short.2
アカデミーの頃からずっと好きだったサスケくんと念願叶って付き合えるようになった。
それは私だけの力じゃない。
カカシ先生が色々お膳立てをしてくれたお陰。
どうやったらサスケくんと付き合えるのかを先生の部屋で時間があるときは毎日のように作戦会議をして、時には戯れあって。
知らない内にそんな時間が楽しみになっている自分がいた。
サスケくんと付き合うようになってからはあれだけ会っていた先生と会わなくなった。
たぶん気を使われて避けられてる。
恋人に親しくする男がいるのを良くしない人もいるというし、たぶんそう考えての行動なんだろうけど。
私は寂しさを感じていた。
隣にサスケくんがいる時でも無意識にカカシ先生を探す日々。
すれ違う人から先生の名前を聞いて反応してしまう日々。
隣の人が私を見ていることにも気づかないほどに銀の髪を探していた。
サスケくんと付き合うようになって暫く経った頃、それは訪れた。
「お前の中のそいつはいつ居なくなる」
真っ直ぐ見つめてくるサスケくんの言葉に瞠目する。
言われるまで気づかなかった。
心の中心にいるのはサスケくんではない男の存在。
こんなにも大切なものを見ないふりをしていたんだろうか。
自分の愚かさに俯くと頭をポンと叩かれて「別れるか」と優しく言われた。
その優しさに涙が滲み、私は頷くしか出来なかった。
サスケくんと別れて1人、夜の公園でブランコに乗っていると偶然なのか分からないが先生が目の前に現れる。
今1番会いたくなくて、1番会いたい人。
「どうしたサクラ。・・・サスケは?」
「・・・振られちゃった!」
「え」
笑って報告すると先生はこれでもかというほどに目を見開いている。
そりゃ驚くだろう。
あれだけ頑張ったのに1ヶ月も経たずに別れたのだから。
でもそれもこれも、この男のせいだ。
私の心に住み着いて出て行こうとしないから。
「ねぇ先生。慰めてよ」
「・・・いいよ」
私は寂しいフリをして優しい男の手を掴んだ。
それからカカシ先生とは身体だけの関係となり、夜にお互い時間が空けば身体を重ねていた。
元教え子が慰めてくれと縋りその願いを聞き入れた。
そして今までと変わらず、いやそれ以上に優しく接してくれてるカカシ先生に胸が締め付けられる。
だって先生の優しさは生徒に対して。
私はもう先生を異性としてしか見れない。
恋がこんなにも苦しいものだなんて思わなかった。
夜の歓楽街をフラフラと歩く。
あの日以来、寂しいと思った夜は必ず先生が部屋に来てくれる。
その人から逃げるように、匂いに敏感な人から逃れるように人がたくさんいるここに紛れ込む。
これだけ男と女が入り乱れているのに心がポカリと空いて寂しくてしょうがない。
「ねぇ君、1人?」
俯きながら歩いていると目の前に男が立ちはだかる。
顔を上げると見たことのない、如何にも遊んでますって感じのチャラい男がニヤニヤ私の上から下までを気持ち悪い目で見てくる。
「もしかして売ってる人?いくら?君みたいな可愛い子だったら幾らでも出すからさ、ホテル行こうよ」
手首を掴まれてゾワリと背筋が粟立つ。
今すぐに殴り飛ばしたくなったけど、どうせ処女じゃないし良いかと、もうどうでもよくて男に付いて行こうとしたその時。
横から男の手を掴む他の手が現れた。
顔を上げるとそこには何故かカカシ先生がいて目を見開く。
先生は男の方を怖い顔で見ていてこちらを見てくれない。
「な、なんだよお前!」
「悪いけどこの子は連れて帰るよ。オレの生徒なんでね」
殺気を含んで怒気を放たれ一般人であろう男は怯んで私の手を離したのでその手を今度は先生に掴まれ、無理やり引っ張られてそのまま先生の部屋に連れて行かれた。
「何やってんだお前は」
さっきまで男に向けられていた怒気がこちらに向いて肩を竦める。
「・・・別に。寂しかったから男の人で埋めようと思っただけ」
「オレがいるでしょーが・・・」
はぁ、と態とらしいため息にカチンとくる。
こうなったのは誰のせいだと・・・。
「カカシ先生のせいよ!」
「え?」
「私がサスケくんと別れた理由知らないでしょ!私がカカシ先生のことを好きって気付いたからよ!!」
指を指して怒鳴る私と全くこの状況に追いついていないカカシ先生。
そんな男の足を払うのなんて簡単だった。
床に倒れた先生に覆い被さる。
こんなふうに先生を見たことなくて変な気分になった。
私は無理やり先生の口布を下げて顔を近づける。
「いい加減、私の物になってよ。カカシ先生・・・」
それは私だけの力じゃない。
カカシ先生が色々お膳立てをしてくれたお陰。
どうやったらサスケくんと付き合えるのかを先生の部屋で時間があるときは毎日のように作戦会議をして、時には戯れあって。
知らない内にそんな時間が楽しみになっている自分がいた。
サスケくんと付き合うようになってからはあれだけ会っていた先生と会わなくなった。
たぶん気を使われて避けられてる。
恋人に親しくする男がいるのを良くしない人もいるというし、たぶんそう考えての行動なんだろうけど。
私は寂しさを感じていた。
隣にサスケくんがいる時でも無意識にカカシ先生を探す日々。
すれ違う人から先生の名前を聞いて反応してしまう日々。
隣の人が私を見ていることにも気づかないほどに銀の髪を探していた。
サスケくんと付き合うようになって暫く経った頃、それは訪れた。
「お前の中のそいつはいつ居なくなる」
真っ直ぐ見つめてくるサスケくんの言葉に瞠目する。
言われるまで気づかなかった。
心の中心にいるのはサスケくんではない男の存在。
こんなにも大切なものを見ないふりをしていたんだろうか。
自分の愚かさに俯くと頭をポンと叩かれて「別れるか」と優しく言われた。
その優しさに涙が滲み、私は頷くしか出来なかった。
サスケくんと別れて1人、夜の公園でブランコに乗っていると偶然なのか分からないが先生が目の前に現れる。
今1番会いたくなくて、1番会いたい人。
「どうしたサクラ。・・・サスケは?」
「・・・振られちゃった!」
「え」
笑って報告すると先生はこれでもかというほどに目を見開いている。
そりゃ驚くだろう。
あれだけ頑張ったのに1ヶ月も経たずに別れたのだから。
でもそれもこれも、この男のせいだ。
私の心に住み着いて出て行こうとしないから。
「ねぇ先生。慰めてよ」
「・・・いいよ」
私は寂しいフリをして優しい男の手を掴んだ。
それからカカシ先生とは身体だけの関係となり、夜にお互い時間が空けば身体を重ねていた。
元教え子が慰めてくれと縋りその願いを聞き入れた。
そして今までと変わらず、いやそれ以上に優しく接してくれてるカカシ先生に胸が締め付けられる。
だって先生の優しさは生徒に対して。
私はもう先生を異性としてしか見れない。
恋がこんなにも苦しいものだなんて思わなかった。
夜の歓楽街をフラフラと歩く。
あの日以来、寂しいと思った夜は必ず先生が部屋に来てくれる。
その人から逃げるように、匂いに敏感な人から逃れるように人がたくさんいるここに紛れ込む。
これだけ男と女が入り乱れているのに心がポカリと空いて寂しくてしょうがない。
「ねぇ君、1人?」
俯きながら歩いていると目の前に男が立ちはだかる。
顔を上げると見たことのない、如何にも遊んでますって感じのチャラい男がニヤニヤ私の上から下までを気持ち悪い目で見てくる。
「もしかして売ってる人?いくら?君みたいな可愛い子だったら幾らでも出すからさ、ホテル行こうよ」
手首を掴まれてゾワリと背筋が粟立つ。
今すぐに殴り飛ばしたくなったけど、どうせ処女じゃないし良いかと、もうどうでもよくて男に付いて行こうとしたその時。
横から男の手を掴む他の手が現れた。
顔を上げるとそこには何故かカカシ先生がいて目を見開く。
先生は男の方を怖い顔で見ていてこちらを見てくれない。
「な、なんだよお前!」
「悪いけどこの子は連れて帰るよ。オレの生徒なんでね」
殺気を含んで怒気を放たれ一般人であろう男は怯んで私の手を離したのでその手を今度は先生に掴まれ、無理やり引っ張られてそのまま先生の部屋に連れて行かれた。
「何やってんだお前は」
さっきまで男に向けられていた怒気がこちらに向いて肩を竦める。
「・・・別に。寂しかったから男の人で埋めようと思っただけ」
「オレがいるでしょーが・・・」
はぁ、と態とらしいため息にカチンとくる。
こうなったのは誰のせいだと・・・。
「カカシ先生のせいよ!」
「え?」
「私がサスケくんと別れた理由知らないでしょ!私がカカシ先生のことを好きって気付いたからよ!!」
指を指して怒鳴る私と全くこの状況に追いついていないカカシ先生。
そんな男の足を払うのなんて簡単だった。
床に倒れた先生に覆い被さる。
こんなふうに先生を見たことなくて変な気分になった。
私は無理やり先生の口布を下げて顔を近づける。
「いい加減、私の物になってよ。カカシ先生・・・」
87/159ページ