第十一話
夢小説設定
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「ありがとう、私を好いてくれてありがとう。」
三郎さんの声が震えていて、私の肩に頭を預ける姿がなんだかとても愛おしくて、私はまた涙をこぼす。
「改めて聞くよ、私の本当の顔を見てくれる?」
私が頷くと三郎さんは私が持ってきたろうそくに火をつけ私に持たせて自分の顔を照らさせる。
ボウッと浮かび上がる顔はいつもの三郎さんの顔だ。
「それじゃあ、いくよ?」
そう言って三郎さんは皮をはぐように顔をはいだ。そこには初めて見る三郎さんの顔があった。
「これが、三郎さんの本当の顔…」
「嫌いになったかい?」
三郎さんが不安げに聞いてくるが、私は首を横に振る。
「相変わらず、大好きです。」
すると三郎さんの頬が真っ赤に染まる。
「はは、よかった。
この顔を忘れないで、なまえちゃん。
すぐに迎えに行くから。」
「はい!」
「さぁ、行って。
ちゃんと朝になったら家族に伝えるんだよ。」
そう三郎さんに言われて私は足早に家に帰った。
私もできることをしなくては。