第三章
キョロキョロと興味深げに町の中を眺めながら進んでいたところ、一軒の食べ物の屋台が目に入った。いい匂いにつられてテネアスが近づいていくと、店主のおじさんが威勢よく話しかけてくる。
「いらっしゃい坊や! 何が食べたい?」
「何があるの?」
目を輝かせて問いかけるテネアスに、店主はひとつの食べ物を取り出して自慢げに声を張り上げた。
「オススメはこのフライドチキンだ!」
「チキン……」
セレネが眉をひそめてボソッと呟いたが、店主はそれに気付かずに紹介を続けていく。
「それとこの鴨ネギスープに――」
「鴨……」
「このローストターキー!」
「ターキー……」
赤い羽毛に包まれたセレネの顔が心なしか青く見える。店主はそんなセレネを指さして、こう続けるのであった。
「よければ君が抱えてる鳥も捌いてあげるよ!」
「テネアス、このお店はやめましょ……」
「いらっしゃい坊や! 何が食べたい?」
「何があるの?」
目を輝かせて問いかけるテネアスに、店主はひとつの食べ物を取り出して自慢げに声を張り上げた。
「オススメはこのフライドチキンだ!」
「チキン……」
セレネが眉をひそめてボソッと呟いたが、店主はそれに気付かずに紹介を続けていく。
「それとこの鴨ネギスープに――」
「鴨……」
「このローストターキー!」
「ターキー……」
赤い羽毛に包まれたセレネの顔が心なしか青く見える。店主はそんなセレネを指さして、こう続けるのであった。
「よければ君が抱えてる鳥も捌いてあげるよ!」
「テネアス、このお店はやめましょ……」