第二章
猛烈な勢いで急降下してくるセレネを見て、慌てて地を蹴って回避を試みるテネアス。しかしセレネは難なく方向を修正してネテアスに急接近、突き出した手で両肩をガッチリと掴んだ。そして翼をはばたかせて飛翔方向を上空へと向けると、テネアスの足がふわりと地から離れる。
このままでは空高く運ばれて逃げられなくなってしまう! 危機感にまみれたテネアスは必死に身をよじって抵抗した。
「うっ!?」
瞬間、セレネは全身のバランスを大きく崩し、思わず掴んだ手を離してしまった。テネアスは辛うじてダメージなく着地したが、セレネもすぐに体勢を立て直して再び上空へと舞い上がっている。
「さすが世界遺産、強いのね……少し本気を出させてもらうわ」
呟いたセレネは滞空状態のまま、地上で身構えてこちらを見上げているテネアスに向けて両手のひらを突き出す。その両手に気合を込めると、周囲に光の点滅と連続した破裂音が響き渡った。
このままでは空高く運ばれて逃げられなくなってしまう! 危機感にまみれたテネアスは必死に身をよじって抵抗した。
「うっ!?」
瞬間、セレネは全身のバランスを大きく崩し、思わず掴んだ手を離してしまった。テネアスは辛うじてダメージなく着地したが、セレネもすぐに体勢を立て直して再び上空へと舞い上がっている。
「さすが世界遺産、強いのね……少し本気を出させてもらうわ」
呟いたセレネは滞空状態のまま、地上で身構えてこちらを見上げているテネアスに向けて両手のひらを突き出す。その両手に気合を込めると、周囲に光の点滅と連続した破裂音が響き渡った。