第七話
夢小説設定
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昔話に一花咲かせて、少し落ち着いたときだった。
「お二人は、今日は三郎さんに会いにはるばるいらしたんですか?」
私がそう聞くと二人は頷く。
「すこし三郎に伝えたい話があってね、最近会っていなかったから顔も見たかったし。」
兵助さんがそう言うと、勘右衛門さんがニヤニヤする。
「そうそう、ついでに三郎が行きつけてる店があるって聞いたからどんな感じか見にここにも寄ったんだ。」
「そいつは余計なお世話だな」
「え!」
振り返ると、いつの間にか背後には三郎さんがいた。
全然、気付かなかった…。
「おー!三郎!
久しぶりじゃないか!」
勘右衛門さんが嬉しそうに立ち上がる。
「なかなか来ないからどこで油を売ってるのかと思いきや…
やっぱりここだったか。」
三郎さんが呆れた顔をする。
こんな三郎さんなんだか新鮮だ。
「いいだろ〜
三郎が同じ店に通うなんて珍しいから興味があったんだ。
こんな可愛い子いるなんて聞いてないぞ!」
勘右衛門さんがニヤニヤしながら三郎さんを肘でつつく。
私は顔がカーっと熱くなる。
いや、ふざけてるってわかっていても恥ずかしいものは恥ずかしい!
「勘右衛門。」
そう言って三郎さんはじろりと睨む。
助けてくれたの…かな?
「ごめんごめん、ついね、つい。」
そう言って勘右衛門さんは私にもごめんねとウィンクした。
なんだか、この人のことがわかってきた気がするぞ。
「はぁ、まったく。」
「それにしても三郎のその感じも本当に久しぶりだな。よっぽどここを気に入ってるんだな!」
今度は兵助さんがそういう。
「…まぁね。」
ジロリと兵助さんを見てから三郎さんは機嫌悪げに頷いた。
「ふふっ」
私は思わず笑ってしまう。
三人が驚いた顔でこっちを見る。
「ははっ、ごめんなさい。
なんだか、掛け合いが面白くて。
本当に仲良いんですね。」
私は我慢できずに、笑い続ける。
「はは、三郎のせいで笑われちゃったよ〜」
そういってる勘右衛門さんは嬉しそうだ。
「くく、三郎、罰が悪そうなのだ。」
そう言って兵助さんは三郎さんの顔を見て笑う。
「…なまえちゃん、こいつらのことは相手にしなくていいからね。」
本当に罰が悪そうな顔をした三郎さんは私に一言そう言った。
「ふふ、はい!」
私は笑顔で頷いた。
三郎さんは少し満足げだったけど、なんだか複雑な表情に見えた。
この時の私はなんでこの二人が遠路遥々、三郎さんのもとを訪れたのかなんて知るよしもなかったのだ。
(三郎…顔に出てるのだ。)
(情が湧くこともある、危険には晒すなよ。)
(…わかってる、潮時だ。)