第十六話
夢小説設定
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馬の走る速度は全く落ちず、むしろ早くなるばかりだ。初めて馬に乗る私は必死に前に乗る三郎さんに捕まる。
「三郎、大丈夫か?」
「…なんとかな」
そういう三郎さんの額には汗が伝うのが見える。あの大怪我、当たり前だ。
歩いて6日といったその距離はあまり休まずに馬を使えば2日だって竹谷さんに言われた。でも、それは全員が体調万全の場合。三郎さんの体力を考えると無理はさせられないから、おおよそ4日ほどの予定だ。三郎さんは物言いたげだけど、それを無視して数時間置きに休憩しながら私達は先を進んでいた。
「無理はするなよ!お前を無事に届けないと雷蔵に俺が怒られるんだから」
そういう竹谷さんの顔は真剣そのもので、あの穏和な不破さんが怒るところなんて想像できないから少し意外だった。三郎さんは薄く笑っていて、学生時代はこんな感じだったのかなって思わず想像してしまう。
「もう夜になる。他の忍びに出くわしたら大変だし、寒さが体に障ると良くないから宿に入ろう。
もう少ししたら町があるからそこで休もう」
「はい!」
闇を切り裂くように馬はさらに速度を上げる。
夜の森を馬に乗って走り抜けるなんて、少し前には想像もできなかったことばかりだ。
不破さんと家族は大丈夫かな…。私達家族があの家を出てすでに3日が経とうとしている。順調に行けばあと3日で目的地にたどり着くはず。つまり私達よりも少し早くたどり着く予定だ。
今は会えない家族の安否を胸に祈る。
お願い、どうか無事で。
「三郎、大丈夫か?」
「…なんとかな」
そういう三郎さんの額には汗が伝うのが見える。あの大怪我、当たり前だ。
歩いて6日といったその距離はあまり休まずに馬を使えば2日だって竹谷さんに言われた。でも、それは全員が体調万全の場合。三郎さんの体力を考えると無理はさせられないから、おおよそ4日ほどの予定だ。三郎さんは物言いたげだけど、それを無視して数時間置きに休憩しながら私達は先を進んでいた。
「無理はするなよ!お前を無事に届けないと雷蔵に俺が怒られるんだから」
そういう竹谷さんの顔は真剣そのもので、あの穏和な不破さんが怒るところなんて想像できないから少し意外だった。三郎さんは薄く笑っていて、学生時代はこんな感じだったのかなって思わず想像してしまう。
「もう夜になる。他の忍びに出くわしたら大変だし、寒さが体に障ると良くないから宿に入ろう。
もう少ししたら町があるからそこで休もう」
「はい!」
闇を切り裂くように馬はさらに速度を上げる。
夜の森を馬に乗って走り抜けるなんて、少し前には想像もできなかったことばかりだ。
不破さんと家族は大丈夫かな…。私達家族があの家を出てすでに3日が経とうとしている。順調に行けばあと3日で目的地にたどり着くはず。つまり私達よりも少し早くたどり着く予定だ。
今は会えない家族の安否を胸に祈る。
お願い、どうか無事で。