「でもさー、いまの時代に専業主婦ってどうよ？？無理だよなぁ…」

僕の思案とは別でなまえちゃんが言う。

「そうだね、たしかに全くなしってのは厳しいかもねぇ。」

実際うちの家も周りの家もも共働きの家が過半数だったし。

「でもさ、結婚したら別にいまの仕事辞めてパートだとか、やりたいことやればいいんじゃない？？」

「らいぞー、私は根本的に働きたくないクズなんだよーーー」

そう言ってなまえちゃんは顔を屈服させた。

「いや、でもたしかにこの現状からなら、パートとかバイトみたいにちゃんと時間で上がれる仕事にすら至福を感じれるかもしれない。
っていうか転職もありだよな…いやでも、実際カス野郎ばっかなわけじゃないし、っていうか私の性格上言えない、言えないよー、あぁぁぁあ、くそ。」

ブツブツ言うなまえちゃんを尻目に僕は考える。
どうして彼女はそうまでしてこの仕事に固執するのか。
たしかに、なまえちゃんの性格上周りに転職したことを言えないってのもあるだろう。
でもそれ以上に本当は仕事の内容が好きなんじゃないかなって思う。
大きな仕事をまかされて頑張る姿はやっぱり僕は尊敬するし。
だからこそ、邪魔する人がいるのは残念だ。
こういう時に何もできない自分が憎たらしい。


「あー、結婚して寿退社したい…」


でも、なまえちゃん？流石にそれは禁句だよ？？


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ヒロインは雷蔵には会社のことをなんとなく話してるけど、本当に落ち込んだりしてる時は極力そういう姿を見せたくない。