short.2
新年を迎え、受験シーズンを終えて残るは卒業だけ。
そんな時、サクラが倒れたと山中が教えてくれた。
慌てて保健室に行くと、青白い顔でベッドで横になっているサクラ。
その顔を見ると胸が締め付けられ頬を撫でるとゆっくりと目が開く。
「・・・カカシ先生」
「大丈夫か?」
「うん・・・先生、なんでここに・・・」
「山中がサクラが倒れたって呼びに来た」
「そう・・・」
ベッドで寝ていたサクラが体を起こそうとするので支える。
その体が前より細くなったように思えた。
「・・・ごめんな」
「どうして先生が謝るの?」
「だって卒業まであと少しだってのに・・・」
「私は嬉しいわ。先生との子供がお腹にいることが」
「サクラ・・・」
愛おしそうにお腹を撫でるサクラは制服姿。
医大進学も決まり、あと1ヶ月ほどで卒業を迎えるはずだった。
だが先日自分との子供を妊娠していることが発覚し、進学を辞めなけばいけなくなった。
「でもさぁ、せっかく大学も・・・」
「それなんだけど、校長に相談したら私が行く学校長の理事と校長が仲が良いらしくて、入学を遅らせて貰えることになったの」
「え!!」
「それに、保育園も校長の教え子で園長してる人がいるからそこに入れてもらえるみたいなの。シズネさんって人らしいんだけどね」
サクラは人差し指を立てて順序立てて説明してくれているのに全く頭に入ってこない。
誰だって?校長!?
「サクラ・・・いつのまにかそんなコネを」
「ふふ!綱手先生とはお茶飲み仲間なのよ。だからそんな顔しないで、カカシ先生」
オレの手を握って大変なのは自分なのに安心させるように微笑んでくれるサクラに頭が上がらない。
「本当、サクラには敵わないな・・・本当ならオレが助けてあげないといけないのに」
「受験生の担任で忙しいんだからしょうがないじゃない。私もまさかこんなに早くできると思わなかったし」
「・・・ん?」
サクラの口から気になる言葉聞こえて自分の耳を疑う。
「予定では卒業式終わって暫くしてからの発表のつもりだったんだけど。私もまだまだ爪が甘いわね。でもこの日のために校長と前もって仲良くなっておいて良かったわ」
顎に手を当てて何やら不穏なことをぶつぶつ言っている恋人に冷や汗が止まらない。
「あの、サクラさん?」
顔を強張らせて問いかけるとサクラはニコっと微笑み、
「産まれてくるのが楽しみね、カカシ先生?」
14歳も年下の教え子にもう勝てないことを実感した。
そんな時、サクラが倒れたと山中が教えてくれた。
慌てて保健室に行くと、青白い顔でベッドで横になっているサクラ。
その顔を見ると胸が締め付けられ頬を撫でるとゆっくりと目が開く。
「・・・カカシ先生」
「大丈夫か?」
「うん・・・先生、なんでここに・・・」
「山中がサクラが倒れたって呼びに来た」
「そう・・・」
ベッドで寝ていたサクラが体を起こそうとするので支える。
その体が前より細くなったように思えた。
「・・・ごめんな」
「どうして先生が謝るの?」
「だって卒業まであと少しだってのに・・・」
「私は嬉しいわ。先生との子供がお腹にいることが」
「サクラ・・・」
愛おしそうにお腹を撫でるサクラは制服姿。
医大進学も決まり、あと1ヶ月ほどで卒業を迎えるはずだった。
だが先日自分との子供を妊娠していることが発覚し、進学を辞めなけばいけなくなった。
「でもさぁ、せっかく大学も・・・」
「それなんだけど、校長に相談したら私が行く学校長の理事と校長が仲が良いらしくて、入学を遅らせて貰えることになったの」
「え!!」
「それに、保育園も校長の教え子で園長してる人がいるからそこに入れてもらえるみたいなの。シズネさんって人らしいんだけどね」
サクラは人差し指を立てて順序立てて説明してくれているのに全く頭に入ってこない。
誰だって?校長!?
「サクラ・・・いつのまにかそんなコネを」
「ふふ!綱手先生とはお茶飲み仲間なのよ。だからそんな顔しないで、カカシ先生」
オレの手を握って大変なのは自分なのに安心させるように微笑んでくれるサクラに頭が上がらない。
「本当、サクラには敵わないな・・・本当ならオレが助けてあげないといけないのに」
「受験生の担任で忙しいんだからしょうがないじゃない。私もまさかこんなに早くできると思わなかったし」
「・・・ん?」
サクラの口から気になる言葉聞こえて自分の耳を疑う。
「予定では卒業式終わって暫くしてからの発表のつもりだったんだけど。私もまだまだ爪が甘いわね。でもこの日のために校長と前もって仲良くなっておいて良かったわ」
顎に手を当てて何やら不穏なことをぶつぶつ言っている恋人に冷や汗が止まらない。
「あの、サクラさん?」
顔を強張らせて問いかけるとサクラはニコっと微笑み、
「産まれてくるのが楽しみね、カカシ先生?」
14歳も年下の教え子にもう勝てないことを実感した。
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