第三話
夢小説設定
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すると、コツコツと足音が聞こえてきた…
「この足音…あの人か。」
三郎がそう言うとコンコン、と少し強めのノックが響く。
僕とみんなは姿勢を正して入っていいと返事をした。
「やぁ、すまないね。
実は迷ってしまって、1519教室にはどう行けばいいかな?」
この人は山田利吉さん。
現役文芸評論家で、今年からうちの大学の准教授をしている。
「その教室はこの部屋のすぐ隣にある渡り廊下を渡ってまっすぐ左に行って突き当たりを右に行ったところの段差を降りたところにありますよ。」
三郎がさらさらと説明する。
この学校の校舎は入り組んでいてきたばかりの人にはなかなかわかりにくい。
「あぁ、ありがとう。
じゃあ、僕は失礼するよ、午後の授業で会おう。」
そう言って利吉さんは颯爽と出て行く。
次の授業の準備にでも追われてるんだろう。
利吉さんはイケメンで、頭も良くて人当たりもいい。
ので、授業がまだ新任なのにやたら人気ある。
しかもとても面白い。
後期からは下手したら抽選かもな…ってレベルだ。
そして、彼は僕の悩みの一部でもある。
なぜなら、彼がなまえちゃんの元カレだからだ。
つまりとある人物とは彼だったのだ。
まぁ、別れてるんだからいいんじゃない?なんて思うかもしれないけど、問題はそこじゃないんだ。
”そのレベルじゃないとなまえちゃんに釣り合わない”ってことが僕には問題なんだ。
利吉さんレベルの人と付き合ってたなまえちゃんが僕みたいな年下相手にしてくれるわけない…
それが何よりも僕が一歩踏み出せない理由だった。
普段の干物状態を見ていて忘れがちだが、外で会う度に僕は再確認させられる。
なまえちゃんのすごさを。
見た目をとっても、頭をとっても、人柄をとっても、僕じゃ釣り合わない…。
僕が彼女と仲良くなれたのも元を正せば血縁関係があるって理由だけだし。
あぁ、どうすれば、この気持ちをうまく僕は処理できるんだろうか…。
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「この足音…あの人か。」
三郎がそう言うとコンコン、と少し強めのノックが響く。
僕とみんなは姿勢を正して入っていいと返事をした。
「やぁ、すまないね。
実は迷ってしまって、1519教室にはどう行けばいいかな?」
この人は山田利吉さん。
現役文芸評論家で、今年からうちの大学の准教授をしている。
「その教室はこの部屋のすぐ隣にある渡り廊下を渡ってまっすぐ左に行って突き当たりを右に行ったところの段差を降りたところにありますよ。」
三郎がさらさらと説明する。
この学校の校舎は入り組んでいてきたばかりの人にはなかなかわかりにくい。
「あぁ、ありがとう。
じゃあ、僕は失礼するよ、午後の授業で会おう。」
そう言って利吉さんは颯爽と出て行く。
次の授業の準備にでも追われてるんだろう。
利吉さんはイケメンで、頭も良くて人当たりもいい。
ので、授業がまだ新任なのにやたら人気ある。
しかもとても面白い。
後期からは下手したら抽選かもな…ってレベルだ。
そして、彼は僕の悩みの一部でもある。
なぜなら、彼がなまえちゃんの元カレだからだ。
つまりとある人物とは彼だったのだ。
まぁ、別れてるんだからいいんじゃない?なんて思うかもしれないけど、問題はそこじゃないんだ。
”そのレベルじゃないとなまえちゃんに釣り合わない”ってことが僕には問題なんだ。
利吉さんレベルの人と付き合ってたなまえちゃんが僕みたいな年下相手にしてくれるわけない…
それが何よりも僕が一歩踏み出せない理由だった。
普段の干物状態を見ていて忘れがちだが、外で会う度に僕は再確認させられる。
なまえちゃんのすごさを。
見た目をとっても、頭をとっても、人柄をとっても、僕じゃ釣り合わない…。
僕が彼女と仲良くなれたのも元を正せば血縁関係があるって理由だけだし。
あぁ、どうすれば、この気持ちをうまく僕は処理できるんだろうか…。
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