◉ハルカ
「ただいまー」
1年前から同棲している部屋のドアを開ける。
先に帰っていたらすぐに顔を出すカカシが現れず首を傾げるサクラ。
リビングのドアを開けると、ソファで寝そべっているカカシ。
疲れているのかと思い掛けてあるブランケットをカカシにかけようとすると、モゾモゾ動き出す。
「・・・おかえり」
「ただいま。もう少し寝てていいわよ。先にお風呂入ってくるし」
「いや・・・眠いんじゃなくて・・・」
いつになくテンションが低いカカシが身体を起こすので、その隣に腰掛ける。
「どうしたの?」
「今日さ・・・親と逸れた子供がいたから一緒に探して、すぐ見つかったんだけど」
「良かったじゃない」
「その後だよ・・・『ありがとう、おじさん』って・・・」
カカシは両手を顔に当てて落ち込む。
それを見てサクラが小さく笑ったのに気づき、カカシはジロリと睨む。
「笑っただろ」
「だって、他里に恐れられた写輪眼のカカシがそんなことで落ち込むなんて」
「お前はまだ10代だから分からないんだよ・・・オレもう30よ?おじさんだよ?」
「私は最初会った時から先生のことおじさんって思ってたけどね」
カカシは床に倒れ込み啜り泣く。
サクラはほくそ笑みながらカカシの背中を撫でる。
「ひどい・・・ひどすぎる・・・」
「ごめんごめん、機嫌直してよカカシ先生」
「生徒におじさんって思われてて立ち直れるわけないだろ・・・今ならまだしも26の時に・・・」
「それだけ先生が大人に見えたってことよ。もー、せんせー」
「もうほっといて・・・」
床に俯した動かなくなったカカシにサクラはため息を吐く。
「もう、しっかりしてよ。お父さんになるんだから」
「うん・・・おと・・・」
「え?」
頭を起こして振り向くと、頬を染めたサクラが微笑む。
「最近体調悪くてアレも来てなかったから、今日綱手様に見てもらったの」
お腹を撫でるサクラにカカシは目を見開き、思い切り抱きしめる。
何も言わず、ただただ抱きしめるカカシ。
「先生、何か言ってよ」
「・・・うん」
やっとカカシが喋り、その後に鼻を啜る音が聞こえ、サクラも涙が溢れる。
「サクラ」
「はい」
「オレを選んでくれてありがとう」
「私こそありがとう、カカシ先生」
2人は暫くお互いの体温を感じながら、3人で過ごす未来のことを楽しそうに話していたのだった。
1年前から同棲している部屋のドアを開ける。
先に帰っていたらすぐに顔を出すカカシが現れず首を傾げるサクラ。
リビングのドアを開けると、ソファで寝そべっているカカシ。
疲れているのかと思い掛けてあるブランケットをカカシにかけようとすると、モゾモゾ動き出す。
「・・・おかえり」
「ただいま。もう少し寝てていいわよ。先にお風呂入ってくるし」
「いや・・・眠いんじゃなくて・・・」
いつになくテンションが低いカカシが身体を起こすので、その隣に腰掛ける。
「どうしたの?」
「今日さ・・・親と逸れた子供がいたから一緒に探して、すぐ見つかったんだけど」
「良かったじゃない」
「その後だよ・・・『ありがとう、おじさん』って・・・」
カカシは両手を顔に当てて落ち込む。
それを見てサクラが小さく笑ったのに気づき、カカシはジロリと睨む。
「笑っただろ」
「だって、他里に恐れられた写輪眼のカカシがそんなことで落ち込むなんて」
「お前はまだ10代だから分からないんだよ・・・オレもう30よ?おじさんだよ?」
「私は最初会った時から先生のことおじさんって思ってたけどね」
カカシは床に倒れ込み啜り泣く。
サクラはほくそ笑みながらカカシの背中を撫でる。
「ひどい・・・ひどすぎる・・・」
「ごめんごめん、機嫌直してよカカシ先生」
「生徒におじさんって思われてて立ち直れるわけないだろ・・・今ならまだしも26の時に・・・」
「それだけ先生が大人に見えたってことよ。もー、せんせー」
「もうほっといて・・・」
床に俯した動かなくなったカカシにサクラはため息を吐く。
「もう、しっかりしてよ。お父さんになるんだから」
「うん・・・おと・・・」
「え?」
頭を起こして振り向くと、頬を染めたサクラが微笑む。
「最近体調悪くてアレも来てなかったから、今日綱手様に見てもらったの」
お腹を撫でるサクラにカカシは目を見開き、思い切り抱きしめる。
何も言わず、ただただ抱きしめるカカシ。
「先生、何か言ってよ」
「・・・うん」
やっとカカシが喋り、その後に鼻を啜る音が聞こえ、サクラも涙が溢れる。
「サクラ」
「はい」
「オレを選んでくれてありがとう」
「私こそありがとう、カカシ先生」
2人は暫くお互いの体温を感じながら、3人で過ごす未来のことを楽しそうに話していたのだった。