short.2
「今日集まってもらったのは明日の任務のことだ。今は下忍だが中忍になったらおまえらが隊の指揮を取らないといけなくなる。今の内に作戦を練る練習しとくぞ」
アカデミーの会議室の椅子に座るカカシ先生は机に明日の任務内容が書かれた紙と地図を出す。
ナルトは嫌そうな声を出す。
私たちは任務表と睨めっこしながら提案していく。
今回の任務はある人物を目的地に連れて行くというよくある護衛任務。
先にサスケくんが発言をしたけどそれに対して先生が却下する。
いつも私たちはただ先生に従って付いていくだけだから、今回はすごく勉強になる。
私は今までの先生がしてきた作戦を思い出しながら、私なりにルートを考えて、地図に茶屋のマークを見つけたので休憩も入れて提案をする。
しっかり出来たと思ったけど、やっぱり粗があって。
「確かにそのルートが一番の近道だけど、ここ。川があるだろ。昨日まで続いた雨で氾濫している可能性がある。オレたちだけなら何とかなるかもしれないが護衛対象は一般人なんだ。元の道に引き返してタイムロスを喰らうより遠回りの道を行った方がいいな」
「・・・はい」
自信満々に提案しただけに落ち込んでしまう。
付け焼きの知識で上手く出来ないということだ。
肩を落としていると先生が頭を撫でてくれる。
「この道を選んだのは近いからってだけじゃなくて道が整備されてるからだろ?こっちの道は山道で歩きにくい」
先生の言葉に項垂れたまま頷く。
「ルートは変わるけど明日はサクラの提案で行こう」
「えっ」
「川のことがなかったらオレもこの道を選んだ。それに途中の茶屋で休憩をするのもサクラだからこその気配りだ。さすがだよ」
顔を上げると先生は微笑んでくれて、ほっとする。
ナルトは大袈裟なほど褒めてくれて、私はチラッとサスケくんを見る。
サスケくんだって提案したのに、嫌な思いをさせてしまったのではないかと・・・。
私の視線に気づいたサスケくんがこちらを見る。
「こういうのはサクラが一番向いてる」
そう言って顔を背けた。
素っ気ない言い方だったけど、いつも足を引っ張ってしまう私が認められたような気がして。
サスケくんの言い方にナルトが文句を言っていたけど、私は嬉しくて泣くのを我慢していた。
それから先生から詳しく任務の話があるということでその前にトイレに行かせてもらうことになった。
鏡の前で緩みそうになる頬を押さえる。
やっぱり自分の考えた作戦がみんなに認められたのは嬉しい。
ふふふ、と1人で笑いながらトイレを出るとトイレの前にカカシ先生が立っていた。
「あれ、先生どうしたの?」
私は先生に近寄る。
ナルトとサスケくんには私たちが付き合っていることを隠しているから2人の前ではいつも通りを装っているけど、こうやって2人でいれるのは嬉しくて、さっきとは違う笑みが溢れる。
なのに先生は何も言わずに私の手を引いて近くの部屋に連れ込まれた。
「せん、──んっ!」
部屋の奥まで連れて行かれると、いきなり先生に唇を塞がれた。
まだキスに慣れていない私は苦しくなって口を開けると先生は舌を入れてきて、先生にされるがまま口内を貪られる。
暫くして苦しさに先生の腕を叩く。
名残惜しそうに先生は唇を離し、肩で息をする私を抱き寄せる。
「いきなり、なにするのよ・・・」
「ヤキモチ」
「はぁ・・・?」
「サクラ、サスケに褒められた時にすごく嬉しそうな顔してたから」
思いもよらない答えに顔を上げると、先生は顔を見られないようにか胸に顔を埋まるぐらい抱きしめる。
その時に、少し早い心臓の音に嬉しくなって私も大きな背中に手を回す。
「そんなことでヤキモチ焼くなんて、先生子供みたいね」
「サクラのことに関しては嫉妬でおかしくなっちゃうんだよ」
クスクス笑っていると先生が額にキスをしてきて、顔を上げるとまたキスをしてくれる。
さっきとは違う優しいキス。
先生に身を委ねていると、突然部屋のドアが開いた。
ビックリして先生の体に隠れる。
「あー!2人ともこんなとこに居たのか!」
「・・・ナルト。どうした」
先生がナルトから見えないように引き寄せてくれて、口布を直して肩越しにナルトに話しかける。
「どうしたもこうしたもないってばよ!戻ってくるの遅いからサスケめちゃくちゃ怒ってんぞ!何してたんだよ、こんなとこで」
「さっきのことでサクラのこと褒めてたんだよ。サクラのことだからお前らの前で褒めたら謙遜して素直に喜べないと思ってな?」
「ふーん?」
納得してない感じのナルトにドキドキしていると、先生は私の肩に手を置いて離れる。
「サクラ。悪かったなトイレ行く前に引き止めて。オレたちは先に戻っておくからゆっくり戻っておいで」
「・・・はい」
先生はサラッと嘘を言うのでそれに頷く。
きっと私を落ち着かせるためだ。
「ほらナルト行くぞ」
「おいーす」
ナルトは肩を押されて2人とも部屋を出る。
1人残された私はバクバク跳ねている心臓を落ち着かせて私も遅れて部屋を出た。
アカデミーの会議室の椅子に座るカカシ先生は机に明日の任務内容が書かれた紙と地図を出す。
ナルトは嫌そうな声を出す。
私たちは任務表と睨めっこしながら提案していく。
今回の任務はある人物を目的地に連れて行くというよくある護衛任務。
先にサスケくんが発言をしたけどそれに対して先生が却下する。
いつも私たちはただ先生に従って付いていくだけだから、今回はすごく勉強になる。
私は今までの先生がしてきた作戦を思い出しながら、私なりにルートを考えて、地図に茶屋のマークを見つけたので休憩も入れて提案をする。
しっかり出来たと思ったけど、やっぱり粗があって。
「確かにそのルートが一番の近道だけど、ここ。川があるだろ。昨日まで続いた雨で氾濫している可能性がある。オレたちだけなら何とかなるかもしれないが護衛対象は一般人なんだ。元の道に引き返してタイムロスを喰らうより遠回りの道を行った方がいいな」
「・・・はい」
自信満々に提案しただけに落ち込んでしまう。
付け焼きの知識で上手く出来ないということだ。
肩を落としていると先生が頭を撫でてくれる。
「この道を選んだのは近いからってだけじゃなくて道が整備されてるからだろ?こっちの道は山道で歩きにくい」
先生の言葉に項垂れたまま頷く。
「ルートは変わるけど明日はサクラの提案で行こう」
「えっ」
「川のことがなかったらオレもこの道を選んだ。それに途中の茶屋で休憩をするのもサクラだからこその気配りだ。さすがだよ」
顔を上げると先生は微笑んでくれて、ほっとする。
ナルトは大袈裟なほど褒めてくれて、私はチラッとサスケくんを見る。
サスケくんだって提案したのに、嫌な思いをさせてしまったのではないかと・・・。
私の視線に気づいたサスケくんがこちらを見る。
「こういうのはサクラが一番向いてる」
そう言って顔を背けた。
素っ気ない言い方だったけど、いつも足を引っ張ってしまう私が認められたような気がして。
サスケくんの言い方にナルトが文句を言っていたけど、私は嬉しくて泣くのを我慢していた。
それから先生から詳しく任務の話があるということでその前にトイレに行かせてもらうことになった。
鏡の前で緩みそうになる頬を押さえる。
やっぱり自分の考えた作戦がみんなに認められたのは嬉しい。
ふふふ、と1人で笑いながらトイレを出るとトイレの前にカカシ先生が立っていた。
「あれ、先生どうしたの?」
私は先生に近寄る。
ナルトとサスケくんには私たちが付き合っていることを隠しているから2人の前ではいつも通りを装っているけど、こうやって2人でいれるのは嬉しくて、さっきとは違う笑みが溢れる。
なのに先生は何も言わずに私の手を引いて近くの部屋に連れ込まれた。
「せん、──んっ!」
部屋の奥まで連れて行かれると、いきなり先生に唇を塞がれた。
まだキスに慣れていない私は苦しくなって口を開けると先生は舌を入れてきて、先生にされるがまま口内を貪られる。
暫くして苦しさに先生の腕を叩く。
名残惜しそうに先生は唇を離し、肩で息をする私を抱き寄せる。
「いきなり、なにするのよ・・・」
「ヤキモチ」
「はぁ・・・?」
「サクラ、サスケに褒められた時にすごく嬉しそうな顔してたから」
思いもよらない答えに顔を上げると、先生は顔を見られないようにか胸に顔を埋まるぐらい抱きしめる。
その時に、少し早い心臓の音に嬉しくなって私も大きな背中に手を回す。
「そんなことでヤキモチ焼くなんて、先生子供みたいね」
「サクラのことに関しては嫉妬でおかしくなっちゃうんだよ」
クスクス笑っていると先生が額にキスをしてきて、顔を上げるとまたキスをしてくれる。
さっきとは違う優しいキス。
先生に身を委ねていると、突然部屋のドアが開いた。
ビックリして先生の体に隠れる。
「あー!2人ともこんなとこに居たのか!」
「・・・ナルト。どうした」
先生がナルトから見えないように引き寄せてくれて、口布を直して肩越しにナルトに話しかける。
「どうしたもこうしたもないってばよ!戻ってくるの遅いからサスケめちゃくちゃ怒ってんぞ!何してたんだよ、こんなとこで」
「さっきのことでサクラのこと褒めてたんだよ。サクラのことだからお前らの前で褒めたら謙遜して素直に喜べないと思ってな?」
「ふーん?」
納得してない感じのナルトにドキドキしていると、先生は私の肩に手を置いて離れる。
「サクラ。悪かったなトイレ行く前に引き止めて。オレたちは先に戻っておくからゆっくり戻っておいで」
「・・・はい」
先生はサラッと嘘を言うのでそれに頷く。
きっと私を落ち着かせるためだ。
「ほらナルト行くぞ」
「おいーす」
ナルトは肩を押されて2人とも部屋を出る。
1人残された私はバクバク跳ねている心臓を落ち着かせて私も遅れて部屋を出た。
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