◉ツクシ
「ハルカーツクシー、おいでー」
仕事が休みの今日、カカシが腕を広げると呼ばれた娘2人は思い切り走ってカカシの胸に飛び込む。
「あー、可愛いなー。こんなに可愛かったら男みんな惚れるよー。ま、どこの馬の骨とも分からない奴にはうちの娘は渡さないけどね」
「うまさん?」
「私はサスケくんと結婚するー」
「サスケはダメ!」
「なんでよぉ」
サスケに惚れて4年、母親譲りの一途なところを引き継いでサスケラブのハルカの発言にカカシは強く反対する。
自分は教え子と結婚したくせに、娘が教え子とくっ付くのは許せないらしい。
「ダメなものはダメ。パパと結婚したいって言ってよ〜」
「えー?なら私はツクと結婚するー」
「ツクも〜」
ハルカとツクシはくっ付いて戯れ合う姿を見てカカシは疎外感を感じる。
「えー・・・じゃあパパはママと結婚しようかなぁ」
「もうしてるでしょー」
「はは。そうだった。ハルカは頭が良いなぁ。ご褒美にギューしてあげよー」
「やー!」
嫌がるハルカを無理やり抱きしめて頬擦りする。
ハルカも嫌と言いながら嬉しそうにしていることをカカシは分かってやっている。
そんな2人を見てツクシは寂しそうにカカシの服を引っ張る。
「ツクも〜・・・」
「おいでおいで。3人でギュー」
「ひゃー」
「もー、パパうっとおしー」
3人でギュウギュウに抱きしめあって戯れる。
普段はカカシは忙しくて帰ってくるのは夜遅くが多いためか、休みの日はここぞとばかりにカカシに甘える2人。
楽しそうに遊ぶ3人をサクラは椅子に座って見ていると、視線に気づいたハルカがカカシを見る。
「ママはギューしないの?」
「え、ま、ママはいいわよ」
「なんで?ママもしてぇ」
「してして!」
「あ、ちょっと・・・!」
2人に背中を押されてカカシの胸に倒れ込む。
「おっと」
耳の近くで聞こえたカカシの声、腰に回るカカシの手と体温にサクラは耳まで真っ赤になり、慌ててカカシから離れて明後日の方向を見る。
「あ!そうだった、買い忘れがあったんだったわ!2人のことよろしくね、パパ!」
サクラはカカシの返事を聞かぬまま、買い物袋を手に取って勢いよく家を飛び出していった。
突然の出来事に3人はぽかんとした表情で玄関の方を見る。
「ママどうしたんだろ」
「だろ〜」
首を傾げる娘たちとの横でカカシは腕を組んで難しい顔をしていた。
「どーしよー、いのー」
サクラはあの後、家を飛び出した足で親友の家であるやまなか花に突撃していた。
昔から突然やってくることが多かったからか、慣れた様子でグダグダ言っているサクラの話を聞きながら花の手入れをしたら接客をしている。
今は客がいないから下世話な話をしても関係ない。
「素直にえっちしたいって言えばいいじゃない」
「そんな恥ずかしいこと言えるわけないでしょ!?」
「恥ずかしいって・・・今更?2人も産んでおいて」
「それとこれは違うわ!」
「そういうものかしら」
よし、といのが注文の花束を作り終えるをじっと見つめる。
「最近の私おかしいのよ・・・先生見てたら触りたくなるし、キスしてほしくなるし・・・でも、先生は前よりそういうことしなくなって・・・」
「前に聞いたんだけど、男の性欲って20代がピークで女は30代なんだってー」
「私これからじゃない・・・」
「カカシ先生はピーク過ぎてるしねー。14も年上の相手を選ぶからよ」
「うぅ・・・」
項垂れるサクラを見ていのは呆れたように笑う。
昔から頭が良いのにこういうのはてんでダメなサクラが可愛い。
こうやって昔のように頼って来てくれるのだから、邪険に扱いながらも結局は相談に乗ってしまうのだ。
「ねぇサクラ。女からえっち誘うのは恥ずかしいと思ってるわけ?」
「・・・え?」
「女だって性欲はあるんだし、好きな相手なら男とか女とか関係なく触りたくなるものじゃない?」
「・・・うん」
「それに男は誘って貰えると元気になるもんなんだから。カカシ先生なんてすぐ押し倒してくるわよ!」
「・・・そんなことないって言えないわね」
いのの言葉に否定できないし、いのもすっかりカカシの性格を分かっていることに苦笑する。
「あれ。サクラ来てたんだ」
「サイ」
店の奥から現れたのはいのと結婚して山中家に婿養子として入ったかつての班員であるサイが現れる。
「いのじんは?」
「寝ちゃったよ。何、またカカシさんと喧嘩したのかい」
「そんなんじゃないわよ、そんなんじゃ・・・」
はぁ、と机に俯すサクラにサイは首を傾げる。
そんなサクラを見ていのはしょうがないと助け舟を出す。
「ねぇ、カカシ先生の休みっていつ?」
「え?えっと、確か今週の金曜のはずよ」
「ならハルカちゃんとツクシちゃん預かるわよ」
「わ、悪いわよ、そんなの!」
「いいのいいの。うちは男しかいないから女の子と遊びたいし。それにいのじんの奴、ハルカちゃんのことが気になってるみたいなのよ」
ねぇ、といのはサイの方を見るとサイも頷く。
「え、それは初耳だわ。先生がなんて思うか・・・」
「ふふふ!無防よねー、あの子。サスケくんに勝てるわけないのに」
「本当、誰に似たんだろうね、無謀なとこ」
「ちょっと、何が言いたいわけ?」
「別に?可愛いよね、そんなとこも」
突然イチャつき出す友たちに、今のサクラにとってはクナイで胸を刺されるぐらいのダメージだった。
****
そして金曜日。
本当にいのが娘たちを預かってくれることになり、久しぶりの夫婦水入らず。
「こうやって2人きりで過ごすのも久しぶりだねぇ。いのちゃんにはお礼しないとだな」
「・・・うん」
カカシはのほほん、とお茶を飲みながらテレビを観ているのだが、サクラの頭の中はそれどころではなかった。
ハルカ達を預ける際、いのに言われた言葉。
『絶対実行しなさいよ。しなかったら娘達は返さないからねー」
と、誘拐犯みたいなことを言って楽しもうとしている悪友に感謝していいのか分からない。
変に意識してしまい、ソファーで隣に座るまでは出来たものの、少し離れて座ってしまった。
これからどうしよう、と悩んでいると、カカシの手が腰に触れて大袈裟なほどに体が跳ねてしまった。
「もうちょっとこっちにおいで」
カカシがサクラの体を引き寄せればサクラは体をガチガチにさせているのを見て眉間に皺を寄せる。
「サクラ?どうかした?」
お茶をテーブルに置いて顔を覗いてくるカカシ。
普段付けている口布は家の中では外している。
だから隠されている薄い唇が目の前にあり、その横のホクロが色っぽくうつり、サクラの性欲を増幅させる。
触りたい、キスしたい。
サクラは欲求に頭を支配され、カカシの唇を塞いでソファーに押し倒した。
「んっ」
突然のことに目を丸くしていたカカシだったが、すぐにサクラの腰に腕を回してされるがまま唇を受け入れる。
口を開き、サクラの舌を招いて絡ませる。
息苦しさにサクラは顔を離すと、口の端から涎が垂れていて指で拭ってやる。
「・・・もしかしてえっちしたくなった?」
ほくそ笑むカカシにサクラは顔を真っ赤にして、嘘はつけないと素直に頷くとカカシは嬉しそうにする。
「最近様子おかしかったのはそういうことか」
「だって・・・先生最近触ってくれないし・・・」
「まぁ、昔に比べたらえっちしたいって思わなくなったかなぁ」
「・・・・・・・・・」
カカシの言葉に落ち込むサクラの頭を撫でてそのまま引き寄せ、また濃厚なキスをする。
先ほどとは違いカカシが主導権を握り、サクラの弱いところを知り尽くした舌が口内を犯す。
顔を離した時にはクッタリして女の顔をしているサクラにカカシは微笑む。
「でもサクラが誘ってくれるなら、オレはいつでも準備万端になるけどね」
「・・・それ、いのも言ってたわ」
「はは。さすがいのちゃん」
カカシの言う通り、サクラのお尻の下には硬い何かがあり、その物量に体温が上がる。
本当いのの言う通り過ぎて悔しくもなってしまうが、嬉しい気持ちが大きい。
カカシはサクラごと体を起こし、そのまま抱えて寝室に足を向かう。
自分から仕向けたこととはいえ、これから起こることを考えると恥ずかしくなりカカシの胸に顔を埋める。
その姿は昔の初々しいサクラを彷彿とさせ、カカシは愛おしそうにサクラを見つめながら、意地悪な心がムクムクと湧いてくる。
「せっかくサクラから誘ってもらったんだから、色々してもらおうかなー」
「えっ」
全く想定外のことを言われ目を丸くするサクラに、カカシはニコリと微笑んで額にキスをして寝室のドアを開ける。
「あの子達が帰ってくるまでまだ時間あるし。いっぱい楽しもうねー、サクラ?」
仕事が休みの今日、カカシが腕を広げると呼ばれた娘2人は思い切り走ってカカシの胸に飛び込む。
「あー、可愛いなー。こんなに可愛かったら男みんな惚れるよー。ま、どこの馬の骨とも分からない奴にはうちの娘は渡さないけどね」
「うまさん?」
「私はサスケくんと結婚するー」
「サスケはダメ!」
「なんでよぉ」
サスケに惚れて4年、母親譲りの一途なところを引き継いでサスケラブのハルカの発言にカカシは強く反対する。
自分は教え子と結婚したくせに、娘が教え子とくっ付くのは許せないらしい。
「ダメなものはダメ。パパと結婚したいって言ってよ〜」
「えー?なら私はツクと結婚するー」
「ツクも〜」
ハルカとツクシはくっ付いて戯れ合う姿を見てカカシは疎外感を感じる。
「えー・・・じゃあパパはママと結婚しようかなぁ」
「もうしてるでしょー」
「はは。そうだった。ハルカは頭が良いなぁ。ご褒美にギューしてあげよー」
「やー!」
嫌がるハルカを無理やり抱きしめて頬擦りする。
ハルカも嫌と言いながら嬉しそうにしていることをカカシは分かってやっている。
そんな2人を見てツクシは寂しそうにカカシの服を引っ張る。
「ツクも〜・・・」
「おいでおいで。3人でギュー」
「ひゃー」
「もー、パパうっとおしー」
3人でギュウギュウに抱きしめあって戯れる。
普段はカカシは忙しくて帰ってくるのは夜遅くが多いためか、休みの日はここぞとばかりにカカシに甘える2人。
楽しそうに遊ぶ3人をサクラは椅子に座って見ていると、視線に気づいたハルカがカカシを見る。
「ママはギューしないの?」
「え、ま、ママはいいわよ」
「なんで?ママもしてぇ」
「してして!」
「あ、ちょっと・・・!」
2人に背中を押されてカカシの胸に倒れ込む。
「おっと」
耳の近くで聞こえたカカシの声、腰に回るカカシの手と体温にサクラは耳まで真っ赤になり、慌ててカカシから離れて明後日の方向を見る。
「あ!そうだった、買い忘れがあったんだったわ!2人のことよろしくね、パパ!」
サクラはカカシの返事を聞かぬまま、買い物袋を手に取って勢いよく家を飛び出していった。
突然の出来事に3人はぽかんとした表情で玄関の方を見る。
「ママどうしたんだろ」
「だろ〜」
首を傾げる娘たちとの横でカカシは腕を組んで難しい顔をしていた。
「どーしよー、いのー」
サクラはあの後、家を飛び出した足で親友の家であるやまなか花に突撃していた。
昔から突然やってくることが多かったからか、慣れた様子でグダグダ言っているサクラの話を聞きながら花の手入れをしたら接客をしている。
今は客がいないから下世話な話をしても関係ない。
「素直にえっちしたいって言えばいいじゃない」
「そんな恥ずかしいこと言えるわけないでしょ!?」
「恥ずかしいって・・・今更?2人も産んでおいて」
「それとこれは違うわ!」
「そういうものかしら」
よし、といのが注文の花束を作り終えるをじっと見つめる。
「最近の私おかしいのよ・・・先生見てたら触りたくなるし、キスしてほしくなるし・・・でも、先生は前よりそういうことしなくなって・・・」
「前に聞いたんだけど、男の性欲って20代がピークで女は30代なんだってー」
「私これからじゃない・・・」
「カカシ先生はピーク過ぎてるしねー。14も年上の相手を選ぶからよ」
「うぅ・・・」
項垂れるサクラを見ていのは呆れたように笑う。
昔から頭が良いのにこういうのはてんでダメなサクラが可愛い。
こうやって昔のように頼って来てくれるのだから、邪険に扱いながらも結局は相談に乗ってしまうのだ。
「ねぇサクラ。女からえっち誘うのは恥ずかしいと思ってるわけ?」
「・・・え?」
「女だって性欲はあるんだし、好きな相手なら男とか女とか関係なく触りたくなるものじゃない?」
「・・・うん」
「それに男は誘って貰えると元気になるもんなんだから。カカシ先生なんてすぐ押し倒してくるわよ!」
「・・・そんなことないって言えないわね」
いのの言葉に否定できないし、いのもすっかりカカシの性格を分かっていることに苦笑する。
「あれ。サクラ来てたんだ」
「サイ」
店の奥から現れたのはいのと結婚して山中家に婿養子として入ったかつての班員であるサイが現れる。
「いのじんは?」
「寝ちゃったよ。何、またカカシさんと喧嘩したのかい」
「そんなんじゃないわよ、そんなんじゃ・・・」
はぁ、と机に俯すサクラにサイは首を傾げる。
そんなサクラを見ていのはしょうがないと助け舟を出す。
「ねぇ、カカシ先生の休みっていつ?」
「え?えっと、確か今週の金曜のはずよ」
「ならハルカちゃんとツクシちゃん預かるわよ」
「わ、悪いわよ、そんなの!」
「いいのいいの。うちは男しかいないから女の子と遊びたいし。それにいのじんの奴、ハルカちゃんのことが気になってるみたいなのよ」
ねぇ、といのはサイの方を見るとサイも頷く。
「え、それは初耳だわ。先生がなんて思うか・・・」
「ふふふ!無防よねー、あの子。サスケくんに勝てるわけないのに」
「本当、誰に似たんだろうね、無謀なとこ」
「ちょっと、何が言いたいわけ?」
「別に?可愛いよね、そんなとこも」
突然イチャつき出す友たちに、今のサクラにとってはクナイで胸を刺されるぐらいのダメージだった。
****
そして金曜日。
本当にいのが娘たちを預かってくれることになり、久しぶりの夫婦水入らず。
「こうやって2人きりで過ごすのも久しぶりだねぇ。いのちゃんにはお礼しないとだな」
「・・・うん」
カカシはのほほん、とお茶を飲みながらテレビを観ているのだが、サクラの頭の中はそれどころではなかった。
ハルカ達を預ける際、いのに言われた言葉。
『絶対実行しなさいよ。しなかったら娘達は返さないからねー」
と、誘拐犯みたいなことを言って楽しもうとしている悪友に感謝していいのか分からない。
変に意識してしまい、ソファーで隣に座るまでは出来たものの、少し離れて座ってしまった。
これからどうしよう、と悩んでいると、カカシの手が腰に触れて大袈裟なほどに体が跳ねてしまった。
「もうちょっとこっちにおいで」
カカシがサクラの体を引き寄せればサクラは体をガチガチにさせているのを見て眉間に皺を寄せる。
「サクラ?どうかした?」
お茶をテーブルに置いて顔を覗いてくるカカシ。
普段付けている口布は家の中では外している。
だから隠されている薄い唇が目の前にあり、その横のホクロが色っぽくうつり、サクラの性欲を増幅させる。
触りたい、キスしたい。
サクラは欲求に頭を支配され、カカシの唇を塞いでソファーに押し倒した。
「んっ」
突然のことに目を丸くしていたカカシだったが、すぐにサクラの腰に腕を回してされるがまま唇を受け入れる。
口を開き、サクラの舌を招いて絡ませる。
息苦しさにサクラは顔を離すと、口の端から涎が垂れていて指で拭ってやる。
「・・・もしかしてえっちしたくなった?」
ほくそ笑むカカシにサクラは顔を真っ赤にして、嘘はつけないと素直に頷くとカカシは嬉しそうにする。
「最近様子おかしかったのはそういうことか」
「だって・・・先生最近触ってくれないし・・・」
「まぁ、昔に比べたらえっちしたいって思わなくなったかなぁ」
「・・・・・・・・・」
カカシの言葉に落ち込むサクラの頭を撫でてそのまま引き寄せ、また濃厚なキスをする。
先ほどとは違いカカシが主導権を握り、サクラの弱いところを知り尽くした舌が口内を犯す。
顔を離した時にはクッタリして女の顔をしているサクラにカカシは微笑む。
「でもサクラが誘ってくれるなら、オレはいつでも準備万端になるけどね」
「・・・それ、いのも言ってたわ」
「はは。さすがいのちゃん」
カカシの言う通り、サクラのお尻の下には硬い何かがあり、その物量に体温が上がる。
本当いのの言う通り過ぎて悔しくもなってしまうが、嬉しい気持ちが大きい。
カカシはサクラごと体を起こし、そのまま抱えて寝室に足を向かう。
自分から仕向けたこととはいえ、これから起こることを考えると恥ずかしくなりカカシの胸に顔を埋める。
その姿は昔の初々しいサクラを彷彿とさせ、カカシは愛おしそうにサクラを見つめながら、意地悪な心がムクムクと湧いてくる。
「せっかくサクラから誘ってもらったんだから、色々してもらおうかなー」
「えっ」
全く想定外のことを言われ目を丸くするサクラに、カカシはニコリと微笑んで額にキスをして寝室のドアを開ける。
「あの子達が帰ってくるまでまだ時間あるし。いっぱい楽しもうねー、サクラ?」