ファミリー(長編)
「おはよ〜」
「おはようございます」
朝。
サクラと結婚してから寝坊をしなくなったカカシは始業前に執務室に入る。
既に出勤して今日の業務の準備をしていたシカマルが振り返る。
真面目な教え子たちだ、とカカシは関心していると、シカマルの机の上にいつもはない段ボールがあった。
「シカマル。それなに?」
「え?あ、これっすか。ハロウィンなんで来た子供たちへのお菓子です」
シカマルは段ボールの中からキャンディが入った袋を取り出す。
「あぁ、そうか、今日だっけ」
カカシは昔から暦に関心がないので、イベントごとに疎かった。
サクラとハルカはイベント大好きっ子なので最近は気をつけてはいるが。
「今日は幼稚園とアカデミーの子たちが来ますからお願いしますよ」
「りょーかい、りょーかい」
ニコニコ笑いながら、椅子に座り今日の業務に取り掛かる。
昔は子供が苦手だったが、3人の面倒を見るようになってから小さい子たちが可愛くてしょうがない。
火影になってからは子供たちが声をかけてくれるようになった。
まぁ、1番可愛いのはウチの子たちだけどね!
きっと家でハロウィンの準備をしているだろう2人を思い出し、シカマルにバレないようにニヤニヤ笑っていた。
それから業務をこなしながら、やって来た子たちの相手をして一段落入れようかとした時だった。
執務室のドアを元気に叩く音が聞こえた。
「はいは〜い」
返事をするとドアがゆっくり開かれ。
「とり、おぁ、とりと!おかしくれないとイタズラするぞ!」
そこには黒いワンピースと黒のとんがりハットを被ったハルカが手を上げてキリッした顔をして立っていた。
カカシとシカマルは突然の来訪者にビックリして固まり。
「ハルカ〜!!」
カカシは椅子から立ち上がり、満面の笑みでハルカを抱き上げる。
「パパ、おかしちょーだい」
「いいよ、たくさんあげるよ〜。でもこんな可愛い魔女さんだったらイタズラして欲しいかなぁ」
「・・・六代目、一応ここ職場なんて弁えてください」
「だってシカマル。こんなに可愛いんだよ?うちの娘」
「可愛いのは知ってます。ほらハルカ、飴これでいいか?」
「うん!ありがとぉ!」
ハルカはカカシに抱っこされた状態でシカマルから飴を受け取り美味しそうに舐める。
「そういや、ここまで1人・・・なわけないか」
「ママときたよ」
「サクラ?」
ハルカがドアの方を指差し、皆の視線がそちらに集まるとドアに隠れていたもう1つの薄紅色の頭が動き。
サクラの姿を見てまた2人が固まる。
「えっと、トリックオアトリート・・・。お菓子くれないとイタズラするわよ・・・」
サクラは髪に負けず頬を真っ赤にして、恥ずかしそうにモジモジとスカートを押さえている。
いつもの赤色の服ではなく、ハルカとお揃いの黒のワンピース。
しかもミニスカート。
小さなとんがり帽子を付けて普段は付けない赤色の口紅も塗って。
カカシはサクラの格好を見て、抱っこしていたハルカをシカマルにたくし。
ズカズカとサクラに近づいてガバッとサクラをお姫様抱っこで抱え上げた。
「え!?ちょっと先生!?」
カカシの行動に驚いて降りようとするのをその腕は緩まない。
ハルカだけではなくシカマルも見ていて、しかもここは夫の仕事場。
自分の格好だけでも恥ずかしいのに、その上抱き抱えられて。
サクラの顔はこれ以上ないほど真っ赤になっていた。
そんなサクラに面白そうに目を細めて微笑むカカシ。
「こんな可愛い魔女さんだったらお菓子あってもイタズラして欲しいよね。・・・あー、でもこんな格好でここまで歩いてきたと思ったら・・・」
カカシはサクラの耳元に顔を寄せて。
「オレがイタズラしなきゃね・・・」
いつもより低く囁かれ、サクラは身体をゾクっと震わす。
「じゃ、シカマル。ちょっとサクラとお話ししてくるからハルカのことよろしく」
カカシはシカマルに笑顔でそう告げ、カカシの胸元に顔を埋めたサクラを抱っこしたまま部屋を出ていった。
向かった先は恐らく・・・。
「パパとママ、どこいっちゃったの?」
シカマルに抱っこされたまま飴を舐めるハルカが見てくるので、シカマルは目を合わせられなくて顔を逸らす。
「あー・・・イタズラ?」
それから約1時間後。
満足そうに笑うカカシと髪が少し乱れて気まずそうにしているサクラが執務室に戻ってくる。
すっかり寝入ってしまったハルカを抱っこしたまま仕事をしていたシカマルはこの男の下に付いたことを後悔していたのだった。
「おはようございます」
朝。
サクラと結婚してから寝坊をしなくなったカカシは始業前に執務室に入る。
既に出勤して今日の業務の準備をしていたシカマルが振り返る。
真面目な教え子たちだ、とカカシは関心していると、シカマルの机の上にいつもはない段ボールがあった。
「シカマル。それなに?」
「え?あ、これっすか。ハロウィンなんで来た子供たちへのお菓子です」
シカマルは段ボールの中からキャンディが入った袋を取り出す。
「あぁ、そうか、今日だっけ」
カカシは昔から暦に関心がないので、イベントごとに疎かった。
サクラとハルカはイベント大好きっ子なので最近は気をつけてはいるが。
「今日は幼稚園とアカデミーの子たちが来ますからお願いしますよ」
「りょーかい、りょーかい」
ニコニコ笑いながら、椅子に座り今日の業務に取り掛かる。
昔は子供が苦手だったが、3人の面倒を見るようになってから小さい子たちが可愛くてしょうがない。
火影になってからは子供たちが声をかけてくれるようになった。
まぁ、1番可愛いのはウチの子たちだけどね!
きっと家でハロウィンの準備をしているだろう2人を思い出し、シカマルにバレないようにニヤニヤ笑っていた。
それから業務をこなしながら、やって来た子たちの相手をして一段落入れようかとした時だった。
執務室のドアを元気に叩く音が聞こえた。
「はいは〜い」
返事をするとドアがゆっくり開かれ。
「とり、おぁ、とりと!おかしくれないとイタズラするぞ!」
そこには黒いワンピースと黒のとんがりハットを被ったハルカが手を上げてキリッした顔をして立っていた。
カカシとシカマルは突然の来訪者にビックリして固まり。
「ハルカ〜!!」
カカシは椅子から立ち上がり、満面の笑みでハルカを抱き上げる。
「パパ、おかしちょーだい」
「いいよ、たくさんあげるよ〜。でもこんな可愛い魔女さんだったらイタズラして欲しいかなぁ」
「・・・六代目、一応ここ職場なんて弁えてください」
「だってシカマル。こんなに可愛いんだよ?うちの娘」
「可愛いのは知ってます。ほらハルカ、飴これでいいか?」
「うん!ありがとぉ!」
ハルカはカカシに抱っこされた状態でシカマルから飴を受け取り美味しそうに舐める。
「そういや、ここまで1人・・・なわけないか」
「ママときたよ」
「サクラ?」
ハルカがドアの方を指差し、皆の視線がそちらに集まるとドアに隠れていたもう1つの薄紅色の頭が動き。
サクラの姿を見てまた2人が固まる。
「えっと、トリックオアトリート・・・。お菓子くれないとイタズラするわよ・・・」
サクラは髪に負けず頬を真っ赤にして、恥ずかしそうにモジモジとスカートを押さえている。
いつもの赤色の服ではなく、ハルカとお揃いの黒のワンピース。
しかもミニスカート。
小さなとんがり帽子を付けて普段は付けない赤色の口紅も塗って。
カカシはサクラの格好を見て、抱っこしていたハルカをシカマルにたくし。
ズカズカとサクラに近づいてガバッとサクラをお姫様抱っこで抱え上げた。
「え!?ちょっと先生!?」
カカシの行動に驚いて降りようとするのをその腕は緩まない。
ハルカだけではなくシカマルも見ていて、しかもここは夫の仕事場。
自分の格好だけでも恥ずかしいのに、その上抱き抱えられて。
サクラの顔はこれ以上ないほど真っ赤になっていた。
そんなサクラに面白そうに目を細めて微笑むカカシ。
「こんな可愛い魔女さんだったらお菓子あってもイタズラして欲しいよね。・・・あー、でもこんな格好でここまで歩いてきたと思ったら・・・」
カカシはサクラの耳元に顔を寄せて。
「オレがイタズラしなきゃね・・・」
いつもより低く囁かれ、サクラは身体をゾクっと震わす。
「じゃ、シカマル。ちょっとサクラとお話ししてくるからハルカのことよろしく」
カカシはシカマルに笑顔でそう告げ、カカシの胸元に顔を埋めたサクラを抱っこしたまま部屋を出ていった。
向かった先は恐らく・・・。
「パパとママ、どこいっちゃったの?」
シカマルに抱っこされたまま飴を舐めるハルカが見てくるので、シカマルは目を合わせられなくて顔を逸らす。
「あー・・・イタズラ?」
それから約1時間後。
満足そうに笑うカカシと髪が少し乱れて気まずそうにしているサクラが執務室に戻ってくる。
すっかり寝入ってしまったハルカを抱っこしたまま仕事をしていたシカマルはこの男の下に付いたことを後悔していたのだった。