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short.2

カカシ先生と付き合うようになってからよく家にお泊まりに行くようになった。
基本的にお泊まりするのは次の日が休みの日。
付き合っているのはナルトとサスケくんには内緒。
だって何か恥ずかしいし、同じ班だからバレて2人の目が気になっちゃうし。
それに私はまだ子供。
先生に見合う忍になるまではまだ内緒にしておきたい。
そう言ったら、先生は渋々頷いてくれた。
私の我儘を聞いてくれたから、私も先生のお泊まりをしてほしいという願いを叶えてあげることにした。
ずっと一緒にいれるのは、まぁ、私も嬉しいし。

内緒の関係だから2人一緒に待ち合わせに行くわけにはいかないから、1泊だけして次の日の夕方には自分の家に帰るようにしてたんだけど。
この日は先生が離してくれなくて、次の日に任務が入ってたけど先生が置いていかれる子犬みたいな顔をするもんだから、私は結局この日もお泊まりすることになった。
あ、もちろん任務に支障をきたすからえっちは禁止で。
文句ありそうな顔の先生は無視してやったわ。

それから一緒にご飯を食べて、一緒に片付けて別々にお風呂に入る。
先生はお風呂も一緒に入りたそうな顔をしていたけど、そこで何が起きるかなんて目に見えてるから無理やり先にお風呂に入れさせた。
先生が上がって私もお風呂に入り、先生の使ってるシャンプーを私も使う。
最初は自分の愛用のを持ってこようと思ったけど面倒になったのと、先生のシャンプーは使いやすいし良い匂いだから気に入っている。
それに、自分の髪から同じ匂いがすると先生に包まれているような気がして嬉しくなるのは先生には内緒。
絶対調子に乗るんだから。




それから次の日、時間をずらして着いた橋の上で2人に挨拶をする。
せっかく遅刻しないように起こして家を出たのに、二度寝したのか1時間遅れて現れた先生が任務の説明をし終えるとナルトが話しかけてきた。

「サクラちゃん、今日なんか匂い違うってばよ」

ギクリ

「・・・そう?」
「うん。てか、カカシ先生と同じ匂いする」

ギクリ!

なんでこいつ鈍いくせにこういう時だけ鋭いのか。
サスケくんもナルトの言葉に疑いの目を向けてくる。
先生は私の反応を楽しむように微笑んで助け舟を出そうともしてくれないし。
私は自慢の頭脳をフル回転させる。

「そうだった。昨日間違えてお父さんのシャンプー使っちゃたのよ。その匂いかしら」
「へー。サクラちゃんの父ちゃんってめっちゃ良い匂いするの使ってんだ」
「そうなのよ。年だから色々気になるみたいで」

私の嘘にナルトはすっかり騙されて、私のお父さんにオススメ聞こうかな、とか言い出して。
とりあえず愛想笑いして会話を流しているけど、背中に突き刺さる視線からサスケくんは絶対疑っているのを感じって冷や汗が流れる。
チラッと前を歩く男を見ると、相変わらず背中を曲げてイチャパラを読んでいたけど、肩が小さく震えているのが分かった。
後で覚えてなさいよ、と笑っている男の背中を思い切り睨んでやった。



****



「やっぱり自分のシャンプー買おうかしら」

ベッドのヘッドボードにもたれてイチャパラを読んでいる先生の足を膝枕にして寝転ぶ。
ポツリと呟いた言葉に先生はイチャパラから目線を外す。

「どうして」
「だってまた同じ匂いしたら怪しまれるかもじゃない」
「それでもダメ」
「なんでよ」

反対されると思っていなかったから頬を膨らませて先生を見上げると頬に手が添えられる。

「同じ匂いはお泊まりの特権だから」

恥ずかしい言葉に目を丸くしていると、先生は顔を近づけて額にキスをしてくる。
色々恥ずかしいけど、キスするならちゃんとしてほしい。
私は体を起こして頬を染めてまた頬を膨らませると、私の考えが分かったのか先生は微笑んで、今度は唇に甘いキスをしてくれた。
その時に先生から自分と同じ匂いがして、何となく先生の言ってること分かった。
どんどん深くなるキスに身を委ねながら、自分の中に芽生えた独占欲にちょっと恥ずかしくなった。



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