第九話
夢小説設定
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あれから2週間が経った。
三郎さんは、もう店には来ない。
「三郎さん、最近来ないな。」
弟がそうぼやく。
「そうだね。」
私は返す。
「なんだよ、姉ちゃん冷たいな。
寂しくないのかよ?」
「そんなことないわよ。
お客さんなんだから。」
「ふーん。」
弟がジロリと見るが、気にしない。
覚悟は決めたのだ。
あの接吻で、忘れると。
悲しくないとか、寂しくないとか言えば嘘になる。
それでも、決めたことだから。
「余計なこと、考えないの。
ほら、今日もがんばるわよ!」
「ほーい」
弟のその返事を聞いて私は朝の支度をする。
忘れなければ、彼のために。
自分のために。