雷雨と共に
「パパぁ・・・ママぁ・・・」
日付が変わる少し前。
寝かしつけたはずのハルカがカカシとサクラの部屋のドアを開ける。
「どうした、ハルカ」
ベッドで横になっていたカカシ、啜り泣いているハルカに驚く。
「かみなり、こわいぃ・・・」
我慢していたのか、カカシがハルカの手を握ると、ぶわっと声を出して泣き出す。
「そっか。今日は一緒に寝ようか」
「うん・・・」
スンスンと鼻を鳴らすハルカを抱き上げてベッドに寝かす。
「ママは・・・?」
いつもカカシと一緒にいるはずのサクラの姿が見えず周りを見渡す。
カカシは小さく笑って、ハルカの隣で盛り上がっている毛布をさする。
「ここだよ」
「えっ」
ハルカは声を上げると、その毛布がモゾモゾ動き出して中からサクラが顔を出す。
「あ、あはは・・・」
「ママ・・・なにしてるの?」
サクラは恥ずかしそうに毛布から出てくる。
何故サクラがこんなことをしていたのか、ハルカは検討が付かなかった。
「ママも雷が怖いんだって」
「ママも!?」
「そうなの・・・」
サクラは頬を赤くして恥ずかしそうにする。
「ママでもこわいことがあるのね」
「そうなんです・・・雷だけは昔からダメなのよ」
おかしそうにハルカはサクラに抱きつく。
「いつもはパパがママの手握ってるけど、今日はハルカが握ってあげて。パパはハルカの手握るから」
「握っててくれる?ハルカ」
「うん!」
さっきまで泣いてたカラスが笑っている。
ハルカは毛布の中に入り、久しぶりに3人川の字だ。
「なんだかハルカがいたら雷怖くなくなっちゃった」
「ハルカも!」
「あれ、じゃあオレはお役御免?」
「ごめんごめん。パパもいるからね」
頬を膨らませるカカシにサクラはクスッと笑う。
暫く3人で話していたら、ハルカはすっかり夢の世界に入っていた。
「まさかハルカも雷ダメとはね」
「ね。遺伝ってするものなのね。これからは克服しないと・・・」
「無理でしょ」
「何で断言するのよ」
「だってあの日から何年経ってると思ってるの?お母さんになっても抱きつかないと寝れないし。無理む──」
最後の言葉を言わせないと、毛布の中でカカシの脛を蹴る。
「出来るわよ!」
「うんうん、そうだねー。でも静かにしないとハルカ起きるよ」
脛を摩りながらカカシがそう言うとサクラは口を抑えてハルカを窺う。
規則正しく寝息を立てていてホッとする。
サクラが口を尖らせて睨むと、カカシは喉の奥で笑う。
「ハルカもいつか先生のベッドに忍び込むかしら」
「それは楽しみだけど、オレも加齢臭が、って言われる日が来ると思うとなぁ・・・」
「大丈夫よ、先生いい匂いだから」
昔したサクラの父の加齢臭の話を思い出したのか、カカシはまた遠い目をするのでサクラは苦笑する。
カカシは30半ばを過ぎたがいつもいい匂いがする。
何か付けているのかと思ったがどうやらカカシ自体の匂いで。
サクラはこの匂いが好きだ。
「ハルカが加齢臭って言い出したら慰めてあげる」
「お願いします・・・」
サクラはクスクス笑い、お互い空いている手を握って眠りに付いたのだった。
日付が変わる少し前。
寝かしつけたはずのハルカがカカシとサクラの部屋のドアを開ける。
「どうした、ハルカ」
ベッドで横になっていたカカシ、啜り泣いているハルカに驚く。
「かみなり、こわいぃ・・・」
我慢していたのか、カカシがハルカの手を握ると、ぶわっと声を出して泣き出す。
「そっか。今日は一緒に寝ようか」
「うん・・・」
スンスンと鼻を鳴らすハルカを抱き上げてベッドに寝かす。
「ママは・・・?」
いつもカカシと一緒にいるはずのサクラの姿が見えず周りを見渡す。
カカシは小さく笑って、ハルカの隣で盛り上がっている毛布をさする。
「ここだよ」
「えっ」
ハルカは声を上げると、その毛布がモゾモゾ動き出して中からサクラが顔を出す。
「あ、あはは・・・」
「ママ・・・なにしてるの?」
サクラは恥ずかしそうに毛布から出てくる。
何故サクラがこんなことをしていたのか、ハルカは検討が付かなかった。
「ママも雷が怖いんだって」
「ママも!?」
「そうなの・・・」
サクラは頬を赤くして恥ずかしそうにする。
「ママでもこわいことがあるのね」
「そうなんです・・・雷だけは昔からダメなのよ」
おかしそうにハルカはサクラに抱きつく。
「いつもはパパがママの手握ってるけど、今日はハルカが握ってあげて。パパはハルカの手握るから」
「握っててくれる?ハルカ」
「うん!」
さっきまで泣いてたカラスが笑っている。
ハルカは毛布の中に入り、久しぶりに3人川の字だ。
「なんだかハルカがいたら雷怖くなくなっちゃった」
「ハルカも!」
「あれ、じゃあオレはお役御免?」
「ごめんごめん。パパもいるからね」
頬を膨らませるカカシにサクラはクスッと笑う。
暫く3人で話していたら、ハルカはすっかり夢の世界に入っていた。
「まさかハルカも雷ダメとはね」
「ね。遺伝ってするものなのね。これからは克服しないと・・・」
「無理でしょ」
「何で断言するのよ」
「だってあの日から何年経ってると思ってるの?お母さんになっても抱きつかないと寝れないし。無理む──」
最後の言葉を言わせないと、毛布の中でカカシの脛を蹴る。
「出来るわよ!」
「うんうん、そうだねー。でも静かにしないとハルカ起きるよ」
脛を摩りながらカカシがそう言うとサクラは口を抑えてハルカを窺う。
規則正しく寝息を立てていてホッとする。
サクラが口を尖らせて睨むと、カカシは喉の奥で笑う。
「ハルカもいつか先生のベッドに忍び込むかしら」
「それは楽しみだけど、オレも加齢臭が、って言われる日が来ると思うとなぁ・・・」
「大丈夫よ、先生いい匂いだから」
昔したサクラの父の加齢臭の話を思い出したのか、カカシはまた遠い目をするのでサクラは苦笑する。
カカシは30半ばを過ぎたがいつもいい匂いがする。
何か付けているのかと思ったがどうやらカカシ自体の匂いで。
サクラはこの匂いが好きだ。
「ハルカが加齢臭って言い出したら慰めてあげる」
「お願いします・・・」
サクラはクスクス笑い、お互い空いている手を握って眠りに付いたのだった。
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