short.1
◯もしもの世界
「もしもの世界って信じる?」
サクラは床に座って足を伸ばしているカカシの足を枕に本を読んでいた。
どうやら本に感化されたらしい。
「もしもって?」
「私が生徒じゃなくて恋人でもなかったら」
サクラは不安そうな瞳を向けてくるので、カカシは微笑む。
「それでも変わらないよ」
「何で?」
「絶対出会って恋をするから」
「・・・なんでそんな恥ずかしいセリフ言えるの」
サクラは顔を本で隠すも、その耳は赤く染まっていた。
◯式の前日
はたけカカシと春野サクラが結婚をする。
それは木ノ葉の里で一瞬で広まり、サクラに恋心を抱く男たちが無防にも木ノ葉1の上忍に勝負を挑んでいた。
連日の勝負に、今日はいつもの何倍もの勝負でカカシは疲れ果てソファーに寝転がる。
「お疲れね」
「どこにでもいい顔をするお嫁さんだからね」
「モテモテで可愛いお嫁さん貰えて幸せね?」
苦笑するカカシにサクラは満面の笑みを向けた。
こんな無防な勝負も明日で終わりを迎える。
◯刻まれる名
何度目の光景なのか。
オレは雨が降るなか傘もささず、慰霊碑の前で佇んでいた。
『春野サクラ』
オレの生徒で、オレの恋人の名。
新しく刻まれた名前をただ見ることしか出来なかった。
上を向けば雨粒が顔を打つ。
雨と一緒に瞳から溢れたものが頬を流れる。
(君がいない世界にいたってどうしようもないよ・・・)
「サクラ──」
◯傷を埋めるには
忍なら誰しもが通る道。
それが遅いか早いかだけ。
サクラは遅かった。
いや、前より平和になった証なのか。
敵と遭遇したら躊躇わず殺せ。
オレの下にいたときに教えた通りにサクラはクナイで仕留めた。
初めての時は1人でいるより誰かといた方がいい。
オレはサクラを部屋に招くと、入るなりサクラは後ろからオレに抱きつく。
腰に回る腕が震えている。
「朝まで側にいて・・・」
背中に縋るサクラの声が泣いていた。
オレは腕を解いて身を翻して正面からしっかりと抱きしめる。
「いいよ、おいで」
****
薄紅色の髪を撫でる。
少女は目を真っ赤にしてようやく眠りについた。
きっとこのまま一緒にいてもこの子の傷を埋めることはオレには出来ないだろう。
それが出来るのはアイツだけ・・・。
それにこの子が気づくまではオレが側にいてやろう。
そっと、可愛い額にキスをした。
◯好きな目(R指定)
師としての目
戦闘のときの目
嫉妬するときの目
どれもサクラが好きな目
「ん、はっ、あぁ!」
日付が変わり、人々が寝静まる頃。
恋人であるカカシ先生に抱かれ、ベッドの上で揺さぶられる度に声が漏れる。
先生から与えられる快感に耐えられなくて目を強く瞑る。
「はっ・・・サクラ・・・」
耳元にかかる先生の甘い吐息にゾクっとして、思わず先生のを締め上げる。
締め上げに先生の息が詰まるのを感じ、目を薄く開く。
いつもの余裕綽々としている時とは違う顔。
熱を持って見てくるその目が一番好きなのかもしれない。
「もしもの世界って信じる?」
サクラは床に座って足を伸ばしているカカシの足を枕に本を読んでいた。
どうやら本に感化されたらしい。
「もしもって?」
「私が生徒じゃなくて恋人でもなかったら」
サクラは不安そうな瞳を向けてくるので、カカシは微笑む。
「それでも変わらないよ」
「何で?」
「絶対出会って恋をするから」
「・・・なんでそんな恥ずかしいセリフ言えるの」
サクラは顔を本で隠すも、その耳は赤く染まっていた。
◯式の前日
はたけカカシと春野サクラが結婚をする。
それは木ノ葉の里で一瞬で広まり、サクラに恋心を抱く男たちが無防にも木ノ葉1の上忍に勝負を挑んでいた。
連日の勝負に、今日はいつもの何倍もの勝負でカカシは疲れ果てソファーに寝転がる。
「お疲れね」
「どこにでもいい顔をするお嫁さんだからね」
「モテモテで可愛いお嫁さん貰えて幸せね?」
苦笑するカカシにサクラは満面の笑みを向けた。
こんな無防な勝負も明日で終わりを迎える。
◯刻まれる名
何度目の光景なのか。
オレは雨が降るなか傘もささず、慰霊碑の前で佇んでいた。
『春野サクラ』
オレの生徒で、オレの恋人の名。
新しく刻まれた名前をただ見ることしか出来なかった。
上を向けば雨粒が顔を打つ。
雨と一緒に瞳から溢れたものが頬を流れる。
(君がいない世界にいたってどうしようもないよ・・・)
「サクラ──」
◯傷を埋めるには
忍なら誰しもが通る道。
それが遅いか早いかだけ。
サクラは遅かった。
いや、前より平和になった証なのか。
敵と遭遇したら躊躇わず殺せ。
オレの下にいたときに教えた通りにサクラはクナイで仕留めた。
初めての時は1人でいるより誰かといた方がいい。
オレはサクラを部屋に招くと、入るなりサクラは後ろからオレに抱きつく。
腰に回る腕が震えている。
「朝まで側にいて・・・」
背中に縋るサクラの声が泣いていた。
オレは腕を解いて身を翻して正面からしっかりと抱きしめる。
「いいよ、おいで」
****
薄紅色の髪を撫でる。
少女は目を真っ赤にしてようやく眠りについた。
きっとこのまま一緒にいてもこの子の傷を埋めることはオレには出来ないだろう。
それが出来るのはアイツだけ・・・。
それにこの子が気づくまではオレが側にいてやろう。
そっと、可愛い額にキスをした。
◯好きな目(R指定)
師としての目
戦闘のときの目
嫉妬するときの目
どれもサクラが好きな目
「ん、はっ、あぁ!」
日付が変わり、人々が寝静まる頃。
恋人であるカカシ先生に抱かれ、ベッドの上で揺さぶられる度に声が漏れる。
先生から与えられる快感に耐えられなくて目を強く瞑る。
「はっ・・・サクラ・・・」
耳元にかかる先生の甘い吐息にゾクっとして、思わず先生のを締め上げる。
締め上げに先生の息が詰まるのを感じ、目を薄く開く。
いつもの余裕綽々としている時とは違う顔。
熱を持って見てくるその目が一番好きなのかもしれない。
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