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第二章

「はじめまして、私はセレネ・タヴィ飛行場跡」

 セレネと名乗った赤い鳥は、さえずりのような澄んだきれいな声でテネアスに語りかける。

「飛行場跡っていうことはもしかしてきみは……」
「そう、あなたと同じ施設生体化マシンで生き物になった施設。そして……」

 言葉とともに翼を広げてふわりと空に浮かび上がるセレネ。

「あなたを連れ戻すためにストーク博士から送られた刺客よ!」

 言いながらセレネの体は光とともに人間の姿に変化した。鳥であったときと同じ赤い翼が背中から生えており、これまた赤いセミロングの髪と合わせて非常に印象的だ。服装は飛行場跡というのも納得のフライトスーツのようなものを身にまとっている。
 宙に浮いた状態だったセレネは、翼を大きく羽ばたかせるとその高度を増していく。そして――

「さあ、大人しく捕まってね!」

 見上げるほどの高さまで上昇したところで、テネアスめがけて急降下を仕掛けるのであった。
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