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第四章

 ロッシャは消耗したテネアスに対し攻勢を強める。
 拳が捌ききれず、全身に鈍い痛みが蓄積していくテネアス。それでも致命傷に繋がりかねないツルハシは的確に防ぎ続けており、一見するとまだ決着には時間がかかりそうだ。
 しかし、それでもロッシャにはすぐに決着がつく自信があった。

 もはや何度目か、再びロッシャがツルハシで襲いかかり、盾で防いだのちのテネアスの反撃も防がれ、テネアスの防御の隙間の下腹部にロッシャの手が伸びる。
 テネアスは毎度のごとく打撃を覚悟して腹に力を込めたが、ロッシャは今回は握りこぶしではなく手のひらで触れてきていた。
 突然のことに困惑しつつも、飛び退いて距離を取るテネアス。触れられた箇所に痛みや衝撃はない。しかし、強力なエネルギーを流し込まれたのを感じる。

 距離を置かれたロッシャは、テネアスに向けてツルハシを持っていない左の手のひらを突き出した姿勢で語りかけた。

「今、お前の腹に仕掛けたのはダイナマイトのエネルギーだ。俺がこの手を握ればすぐさま起爆する。痛いじゃ済まないからおとなしく降参するんだな」
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