そうしていると、外から数人の話し声と足音が聞こえる。

いつもの友人たちだ。

ガラガラ

「お！やっぱり2人とも先に来てたか！」

「午前空きコマはやっぱり羨ましいのだ。」

「おほー、涼しいー」

そういって入って来た友人たち。
上から勘ちゃん、兵助、ハチだ。

勘ちゃんこと尾浜勘右衛門は経済学部で、主席入学したツワモノだ。
勘ちゃんは高校2年からの知り合いで、もともとは三郎と同じ委員会で、その関係で知り合った。
優しくていつも落ち着いてるから、いると安心する。

兵助こと久々知兵助は外国語学部の生徒で主に中国語を専攻してる。豆腐が好きな豆腐小僧だ。豆腐の起源が中国だから中国語なのかと指摘したら怒られたからたぶんそう。見た目はクールだけど中身とても天然。

ハチは国際関係学部に所属してて、主に海外ボランティアの勉強をしてる。ついでに馬術部で、馬の面倒をよく見てる。ハチと僕と三郎は高校で同じクラスだった。

ここに三郎を、加えた四人は僕がいつも一緒にいる友達であり仲間だ。
ちなみにみんな寮生で、僕だけなまえちゃんの家に住んでる。三郎とハチ、兵助と勘ちゃんが同じ部屋だ。


「しっかし、あつくなってきたよなー」

「そうだねー」

そう言ってハチと勘ちゃんはゴロゴロし始める。

「どうせまた、すぐに一度涼しくなるさ。」

これは三郎。
今は五月も終わりに近づいてる時期だ。
たしかに、梅雨で少しは寒くなるかもね。

「それにしても雷蔵は相変わらず主夫して来たのか？」

牛革の椅子に座って足を組みながら豆腐を食べ始めた兵助がまんまるい目をこっちに向けて聞いてくる。

「ちょっと兵助、その言い方やめてよ！
家事のお手伝いをしてきただけだよ！」

ちなみに僕がなまえちゃんを好きなのは、みんなには周知の事実だ。

それを知ってる上で僕のことを主夫扱いするからたちが悪い。

「もうやめて！
そういうこと言ってると来ちゃうから、あの人来ちゃうから！」

僕はとある人物を思い浮かべてみんなを止めた。

その人物は…