第二章
盾で爆弾を受けたとき、盾を持つ腕には不思議と爆発の衝撃が伝わってこない。体の無事を確信したテネアスは、高速で滑空するセレネ目掛けて地を蹴り、剣を一閃。左の翼を切り落とした。
片翼を失ってバランスを崩したセレネはその勢いのまま墜落し、地面を激しく転がった後に静止した。土にまみれて横たわるセレネは、全身を強く打ち付けた激痛に、自身の敗北を実感しながら間もなく気を失ってしまった。
テネアスがセレネの転がった方へ駆け寄ってみると、そこには元の赤い鳥の姿に戻ったセレネがぐったりと倒れていた。
それを確認したとき、テネアスも手に持っていた剣と盾がすぅっと消滅し、もとの小さな背丈に戻ってしまった。服装は白いもののままだが、背が縮んだことで少々オーバーサイズ気味になっている。
あのときは夢中で戦ったが、あれは一体何だったのだろう……答えの出ない疑問に、テネアスはしばし立ち尽くすのであった。
片翼を失ってバランスを崩したセレネはその勢いのまま墜落し、地面を激しく転がった後に静止した。土にまみれて横たわるセレネは、全身を強く打ち付けた激痛に、自身の敗北を実感しながら間もなく気を失ってしまった。
テネアスがセレネの転がった方へ駆け寄ってみると、そこには元の赤い鳥の姿に戻ったセレネがぐったりと倒れていた。
それを確認したとき、テネアスも手に持っていた剣と盾がすぅっと消滅し、もとの小さな背丈に戻ってしまった。服装は白いもののままだが、背が縮んだことで少々オーバーサイズ気味になっている。
あのときは夢中で戦ったが、あれは一体何だったのだろう……答えの出ない疑問に、テネアスはしばし立ち尽くすのであった。