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short.2

今日は同期のみんなと海に遊びにきている。
日頃の修行や任務のストレスを発散させようと朝からずっと泳いで遊んで。
海がオレンジ色に染まった今、スイカ割りをして楽しんでいた。
さすがの私も疲れてパラソルの下で休んでいると、遠くから歩いてくる人影が目に入る。

(あ・・・)

視力は良い方ってのもあるけど、それだけじゃないと思う。

「サークラ!」
「へっ!?」

ボーとしていると近くにいたいのが仁王立ちでこちらを見下ろしている。
それより目を引くのがすっかり大きくなった胸。
昔は私と変わらなかったのに。

「なーにボーとしてんのよ。そんなに疲れたわけ?」
「違うわよ。ほら、先生達が来たから」
「え?あ、本当だ。あんたよく気づいたわね」

いのが振り向いたことで気づいた紅先生が小さく手を振る。

「お前ら、よくずっと遊んでられるなー」
「アスマ先生より若いからね!」
「おい」

アスマ先生が揶揄ういのの頭を叩く。
そんないのの肩に紅先生は持って来てくれた上着をかけ、私にも私にも渡してくれる。

「ほら、女の子たちは体が冷えるから着ておきなさい」
「ありがとうございます」

お礼を言うと紅先生はネジさんとリーさんといるヒナタとテンテンさんのところに向かう。
上着を着ていると視線を上げるとカカシ先生がこちらを見ていた。

「何ですか?」
「ん?いや・・・楽しかったか?」

言いにくそうな先生の考えていることが分かり微笑む。

「はい。少し疲れちゃったけど」
「そっか・・・夕飯もう少しで用意出来るらしいから着替えておいで」
「うん」

先生が手を差し伸べてくれるのでその手を掴んで立ち上がる。
ふと思い出して、先ほど砂浜に書いたナルトとサスケくんの似顔絵を見る。
あの人達は今どこにいるんだろう。

「サクラー?」

呼ばれて振り返ると、カカシ先生が不思議そうにこちらを見ている。
唯一里にいる、2人に置いて行かれた私をいつも心配してくれる、もう1人の大事な人。

「はーい!今行くわ!」

私は砂を蹴って先生の元に向かった。


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