「そうだ、聞こうと思ってたんだけどセレネのあの人間の姿とか僕の背が伸びたのは何だったの？」
「私達は施設生体化マシンで生き物の姿になったけど、施設としての要素を強く発現させると人の姿に変わるみたいなの。テネアスの場合は今の姿が博士の作ったもの、背が伸びた方が人間の姿って感じね」
「剣とか盾が現れたのも？」
「そうね、あなたの剣闘士としての要素が発現した結果といったところかしら。私の銃撃や爆撃も同じよ」
「ふーん……」
「私はやったことないけど、その気になれば自分の意志で施設の姿に変身したり戻ったりすることもできるみたい。あなたが元の場所に帰れたらするのはそれね」

　セレネの説明にテネアスは少し考えて、言葉を続ける。

「背が伸びた姿ならホテルの受付もできるかな？」
「うーん背が伸びてもまだちょっと子供っぽかったけど……でも今の姿よりは可能性はあるかも。やってみる？」
「うん！」

　二人は変身を試してみるため、人目につかない路地裏へと移動していった。