カカシと付き合うようになったものの、自分は16歳で世間から見たらまだ未成年の子供で。
一緒にお酒を飲むことも出来ないし、カカシの隣を歩いていても不釣り合いなのは分かっていた。


ある日、カカシが同期の付き合いで飲みに行き、ほろ酔い状態で自宅に帰り着いて電気をつけると横にサクラがぼうっと立っていて思わず悲鳴を上げてしまう。

「び、ビックリした･･･来てたのか」
「来てたら悪い？」
「そんなわけないだろ？電気付ければいいのに。寝てたのか？」
「･･･うん」

どことなくいつもと違うサクラに疑問を持ちながら抱き寄せる。
サクラはカカシの大きな背中に手を回そうとするも、カカシの服から漂ってきた女の香水の匂いに顔を顰めて、カカシの胸に手を当てて突っ張って離れる。
サクラの突然の行動にカカシは目を丸くする。

「サクラ？」
「･･･帰る」
「えっ」

鞄を手に取って帰ろうとするサクラの腕を慌てて掴む。

「どうしたんだいきなり」
「離して！先生なんか嫌い！大っ嫌い！！」

本当こういうところが子供っぽいと分かっているのに自分の気持ちが抑えられない。
香水の匂いが移るほど近くにいたことに嫉妬してぶつけてしまう自分が嫌になる。
サクラは手を勢いよく引いて今度こそ家を出ようとするも、カカシに勢いよく顔を掴まれてビックリして固まってしまう。
掴まれたまま至近距離にカカシの顔が近づいてきて早鐘を打ち始める。

「せ･･･」
「本当に？サクラはオレが嫌いなのか？」
「き、きら･･･」
「オレはこんなに愛してるのに？」

嘘のつけない距離からの愛の告白に、否応やなしに顔が真っ赤になる。

「本当に嫌い？」
「嫌いなわけないでしょ馬鹿ーー！！」

サクラは思い切りカカシの首に抱きつき、そんなサクラを満面の笑みでカカシは抱きしめた。



お酒も飲めない、香水が似合う女性にはまだなれない。
勝手に見知らぬ女の人に嫉妬して怒っちゃうけど。
ゆっくり大人になるからそれまで隣で見守っていてね、カカシ先生。