◉ハルカ
この日は火の国で海に面している町での簡単な任務。
それは海岸清掃。
海開きに向けて、流れてきたゴミを拾って綺麗にする任務だった。
今日は雲1つのない快晴でひらけた場所で作業をしていると暑くなる。
すぐに根を上げた子供たちに、日陰で休んでいたカカシは休憩をあげることに。
ナルトは大喜びで好きな人のはずのサクラの目の前で服を脱き出す。
怒るサクラの声も聞かないで海に飛び込んだ。
そんなサクラも服を捲って海に走り出す。
サスケはというと、日陰で休もうと皆から離れていく。
オレも日陰で休んでいると。
「カカシ先生!」
呼ばれて本から顔を上げると、先程までナルトと遊んでいたサクラがいた。
「どうした?」
「先生も一緒に遊ばない?涼しくなるわよ」
「んー」
「足だけでも付けましょうよ」
ね、ね、とサクラはカカシの腕を引っ張って立ち上がらせようとする。
カカシはそんな可愛いサクラの行動に苦笑して、「よっこいしょ」と立ち上がった。
ベストとバンデージを外して裾を捲り、波打ち際に足を付ける。
「あー、確かに冷たくて気持ち良いな」
「でしょ!」
サクラは満面の笑みで笑って、足で水を蹴りながら歩き出すので付いていく。
久々にゆっくりした時間を過ごしてるな〜と、ボーと空を見ながら歩いていると。
ボチャン
後ろから跳ねる音が聞こえて振り返ると、サクラが尻餅を付いて呆然としていた。
「大丈夫か?」
どうやら足元が疎かになって足が滑ったらしい。
カカシの声にハッとして、ワナワナと震え出し。
「あー!着替えないのに!」
サクラの赤い上着もスパッツもしっかり海水を吸い込んでいた。
「はは。ちゃんと足元見てないからだろ」
そういうカカシも足元は見ていなかったのだが。
カカシはおかしそうに笑うので、サクラは頬を膨らませて睨む。
「もう!笑ってないで起こしてよ!」
「はいはい」
カカシはサクラに向かって手を差し出すと、サクラの目がキラリと光り。
サクラは両手を使って思い切りカカシの手を引っ張った。
「うぉっ!?」
すっかり油断していたカカシはバランスを崩して海の中で手と膝を付いた。
つまり、カカシの膝から下がびしょ濡れになる。
先程のサクラのように呆然とするカカシをサクラはお腹を抱えて満足そうに笑う。
「あはは!上忍が形無しね!」
ケラケラ笑うサクラに、カカシも笑い。
水を救って、サクラの顔に思い切りかけた。
「ぺっぺっ!しょっぱ〜い!何するのよ先生!」
「先に仕掛けたのはサクラだろ?」
頬を膨らませるサクラとほくそ笑むカカシが睨み合って。
気づいたらナルトも乱入する水のかけ合いが始まったのだった。
「何してんだ、お前ら」
「うえ〜・・・ビッショビショ・・・」
「パンツ絞れるってばよ・・・」
休憩時間が終わり日陰で休んでいたサスケが呆れたように見てくる。
カカシは上忍スキルを発揮して足以外濡れていないが、サクラとナルトはびしょ濡れだった。
「くしゅんっ」
サクラは口に手を当ててくしゃみをする。
カカシは脱いでおいたベストを手に取ってサクラの肩にかける。
「これ着ておきなさい。少しは温かいでしょ」
「ありがとう・・・」
サクラはベストに腕を通すと、身長差から太ももまでくる。
「ふふ、ブカブカ!」
サクラは何故か嬉しそうにクルクル回っている。
「こんだけ陽が出てるんだ。作業してたら服も乾くだろ。オレも手伝うから始めるぞ」
オレは指示を出して3人はそれぞれ作業をし始める。
それから太陽がオレンジ色になるころには浜が綺麗に片付き、依頼人に報告して里に向けて歩く。
服は乾いたが生乾きの匂いが気になったがしょうがない。
オレはイチャパラを読みながら3人の後ろをゆっくり歩いていると、前を歩いていたサクラが近づいてくる。
「先生」
「んー?」
本からサクラに顔を向けると、サクラは顔を上げ笑う。
「またみんなで海に来ましょう。今度は水着も持って!」
「そうだな、いつかまた──」
****
それから数年後。
ハルカとサクラが海に行きたいと言うので休みを取ってあの時の海へ行くことに。
「パパー!」
砂浜で荷物の番をしていると、サクラと波打ち際で遊んでいたハルカが呼んでくる。
カカシは「よっこいしょ」と立ち上がり2人の元に向かう。
「どうした?」
「みてみて!」
水着姿で水の中に座っているハルカは水を掬ってカカシに見せようとする。
何かあるのかと顔を近づけると、ハルカはその水を思い切りカカシの顔にかけたのだ。
顔から水を滴らせながらビックリして固まるカカシに2人はおかしそうに笑う。
「あはは!パパビックリしてるー!」
「もうパパったら。身体が鈍ってるんじゃないの?」
2人はイェーイ、とハイタッチしてるところから見ると。
「・・・サクラの入れ知恵か」
「ふふ。正解!だってせっかく海に来たのにまた入ろうとしないんだもん」
してやったり、と笑うサクラの顔はあの時と変わっていない。
木ノ葉一の忍と他里にその名を轟かせたはたけカカシに虚をついて水をつけたのはこの2人しかいないだろう。
カカシは楽しそうに笑う2人に苦笑いするしかなかった。
それからは3人で水遊びをしたり、砂浜でお城を作ったり。
楽しそうに遊ぶ2人を見ながら、来年はみんなで海に入るためにサクラにえろい水着を選ぼうと考えているカカシなのだった。
それは海岸清掃。
海開きに向けて、流れてきたゴミを拾って綺麗にする任務だった。
今日は雲1つのない快晴でひらけた場所で作業をしていると暑くなる。
すぐに根を上げた子供たちに、日陰で休んでいたカカシは休憩をあげることに。
ナルトは大喜びで好きな人のはずのサクラの目の前で服を脱き出す。
怒るサクラの声も聞かないで海に飛び込んだ。
そんなサクラも服を捲って海に走り出す。
サスケはというと、日陰で休もうと皆から離れていく。
オレも日陰で休んでいると。
「カカシ先生!」
呼ばれて本から顔を上げると、先程までナルトと遊んでいたサクラがいた。
「どうした?」
「先生も一緒に遊ばない?涼しくなるわよ」
「んー」
「足だけでも付けましょうよ」
ね、ね、とサクラはカカシの腕を引っ張って立ち上がらせようとする。
カカシはそんな可愛いサクラの行動に苦笑して、「よっこいしょ」と立ち上がった。
ベストとバンデージを外して裾を捲り、波打ち際に足を付ける。
「あー、確かに冷たくて気持ち良いな」
「でしょ!」
サクラは満面の笑みで笑って、足で水を蹴りながら歩き出すので付いていく。
久々にゆっくりした時間を過ごしてるな〜と、ボーと空を見ながら歩いていると。
ボチャン
後ろから跳ねる音が聞こえて振り返ると、サクラが尻餅を付いて呆然としていた。
「大丈夫か?」
どうやら足元が疎かになって足が滑ったらしい。
カカシの声にハッとして、ワナワナと震え出し。
「あー!着替えないのに!」
サクラの赤い上着もスパッツもしっかり海水を吸い込んでいた。
「はは。ちゃんと足元見てないからだろ」
そういうカカシも足元は見ていなかったのだが。
カカシはおかしそうに笑うので、サクラは頬を膨らませて睨む。
「もう!笑ってないで起こしてよ!」
「はいはい」
カカシはサクラに向かって手を差し出すと、サクラの目がキラリと光り。
サクラは両手を使って思い切りカカシの手を引っ張った。
「うぉっ!?」
すっかり油断していたカカシはバランスを崩して海の中で手と膝を付いた。
つまり、カカシの膝から下がびしょ濡れになる。
先程のサクラのように呆然とするカカシをサクラはお腹を抱えて満足そうに笑う。
「あはは!上忍が形無しね!」
ケラケラ笑うサクラに、カカシも笑い。
水を救って、サクラの顔に思い切りかけた。
「ぺっぺっ!しょっぱ〜い!何するのよ先生!」
「先に仕掛けたのはサクラだろ?」
頬を膨らませるサクラとほくそ笑むカカシが睨み合って。
気づいたらナルトも乱入する水のかけ合いが始まったのだった。
「何してんだ、お前ら」
「うえ〜・・・ビッショビショ・・・」
「パンツ絞れるってばよ・・・」
休憩時間が終わり日陰で休んでいたサスケが呆れたように見てくる。
カカシは上忍スキルを発揮して足以外濡れていないが、サクラとナルトはびしょ濡れだった。
「くしゅんっ」
サクラは口に手を当ててくしゃみをする。
カカシは脱いでおいたベストを手に取ってサクラの肩にかける。
「これ着ておきなさい。少しは温かいでしょ」
「ありがとう・・・」
サクラはベストに腕を通すと、身長差から太ももまでくる。
「ふふ、ブカブカ!」
サクラは何故か嬉しそうにクルクル回っている。
「こんだけ陽が出てるんだ。作業してたら服も乾くだろ。オレも手伝うから始めるぞ」
オレは指示を出して3人はそれぞれ作業をし始める。
それから太陽がオレンジ色になるころには浜が綺麗に片付き、依頼人に報告して里に向けて歩く。
服は乾いたが生乾きの匂いが気になったがしょうがない。
オレはイチャパラを読みながら3人の後ろをゆっくり歩いていると、前を歩いていたサクラが近づいてくる。
「先生」
「んー?」
本からサクラに顔を向けると、サクラは顔を上げ笑う。
「またみんなで海に来ましょう。今度は水着も持って!」
「そうだな、いつかまた──」
****
それから数年後。
ハルカとサクラが海に行きたいと言うので休みを取ってあの時の海へ行くことに。
「パパー!」
砂浜で荷物の番をしていると、サクラと波打ち際で遊んでいたハルカが呼んでくる。
カカシは「よっこいしょ」と立ち上がり2人の元に向かう。
「どうした?」
「みてみて!」
水着姿で水の中に座っているハルカは水を掬ってカカシに見せようとする。
何かあるのかと顔を近づけると、ハルカはその水を思い切りカカシの顔にかけたのだ。
顔から水を滴らせながらビックリして固まるカカシに2人はおかしそうに笑う。
「あはは!パパビックリしてるー!」
「もうパパったら。身体が鈍ってるんじゃないの?」
2人はイェーイ、とハイタッチしてるところから見ると。
「・・・サクラの入れ知恵か」
「ふふ。正解!だってせっかく海に来たのにまた入ろうとしないんだもん」
してやったり、と笑うサクラの顔はあの時と変わっていない。
木ノ葉一の忍と他里にその名を轟かせたはたけカカシに虚をついて水をつけたのはこの2人しかいないだろう。
カカシは楽しそうに笑う2人に苦笑いするしかなかった。
それからは3人で水遊びをしたり、砂浜でお城を作ったり。
楽しそうに遊ぶ2人を見ながら、来年はみんなで海に入るためにサクラにえろい水着を選ぼうと考えているカカシなのだった。