「さぁ！雷蔵、酒を持て！」

なまえちゃんがそう言って日本酒の入ったお猪口を持ち上げる。
僕もピーチミルクの入ったグラスを持ち上げた。

こんな姿、ふだんのなまえちゃんを知ってる人が見たら大騒ぎになるんだろうな。

「じゃあ、かんぱーーーい！
明日からも仕事、生き抜くぞーーー」

そう言って一口で飲み干す。
社会人は大変だよなぁ。

そう思いつつも僕はピーチミルクを飲んだ。
別にビールとか飲めないわけじゃないけど、こっちの方が舌に合うんだよね。やっぱり。

「あー、もう、明日からまた仕事かぁ、あー、サザ○さんが迫ってきて、通り過ぎていく…」

そう言って項垂れるなまえちゃんのお猪口に僕はもう一度お酒をついだ。

「最近、なまえちゃんはお疲れだねぇ」

僕はそう言ってつまみの柿ピーをポリポリと食べた。

「そーよー。
もう仕事辞めて結婚したいー。」

そう言ってなまえちゃんはまたお酒に口をつけた、


「結婚…」

なまえちゃんの言葉がひっかかる。
そうだよね、なまえちゃんはもうそういう年だもんな…。