short.2
サスケくんが大蛇丸の手を取って里を抜けた。
その彼を取り戻そうとするナルトは自来也様と一緒に修行の旅に出た。
ずっと4人でいると思っていた日常が突然崩れ落ち。
残された私は寂しさのあまりカカシ先生に縋りついて。
先生は私を優しく抱きしめてくれた。
それから私たちは名もない、身体だけの関係をズルズルと引きずってきた。
恋人ではないけど先生は今までよりも優しく、そして生徒としては見れなかった甘い顔も見せてくれるようになった。
月日は流れてナルトが二年半ぶりが帰郷した。
久しぶりに会ったナルトは背はすっかり大きくなっていたけど中身は何も変わっていなくて安心した。
そしてその大きくなった背中に今はいない彼を重ねてしまって胸が締め付けられた。
それからカカシ先生、私とナルトの久しぶりの鈴取り演習が行われた。
ナルトの作戦で見事2人とも鈴を取るのことできて、晴れて七班が復活して嬉しさに頬を緩ませていると、
「サクラちゃん」
「なに?」
ナルトが顔を覗き込んで、ジーと私の顔を覗き込んでくる。
何か付いているのかと首を傾げる。
「サクラちゃん何かあった?笑った顔が色っぽくなったってばよ」
ギク
ジーと顔を見てくるナルトから目を逸らす。
普段は鈍感なくせに時々鋭いから変な汗が背中を流れる。
チラッと横目に先生を見てもイチャパラの新作とやらに夢中で助けてくれる素振りがない。
「そ、そう?私もあんたが居ない間に成長して大人の色気が出てきたってことよ」
「あはは!」
「何笑ってるのよ!」
「ぐへっ!!」
おかしそうに笑うナルトの鳩尾を思い切りなぐるとナルトはお腹を抑えたまま蹲る。
唸るナルトを見下ろしていると、意識がこっちに向いていないと思っていた男から小さく笑う声が聞こえた。
****
「もう。ナルトには焦ったわ」
「はは。サクラは顔に出るからね」
その日の夜。
今日も先生に抱かれて、情事が終わった後に世間話をするようになった。
私は裸のままベッドの上でうつ伏せになって頬杖をつき、先生は頬を膨らませる私を面白そうに笑う。
すると先生は手を伸ばして私の頬を撫でる。
「で、どうする?」
「え?」
「ナルトは帰ってきたから少しは寂しくなくなっただろ。それとも──『サスケくん』が帰ってくるまで続ける?」
ナルトにバレるかもしれないけどね、と私の反応を楽しむようなそんな目で見てくる。
私たちのこの歪な関係を止めるのは私だと灰青の瞳が語っている。
(ひどい人・・・。私があなたの手を振り払えるわけないのに)
私は口に出さず、頬に添えられた手に自分の手を重ねて、寝そべる先生の唇へと顔を近づける。
甘い蜜のような毒は知らぬまに身体に入り染み込んでいた。
その彼を取り戻そうとするナルトは自来也様と一緒に修行の旅に出た。
ずっと4人でいると思っていた日常が突然崩れ落ち。
残された私は寂しさのあまりカカシ先生に縋りついて。
先生は私を優しく抱きしめてくれた。
それから私たちは名もない、身体だけの関係をズルズルと引きずってきた。
恋人ではないけど先生は今までよりも優しく、そして生徒としては見れなかった甘い顔も見せてくれるようになった。
月日は流れてナルトが二年半ぶりが帰郷した。
久しぶりに会ったナルトは背はすっかり大きくなっていたけど中身は何も変わっていなくて安心した。
そしてその大きくなった背中に今はいない彼を重ねてしまって胸が締め付けられた。
それからカカシ先生、私とナルトの久しぶりの鈴取り演習が行われた。
ナルトの作戦で見事2人とも鈴を取るのことできて、晴れて七班が復活して嬉しさに頬を緩ませていると、
「サクラちゃん」
「なに?」
ナルトが顔を覗き込んで、ジーと私の顔を覗き込んでくる。
何か付いているのかと首を傾げる。
「サクラちゃん何かあった?笑った顔が色っぽくなったってばよ」
ギク
ジーと顔を見てくるナルトから目を逸らす。
普段は鈍感なくせに時々鋭いから変な汗が背中を流れる。
チラッと横目に先生を見てもイチャパラの新作とやらに夢中で助けてくれる素振りがない。
「そ、そう?私もあんたが居ない間に成長して大人の色気が出てきたってことよ」
「あはは!」
「何笑ってるのよ!」
「ぐへっ!!」
おかしそうに笑うナルトの鳩尾を思い切りなぐるとナルトはお腹を抑えたまま蹲る。
唸るナルトを見下ろしていると、意識がこっちに向いていないと思っていた男から小さく笑う声が聞こえた。
****
「もう。ナルトには焦ったわ」
「はは。サクラは顔に出るからね」
その日の夜。
今日も先生に抱かれて、情事が終わった後に世間話をするようになった。
私は裸のままベッドの上でうつ伏せになって頬杖をつき、先生は頬を膨らませる私を面白そうに笑う。
すると先生は手を伸ばして私の頬を撫でる。
「で、どうする?」
「え?」
「ナルトは帰ってきたから少しは寂しくなくなっただろ。それとも──『サスケくん』が帰ってくるまで続ける?」
ナルトにバレるかもしれないけどね、と私の反応を楽しむようなそんな目で見てくる。
私たちのこの歪な関係を止めるのは私だと灰青の瞳が語っている。
(ひどい人・・・。私があなたの手を振り払えるわけないのに)
私は口に出さず、頬に添えられた手に自分の手を重ねて、寝そべる先生の唇へと顔を近づける。
甘い蜜のような毒は知らぬまに身体に入り染み込んでいた。
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