのが分かったのか小さい笑って唇に軽くキスをしてくる。
慌てて2人を見るともうアパートの階段を降りていた。
「行ってきます」
「・・・行ってらっしゃい」
結局は私は先生を否めない。
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