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ファミリー(長編)

サクラの誕生日。
最近サクラの体調がひどく、横になっていることが多かった。
今年は家でゆっくりしようかとカカシが言うと、サクラは首を横に振り

「お花見に行きましょう」



****



毎年家族で行く広場を見に行くと、そこには満開の桜が咲いていた。
その広場をハルカは元気に走り回る。
サクラはカカシに支えられて、備え付けられているベンチに座る。

「大丈夫か?」
「うん。今日は調子良いみたい」

微笑むとカカシは頷き、カカシを呼ぶハルカの元へと向かう。

2人は広場に生えている様々な植物を見つけ、ハルカはカカシに名前を聞いている。

「これは?」
「菜の花」
「きいろいおはながかわいいね!あ、これはタンポポよ」
「お、よく知ってるね」
「まえにママとみつけてとばしたの」
「そうか」

2人は手を繋いで歩いていると、ハルカは地面から生えた筆のようなものを見つける。

「パパ、これは?」
「ツクシだよ」
「つくし」
「そう」

楽しそうに遊ぶハルカをサクラは微笑ましく見ていると、春の風がサクラの体を吹き抜ける。
ぶるっと身震いをして、膝にかけてあったブランケットをお腹まで上げる。
それに気づいたカカシがハルカの手を引いてサクラの元に戻ってくる。

「そろそろ帰ろうか」
「その前に、2人に大事な話があるの」
「話?」

カカシとハルカは同じ顔で首を傾げる。
サクラは2人がおかしくて小さく笑う。

「私ずっと体調悪かったでしょ?もしかしたらって思って綱手様に見てもらったの」

自分のお腹を愛おしそうに撫でるサクラに、カカシは目を丸くしてハルカは分からなくてまた首を傾げる。
そんな2人をサクラは愛おしそうに見つめ


「私たちに家族が増えます」


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