◉ハルカ
今日は土曜日で幼稚園がお休み。
カカシもちょうど休みで、家族水入らずの休暇を過ごしていた。
ハルカはリビングのソファーで寛ぐ2人の目を盗んで部屋を出て、2人の寝室に忍び込む。
ハルカは真っ直ぐ机に向かう。
机の上には綺麗に手入れされたクナイ。
危ないから触るなと言われていたが、サクラ譲りの好奇心とダメと言われたら触りたくなる子供心からハルカはクナイを手に取り、カカシが使う簡易的な的に向かって投げるも、クナイはあらぬ方向に飛んで跳ね返り、ハルカ目掛けて飛んでくる。
「!!」
ハルカは避けることも出来ず目を瞑るも、いつまで経っても何も起きない。
そっ、と目を開けるとそこには既のところでクナイを掴むカカシが立っていた。
「ぱ、パパ・・・」
「ハルカ」
驚いて顔を上げると、いつもとは違う厳しい顔つきと低い声で名前を呼ばれて体を小さくする。
「何で触った?」
「うぅ・・・」
「危ないから触るなって言っただろ」
「ごめんなさいぃぃぃ!!」
滅多に怒らないカカシの怒りに、ハルカは両目から大粒の涙を溢しながら大声で謝る。
騒ぎを聞きつけてサクラも部屋に来るとハルカはサクラの足に飛びつく。
「どうしたの?」
「ごめんなさい、ごめんなさいー!!」
泣き叫びながら謝るハルカにサクラはカカシを見るも、カカシは辛そうな顔をして何も言わずに家を出た。
泣き疲れて目を覚ますと、ソファーに座るサクラの膝を枕に眠っていた。
「起きた?」
「ままぁ・・・」
泣いて赤く腫れてしまった目をサクラが触れてチャクラを流す。
そうするとさっきまで開きづらかった瞼がスッキリとしていつもの大きな灰青の瞳が現れる。
「何があったかお話できる?」
「・・・ダメっていわれてたのに、パパのクナイにさわったの・・・」
「そう。何で触ったの?」
「ハルカも、つかってみたかったの・・・」
「分かるわ。でもパパとした約束は守らないとダメよね?」
「うん・・・」
また涙目になるハルカの頭を優しく撫でる。
その優しさにまたボロボロと涙を溢し始めるのでサクラはティッシュを手に取り拭いてあげる。
「ちゃんとごめんなさい出来る?」
「うん・・・」
「じゃあパパ帰ってきたら言うのよ」
「・・・パパ、いないの?」
顔を上げるハルカにサクラは眉を下げる。
その表情だけであれからカカシが帰ってきてないことが分かる。
ハルカはギュッとスカートの裾を握りしめる。
「・・・パパにごめんなさいしてくる!」
「え、あ、ハルカ!」
ハルカはサクラの静止を振り切り家を飛び出した。
途中何回か転びそうになりながら全力で走っていると、いつも散歩で行く川の土手で座るカカシを見つける。
「パパ!」
「・・・ハルカ」
土手の上から名前を呼ぶとカカシは目を丸くする。
そんなカカシにハルカは飛びつく。
「やくそくやぶって、ごめんなさい」
「・・・パパも怒りすぎたな、ごめん」
一緒に謝り、また一緒に笑い合う。
これで仲直りは終わりだ。
ギューと抱きつくとカカシも同じように強く抱きしめ返してくれる。
「あとね、まもってくれてありがと!」
「それはパパの役目だからな」
よいしょ、とカカシはハルカを抱き上げて土手を上がると、サクラが2人の上着を持って迎えにきていた。
「ママ!」
「もう、いきなり飛び出すんだから。心配したでしょ」
「ごめんなさーい」
サクラは怒ったように口を尖らせているが、上から2人が仲直りをしていたのを見ていたのかその表情は嬉しさが滲み出ている。
ハルカに上着を渡し、カカシにも渡すそうとすると、カカシは受け取ろうとしたその手でサクラの頭を撫でた。
心配かけてごめん。口にしなくても伝わってきて、サクラも微笑んで頷いた。
「さて、帰りますか」
カカシが言うと2人は同じ顔をして笑った。
真ん中にハルカ、右と左にサクラとカカシで手を繋ぎ、仲良く我が家に帰ったのだった。
カカシもちょうど休みで、家族水入らずの休暇を過ごしていた。
ハルカはリビングのソファーで寛ぐ2人の目を盗んで部屋を出て、2人の寝室に忍び込む。
ハルカは真っ直ぐ机に向かう。
机の上には綺麗に手入れされたクナイ。
危ないから触るなと言われていたが、サクラ譲りの好奇心とダメと言われたら触りたくなる子供心からハルカはクナイを手に取り、カカシが使う簡易的な的に向かって投げるも、クナイはあらぬ方向に飛んで跳ね返り、ハルカ目掛けて飛んでくる。
「!!」
ハルカは避けることも出来ず目を瞑るも、いつまで経っても何も起きない。
そっ、と目を開けるとそこには既のところでクナイを掴むカカシが立っていた。
「ぱ、パパ・・・」
「ハルカ」
驚いて顔を上げると、いつもとは違う厳しい顔つきと低い声で名前を呼ばれて体を小さくする。
「何で触った?」
「うぅ・・・」
「危ないから触るなって言っただろ」
「ごめんなさいぃぃぃ!!」
滅多に怒らないカカシの怒りに、ハルカは両目から大粒の涙を溢しながら大声で謝る。
騒ぎを聞きつけてサクラも部屋に来るとハルカはサクラの足に飛びつく。
「どうしたの?」
「ごめんなさい、ごめんなさいー!!」
泣き叫びながら謝るハルカにサクラはカカシを見るも、カカシは辛そうな顔をして何も言わずに家を出た。
泣き疲れて目を覚ますと、ソファーに座るサクラの膝を枕に眠っていた。
「起きた?」
「ままぁ・・・」
泣いて赤く腫れてしまった目をサクラが触れてチャクラを流す。
そうするとさっきまで開きづらかった瞼がスッキリとしていつもの大きな灰青の瞳が現れる。
「何があったかお話できる?」
「・・・ダメっていわれてたのに、パパのクナイにさわったの・・・」
「そう。何で触ったの?」
「ハルカも、つかってみたかったの・・・」
「分かるわ。でもパパとした約束は守らないとダメよね?」
「うん・・・」
また涙目になるハルカの頭を優しく撫でる。
その優しさにまたボロボロと涙を溢し始めるのでサクラはティッシュを手に取り拭いてあげる。
「ちゃんとごめんなさい出来る?」
「うん・・・」
「じゃあパパ帰ってきたら言うのよ」
「・・・パパ、いないの?」
顔を上げるハルカにサクラは眉を下げる。
その表情だけであれからカカシが帰ってきてないことが分かる。
ハルカはギュッとスカートの裾を握りしめる。
「・・・パパにごめんなさいしてくる!」
「え、あ、ハルカ!」
ハルカはサクラの静止を振り切り家を飛び出した。
途中何回か転びそうになりながら全力で走っていると、いつも散歩で行く川の土手で座るカカシを見つける。
「パパ!」
「・・・ハルカ」
土手の上から名前を呼ぶとカカシは目を丸くする。
そんなカカシにハルカは飛びつく。
「やくそくやぶって、ごめんなさい」
「・・・パパも怒りすぎたな、ごめん」
一緒に謝り、また一緒に笑い合う。
これで仲直りは終わりだ。
ギューと抱きつくとカカシも同じように強く抱きしめ返してくれる。
「あとね、まもってくれてありがと!」
「それはパパの役目だからな」
よいしょ、とカカシはハルカを抱き上げて土手を上がると、サクラが2人の上着を持って迎えにきていた。
「ママ!」
「もう、いきなり飛び出すんだから。心配したでしょ」
「ごめんなさーい」
サクラは怒ったように口を尖らせているが、上から2人が仲直りをしていたのを見ていたのかその表情は嬉しさが滲み出ている。
ハルカに上着を渡し、カカシにも渡すそうとすると、カカシは受け取ろうとしたその手でサクラの頭を撫でた。
心配かけてごめん。口にしなくても伝わってきて、サクラも微笑んで頷いた。
「さて、帰りますか」
カカシが言うと2人は同じ顔をして笑った。
真ん中にハルカ、右と左にサクラとカカシで手を繋ぎ、仲良く我が家に帰ったのだった。